俺は赤面していた。
まだ、17〜18の女子高生の前で、しかも普段、授業を受け持っている教え子の目の前で、
腰にバスタオルを巻いているとはいえ、ほとんど全裸に近い姿を晒しているのだ。
俺は生徒の目を見ることが出来なかった。
改めて羞恥心がふつふつと湧いてきて、引き受けるんじゃなかったという、強い後悔の念に襲われた。
そんな俺の心の葛藤など、お構い無しに部長は言った。
「今日は、我が美術部のために、体育の吉田先生がモデルを引き受けてくださいました。
 さあ、それでは早速デッサンを始めましょう。
 まず、最初のポーズです。
 先生、タオルをとって仁王立ちになり、腰に手を当ててください」
生徒たちの視線がまた一斉に俺の方を向いた。
ついに俺は、教え子の女子生徒たちの前でタオルをとり、
自分の全裸姿を晒さざるを得ない状況に追い込まれてしまった。
生徒たちは凝視していた。
俺は、後には引けない状況であることを改めて身に染みて感じ、あきらめの境地に至った。
そして、意を決すると、バスタオルの結び目を解き、腰から取り去ると部長へ渡した。
視線が一斉に俺の下半身に集まっているのを感じた。
俺はついに自分の「秘部」を、今まで彼女にしか見せたことのなかった「男性部分」を、自分の教え子たちに晒してしまった。