ソウブレイズ君が便利屋になるそうです
ほんのすこしむかし、あるところに・・・・・・
とりあえず2003年や200X年はとうの昔に過ぎ去ったあたりの時系列で
「ア〇ムと初代ロッ〇マンかよ!?」元ネタの分かる画面の向こうのみんなは、すぐにそういうだろうね。
残念ながら、そうではないんだ。似てるけど・・・ むかし、あるところに二匹の木炭で出来たロボットにしか見えないポケモンがいた。 ネイサンが日本語覚える方が問題じゃなく違うの使ってるとか言われるもんな >>214
お前が一番にあったのはジェイソヌウォンだよ
馬鹿の一つだと認めてるんだろうな ホゲータ「あっ!あっ!お、落ちる!!」
ケンタウロスソウブレイズ「おっと、すまな……!?」
ホゲータ「ガブッ!」
ケンタウロスソウブレイズ「う”っ! ……うぎゃあああああああ!!!」
隊長キリキザン「四郎!!」
ニャオハ「ひ、ひどい!落ちそうになったからって尻尾に噛みつくのはダメよ!」
クワッス「すごい暴走っぷりだ、機関車みたいだね」
ケンタウロスソウブレイズ「やめろ!離せバカヤロー!!」ズドドドドドド!! ドゴォ!
隊長キリキザン「四郎が塀を壊して逃げたぞ!まずい!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜
ソウブレイズ(絶対こういう事やらされるんだろうな…… あと畑を耕すのに使われたり掘削や伐採させられ……あ、伐採は今も普通にやらされる案件か)
隊長キリキザン「何を長々と考えてたんだ?とりあえず帰るぞ」 グレンアルマ「ドングリってあのドングリ?」
グレンアルマ「僕はマカダミアナッツの方が好きなんだけどな」 ではクリスマスで中断されたとこの続きいくぞ
コマタナ一子「あの家だ。あそこに住んでいるガーディさんのお爺さんハカドッグさんの散歩に付き合う」
ソウブレイズ「わざわざ散歩に行くにも俺達が一緒についていかなきゃならないってことはつまり……」
コマタナ一子「そういう事だ。重症ではないが多少ボケてきてる」
イキリンコミドリ「ぁのじーさん一回見たことぁるけどぉ……オバケイヌじゃなくってぉボケイヌってかんじだったのぉ」
イキリンコミズコ「マジそんなかんじ!ァタシらも年取ったらぁーなんの?むっちゃぃや」
イキリンコミドリ「じゃ、ぁんたら下ろすから、ぁたいらも別のポケモンの送り迎えぁるし」
コマタナ一子「この度はありがとう」
イキリンコミズコ「じゃ、そぅぃぅことで、また後でくるから」 コマタナ一子「じゃあ行くぞ」
ソウブレイズ「はい」
コマタナ一子「失礼します、なんでも武士団です!ハカドッグさんの散歩の手伝いをしに来ました」ピンポーン
この家のガーディ「はーい! 今日も来てくれてありがとうね!あらそっちの子は新人の子?」
ソウブレイズ「はい、よろしくお願いします」
ガーディ「そう、これからお仕事頑張ってね」
ソウブレイズ「はい、ありがとうございます」
ガーディ「お爺さ〜ん!散歩の時間ですよ〜! 今呼びますからね」 ハカドッグ「ふぁあ〜? あぁあぁぁ〜〜?」
ソウブレイズ(これがその爺さんか)
ガーディ「お爺さん散歩の時間ですよ」
ハカドッグ「散歩!? ワシ散歩大好き!!えっと……で、そのお兄さんと妹さんはだれ?」
ソウブレイズ(いきなり兄弟扱い!?)
ガーディ「お爺ちゃん、この人は毎日お爺ちゃんの散歩に付き合ってくれる何でも屋のコマタナさんよ、横の人はその人の同僚」
コマタナ一子「ハカドッグさんこんにちは。ついでに横の人と血縁関係はありませんよ」
ソウブレイズ「どうも、よろしくお願いします…… (俺達兄弟に見えるか?)」
ハカドッグ「……あ、よろしくねぇ〜www」 ハカドッグ「お前腕白なくせにけっこうナイーブで未練がましい臭いがするぞwww」クンクン
ソウブレイズ「……………あの」
コマタナ一子「ハカドッグさん、この子はよろしくと言えば挨拶のすむ種族の子なのでお尻の臭いを嗅ぐ必要はありませんよ」
ガーディ「お爺さんやめてください!お尻の臭いを嗅ぐ挨拶をやっていいのは犬ポケモンにだけだって前も言いましたよね?」
ハカドッグ「なんじゃっけ?初耳じゃぞ」
ソウブレイズ「だだ……だ……大丈夫ですっ……気にしていません(ひいいいい!!やめてくれぇぇ!)」 ハカドッグ「この娘さんは冷静な子じゃな、あんまり野心の臭いがしないからコマタナだけの群れじゃなくって色んなポケモンと一緒に成長したっぽいねぇ〜ww」クンクン
コマタナ一子「………」
ガーディ「だからお尻の臭いを嗅ぐ挨拶をやっていいのは犬ポケモン相手だけだって!」
コマタナ一子「い、いえ構いませんよ! 臭い嗅がれるのももう四回目ですしまあ慣れてはいますから」(苦笑い)
ソウブレイズ(この爺さん相手のお尻の臭いを嗅いで性格や生い立ちを当てる芸当でも持ってるのか?)
ハカドッグ「ファ〜〜〜wwwww!!」 ガーディ「あとお爺さん、この人たちはお爺さんといつも一緒に散歩してくださる方々ですよ。今日も散歩に行く時間ですよ」
ハカドッグ「え?ワシ散歩大好き!!でもワシこのポケモン知らないけど一緒に散歩してくれる人だったっけ?」
ソウブレイズ(そりゃ俺とは初対面だから仕方ないか)
コマタナ一子「お爺さん、いつもの私ですよ」
ハカドッグ「えっと…… どっちが知らないポケモンだったっけ……?」
コマタナ一子「………… (このお爺さんに顔を覚えてもらうのはあきらめた方がいいな)」
ソウブレイズ(この爺さん重症だ) コマタナ一子「とりあえず散歩に行きましょう、お爺ちゃん今日もいっぱいお散歩しましょうか」
ハカドッグ「え、もうそんな時間?」
ソウブレイズ(せいぜい30分程度歩けば終了か?)
コマタナ一子「二時間の間好きなだけ歩きましょう」
ハカドッグ「おぉ、そうか!」
ソウブレイズ(思ってたのより4倍長いだと!?) ガーディ「今日もお爺さんをよろしくお願いします」
コマタナ一子「はい。お任せください」
ハカドッグ「さんぽ〜!さんぽ!」
ソウブレイズ(これもしかしてボケ老人が徘徊しないように運動させて外に出ないように疲労させるための依頼じゃあるまいよな?)
ソウブレイズ(もしくは徘徊に付き合わされてるとかじゃ…… )
コマタナ一子「それではまた後程、ソウブレイズさん、散歩に行くよ」
ソウブレイズ「あ、ああ」 ハカドッグ「ほえぇ〜ぇ」ぽけ〜
コマタナ一子「お爺さんお外気持ちいいですね」
ソウブレイズ(俺も何か気の利いたことでも話しかけるべきなのか?)
ハカドッグ「のう腕白小僧と足軽娘さんよ」
ソウブレイズ「はい?(俺のことか?)」
コマタナ一子「どうかしましたか?」
ハカドッグ「散歩せんとこつしょうしょうになってしまうからのぅ」
ソウブレイズ「え? (いきなり何を言い出すんだ?)」
コマタナ一子「お爺ちゃん、骨粗しょう症ですよ」
ハカドッグ「筋肉も弱ってしまうしのぅ」
ソウブレイズ「全身骨と皮と毛だけしかなさそうなのに筋肉?」
ハカドッグ「ファーーーwww」 ソウブレイズ「一子さん、ハカドッグさんを散歩させるルートは決まっているのですか?」
コマタナ一子「いや好きに歩かせてる。入っちゃダメな場所や時間内までに戻ってこれないような場所へ行こうとしている時はちゃんと誘導する」
ソウブレイズ「そうですか、分かりました」
ハカドッグ「あぁ〜 アルクジラ元気だった?」
通りすがりのアルクジラ「こんにちは」
ソウブレイズ「ん? もしかしてハカドッグさんの知り合いの方ですか?」
アルクジラ「いえ知りませんよ。でも一応挨拶されたからこっちも挨拶だけはしとくかって」
ソウブレイズ(赤の他人に向かって久しぶりに会った友人みたいに話しかけるなよ!) ハカドッグ「パパとママの所へ行かなきゃ?」
ソウブレイズ「一子さん、ハカドッグさんの親はまだ生きているのですか?」
コマタナ一子「いやあの家ではハカドッグさんが一番長生きしているポケモンだから、多分いつもの日課の墓参りに行くつもりかと」
ハカドッグ「ご先祖様や友人を忘れない事は大事だよーww」
ソウブレイズ「いつも散歩のついでに墓参りするんですか?」
ハカドッグ「ファーーー!そうだよーwww」
コマタナ一子「この人前からそうなんです」
ソウブレイズ「前からこんな感じだったんですか (半分ボケた爺さんの散歩の補助だけじゃなくて墓参りまでするんかい!)」
ハカドッグ「これ毎日の日課!」
ソウブレイズ「ご先祖様や亡くなられた方を大切にされてらっしゃるんですね(毎日付き合わされる方はたまったもんじゃないな)」 コマタナ一子「お墓に付きましたね」
ソウブレイズ「こんなところに墓なんてあったのか (三キロ近く歩いた気がするんだが。この爺さんよく体力がもつな)」
ハカドッグ「ママ、パパ、ワシ今日も来たよ……」
ソウブレイズ(一子さんの顔は覚えてないくせに自分の家族のお墓の場所はしっかり覚えてるんだな)
ハカドッグ「ナンマイダ〜ナンマイダ〜」
ソウブレイズ(パルデアなのに念仏は仏教式かよ)
コマタナ一子「お爺ちゃん今日もお墓参りに精が出ますね」(ビデオカメラ持って撮影中)
ハカドッグ「ファーーーーwwwww」
ソウブレイズ(ホームビデオ?わざわざ墓参りなんて撮影するなよ。心霊映像取れてたら怖いからやめてくれよ) ハカドッグ「ママ、パパ、ワシもあと数週間後にそっちにいくからのぅ!」
ソウブレイズ「!?!今かなり物騒なセリフが飛び出したぞ!?」
コマタナ一子「大丈夫、数か月前から全く同じ事を何度も言ってたから」
ソウブレイズ「え、そ、そうなの…… あぁ、でも冗談でもそんな事言われたら……いや」 コマタナ一子「ソウブレイズさんは優しい人だな。もうろくしてるお爺さんの言葉にわざわざ真面目な反応をしてあげるなんて」
ハカドッグ「ワシ、遠くに住んでる孫のイワンコにお爺ちゃんがついにボケたボケモンになったって言われたことがあってのうwww」
ソウブレイズ「笑って言うなよ!それ自虐か何かか!?」
ハカドッグ「ファーーーwwwww」 ハカドッグ「あぁ、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏……」
ソウブレイズ「そこはアーメンとかじゃないのか」
コマタナ一子「信心深いのは良い事なのだろうが……」
ハカドッグ「………パパ、ママ、ワシ家族のとこへ帰るよ。また明日来るからの」
ソウブレイズ(帰る気になったのか)
コマタナ一子「では家に帰りましょうか」
そして帰宅途中
ハカドッグ「おぉおおぉぅ…… おふぅ…… もう歩けぬ……」プルプル
ソウブレイズ「体力が付きて帰り道で力尽きてるじゃないか!」
コマタン一子「悪いがソウブレイズさん、ハカドッグさんを背負って行ってくれ」
ソウブレイズ「はいはい分かりましたよ…… (どーしてこうなった)」 ソウブレイズ「やっとハカドッグさんの家まで付いた」
コマタナ一子「ソウブレイズさんありがとう、ガーディさん!ただいま帰りましたよ」
ハカドッグ「Zzz……」
ソウブレイズ「って爺ちゃん背負われたまま寝ちゃってるぞ」 >>342
コマタナ一子「あの、この“コマタン”っていうのは何なんだ?」
ソウブレイズ「打ち間違いだろ。にしても萌えキャラじゃあるまいし」
コマタナ一子「それにしてもコマタンって……」
ソウブレイズ「一子さんはそういうキャラじゃないのは分かってますよ」 ガーディ「なんでも武士団さんお爺さんの世話ありがとうございます」
ソウブレイズ「途中歩き疲れてしまったみたいですが、特にこれといったトラブルはありませんでした」
コマタナ一子「無事に今回も散歩は終了しましたよ」
ハカドッグ「う〜、う〜〜〜ん、あ、ここどこじゃ?ワシは誰じゃ?」
ソウブレイズ「起きましたか?もうお爺さんの家に付きましたよ」
ハカドッグ「何故こんな所に孫に買ってやった腹からビー玉やペットボトルを発射するおもちゃがでかくなった奴がおるのじゃ?」
ソウブレイズ(なんだそりゃ!?)
コマタナ一子「ぷっw……! (そう言われればなんか親戚の家にそんなおもちゃがあったようなww)」
ガーディ「うっ……! (あぁ、あれね。言われてみれば確かに……漫画とかもあった気が)」 ハカドッグ「そういえばまだワシまだ今日は散歩してない……」
ソウブレイズ「え?先ほど散歩はちゃんとしましたって」
ガーディ「あぁまたお爺さんのボケが始まった。あの、証拠のビデオをあそこのテレビで再生してくれませんか?」
ソウブレイズ「ビデオってもしやあの時の……」
コマタナ一子「お爺ちゃんもう毎日のお散歩とお墓参りは行きましたよ!ほら証拠のビデオ映像」
ハカドッグ「あ、ワシじゃ」
ソウブレイズ「そのホームビデオは証拠用だったのか」
ガーディ「こうでもしないと日課のお墓参りに行った事も忘れてしまうことが多くて……なんでも武士団にはいつも迷惑をかけてます」
ソウブレイズ「は、はぁ…… (俺は歳をとってもボケたくはないな)」 ハカドッグ「じゃあワシは寝る」モゾモゾ
ソウブレイズ「さっきまで寝てたのにまた寝るのか。ってか仏壇のある部屋の床に潜って寝るんかい!!」
コマタナ一子「でもこれが彼らにとっては普通らしいぞ」
ガーディ「ええ、これがお爺ちゃんの日課でなんです」
ソウブレイズ「……普通ってなんだ」 ソウブレイズ「そもそもパルデアなのになんで仏教式なんだよ?」
コマタナ一子「他人の家の事情はよく分からない。とりあえず仕事も済んだし帰ろう」
ガーディ「今回もお爺ちゃんの散歩の付き合いありがとうございました」
コマタナ「はい、それではお元気で。また来ます」
ソウブレイズ「はい、それでは失礼します」 ソウブレイズ「そういえばお金をもらわないといけないんじゃないのですか?」
コマタナ一子「ああ、それに関しては長期利用での依頼だからまた別のタイミングで支払ってもらっているんだ」
コマタナ一子「その長期依頼の支払いのタイミングは便利屋の方針によって違うみたいだけど」
ソウブレイズ「そうでしたか。にしてもイキリンコ達遅いな」
コマタナ一子「それもそうだな…… 彼女たちに連絡してみるか」ピッピッ プルルルル…… イキリンコミドリ『ぁ!さっき送ったコマタナじゃん。もしかしてもぅ仕事終ゎった?』
コマタナ一子「はい、そろそろ迎えに来てほしいんですが」
イキリンコミドリ『こ゛めんムリ。こっちも忙しぃ。もぅ聞ぃて!送迎するポケモンの数が予想以上に増ぇたんだよ!』
コマタナ一子「そうでしたか、まだ仕事が終わらなさそうと」
ソウブレイズ(この様子だと向こうの仕事もまだ終わっていないようだな)
イキリンコミドリ『んじゃそぅぃぅコト、タブン一時間以上かかりそぅ。。。ゴメン自力で帰って』
コマタナ一子「うん……それなら仕方ない。分かった、ありがとう」
イキリンコミドリ『ゴメンネ、迷惑かけちゃった。じゃ。。。』プツ、ツーツー コマタナ一子「……あまり使いたくないがイキリンコタクシーを使うか」
ソウブレイズ「あれって無料でしたよね?」
コマタナ一子「それは学生やバトルを生業とするリーグ関係者の選手連中は確かにそうだが。私らはそういう職じゃないから金を払わないといけないぞ」
ソウブレイズ「あぁ、そうか…… 何円かかるんだろうな?」
コマタナ一子「そこそこかかる」
ソウブレイズ「本部にカイリューみたいな素早く飛んで移動できるポケモンっていないのですか?」
コマタナ一子「残念だがまだいないな。もし面接に来ていたら即採用されているとは思う逸材だが」
ソウブレイズ「それもそうですよね。カイリューがいればイキリンコなんかに頼まなくても移動がかなり楽にはなりそうですし」
ソウブレイズ「じゃあヒッチハイクでも」
コマタナ一子「運んでくれそうなポケモンが周りにいない」
ソウブレイズ「歩いて帰りますか?」
コマタナ一子「それだと金はかからないな。しかし帰るころには日が暮れるだろうしまた歩かなきゃならんのかとなるが」
ソウブレイズ「……確かにあの爺さんと散歩した距離も合わせるととんでもない距離をまた歩くことになるのか」
ソウブレイズ&一子「はぁ…… どうしよう」 その後一子さんが責任を取るという形で自腹でそらとぶタクシーに乗せてくれた
仕事の帰りに乗るタクシーから見える景色は俺がガキの頃に見た風景とは少し違って見えた
これが大人になると言うことか……
……って何言ってんだ俺 そして事務所に無事帰還
コマタナ次郎「どうだった四郎?あの爺さんボケてただろ」
ソウブレイズ「ああボケてた」
コマタナ三郎「大変だったな。そういや俺今日ここに泊まっていかなきゃダメな日だ」
ソウブレイズ「?」
コマタナ三郎「あ、ここ基本的に夜もやってるから深夜に依頼が入ってくる時もあるからさ」
ソウブレイズ「大変ですね (俺もいつかここに泊まって夜の依頼をやる日が来るのか?)」
コマタナ一子「今日ソウブレイズさんは定時で帰っていい日だったはずだ」 ソウブレイズ「そうですか」
コマタナ一子「そろそろソウブレイズさんは帰っていいぞ。明日またよろしくな。今日はお疲れ様」
コマタナ次郎「俺も今日定時で帰る日だから帰る。みんなお疲れー!」
ソウブレイズ「あぁ、お疲れ様。そういえば隊長は……」
コマタナ三郎「隊長の事は気にしなくていいよ、今別の事やってるから。明日になればまた会えるし今日はお疲れ」
ソウブレイズ「あ、ああお疲れ様でした。じゃあ俺も帰ります」
コマタナ一子(これはあれか、新人がどのタイミングで帰ればいいかよく分からなくなるあれもありそうだな) そして次の日
キリキザン隊長「今日は依頼人の家の大掃除に行く」
ソウブレイズ(草刈りだけじゃなくて掃除を頼む人も多いんだな)
コマタナ次郎「隊長!掃除道具の準備完了しました」
コマタナ一子「ゴミ袋も準備しましたし依頼人の元へ向かいましょう」
キリキザン隊長「よし、全員俺の車に乗り込んで出発するぞ」
ソウブレイズ(素早く大人数で移動する手段があるってとてつもなく便利だな。昨日のタクシーでよく分かった) そして現場
依頼人のペルシアン「私ショッピングが趣味なんだけど物を買いすぎて足の踏み場がなくなってきたの。だからお願い整理整頓と掃除を手伝って」
キリキザン隊長「わかりました。では部屋の中の物の仕分けの手伝いと掃除を手伝います」
ペルシアン「ありがとう」
ソウブレイズ(玄関は別に汚れていないな。綺麗な小物は置いてあるが) ペルシアン「ちょっと恥ずかしいけど部屋の中に入って」
キリキザン隊長「それでは失礼します (うむ、散らかっているな。あからさまなゴミはないが余分な小物が多い)」
ソウブレイズ「僕も上がらせていただきます (う、物置小屋かここは!?)」
コマタナ一子(完全なゴミ屋敷ではなさそうだが……)
コマタナ次郎「なんか訳わかんない物がいっぱいあるな。ここにある物を買うためにどれだけお金使ったんだよ」
ペルシアン「え〜、覚えてない」
コマタナ三郎(こういう物を買うより貯金すればいいのに……) キリキザン隊長「見られたり触られたら困る物はありませんね」
ペルシアン「そういうのはもうしまったから大丈夫よ」
キリキザン隊長「では皆でここにある物をかき集めて必要な物と不要な物の選別を行うぞ」
コマタナ一子「はい」
コマタナ次郎「ミガルーサの刺身が干物になった奴が出てきたりしてwww」
コマタナ三郎「それはないだろ。でもなんか変な物が見つかったらやだな」
ペルシアン「変な物は買わないし拾わないわ」
ソウブレイズ(え?拾う?この中には拾ってきた物もあるってことか?) そして俺達は部屋の中にある物を集め選別の段階に入ったのだが……
コマタナ一子「えっと、この包装紙はいるかいらないか」
ペルシアン「それキラキラ虹色に光るから綺麗でなかなか捨てられなかった包み紙だ、名残惜しいけどいらないわ」
ソウブレイズ(どうせ捨てるんだから名残惜しくても早く捨てろよ)
コマタナ次郎「この貝殻どうすんだ?」
ペルシアン「もう飽きたからいらない」
ソウブレイズ(さっき言ってた拾ってきた物ってこれか)
ソウブレイズ「この電気の付かないソーダとかが入ってる電球型の入れ物も捨てますよね?」
ペルシアン「それも拾ってきた奴だしもう壊れたゴミだから捨てるわ」
ソウブレイズ(貝殻は分かるがこんなんどこで拾って来たんだ?自分で買って飲んだ奴じゃないのかよ) コマタナ三郎「このガラスで出来た可愛い透明な器は?」
ペルシアン「それ100均で買ったのだ。どうしよう……デザイン割と好きだけど他にもいっぱいガラスの器は持ってるし」
キリキザン隊長「使わないのなら私たちが処分します。もしそれが嫌ならば我々が保管して他に必要な人に譲ったりフリーマーケットに出店しますが」
ペルシアン「綺麗なのに捨てるのは嫌だからフリマに興味があるわ」
キリキザン隊長「分かりました、捨てるのではなく譲与をご希望ですね。仕分け後に不用品売却の流れを教えますのでそれを踏まえて仕分けを続けましょう」
ペルシアン「この何でも屋はそういう事にも対応してるって聞いて頼んで正解だったわ。後で詳しく聞かせて」 キリキザン隊長「そうだ、次郎と四郎」
コマタナ次郎「はい?」
ソウブレイズ「どうかしましたか?」
キリキザン隊長「お前たちは今のうちに炊事場や風呂の掃除をしてくれ」
コマタナ次郎「了解!」
ソウブレイズ「はい (確かに必要な物の仕分けは二人いれば事足りる作業だしな)」
コマタナ次郎「四郎むこう行こうぜ」
ソウブレイズ「あ、ああ」 ソウブレイズ「ここがキッチンか。パッと見普通だが掃除の必要があるのか?」
コマタナ次郎「俺もそう思うけど油汚れのこびりつきとか水垢とか見落としがちな埃とか掃除しないといけないんだよな」
コマタナ次郎「それが俺らの仕事だし……」
ソウブレイズ「それもそうだな……」
コマタナ次郎「とりあえずやるぞぉ!四郎!俺に続け!!」キリッ!
ソウブレイズ「勝手に先輩風を吹かすな…… しかし水回りの掃除もやらなきゃならないのか」
コマタナ次郎「なんだよ水ぶっかけられるわけじゃないんだから文句言わずにやれよ。仕事だぞ!」
ソウブレイズ「はいはい」 そしてキッチンの掃除をするのだが……
ソウブレイズ「洗浄液や雑巾を温めておいたぞ」
コマタナ次郎「四郎君がいると湯沸かし器も電子レンジもいらないから便利だねぇ」
ソウブレイズ「俺を便利グッズ扱いするな」ボソッ
コマタナ次郎「四郎は隊長には敬語使ってるのに俺には敬語使わないのか」
ソウブレイズ「敬語で話しかけられたいのか」
コマタナ次郎「ま、いいや。あ!ここ汚れこびりついてる」
ソウブレイズ「そうだな。あとこの下の方配管のある場所も掃除するのか?」
コマタナ次郎「う〜ん…… この際だからやっておくか」 コマタナ次郎「オープン! うん、やっぱちょい汚いな」
ソウブレイズ「なんかジトっとしてそうな場所だな」
コマタナ次郎「たまにこういう場所にワッカネズミが勝手に住んでたりするんだよな」
ソウブレイズ「え? それ本当なのか?」
コマタナ次郎「嘘だよww」
ソウブレイズ「なんだ嘘か」 コマタナ次郎「あとお前ジトっとしてる場所とか苦手なのか?」
ソウブレイズ「少なくとも好きではないな。カラッとしていた方がいい」
コマタナ次郎「なんだ、ゴーストタイプだからジメジメした所とか好きそうだと思ったけどそうじゃなかったのかよ」
ソウブレイズ「勝手にジトっとした場所が好きだなんて決めつけるな」
コマタナ次郎「先輩として忠告しておく!ちゃんと苦手を克服しておくんだな!」ドヤァ
ソウブレイズ(コイツむかつくぅ!!)イラッ…
コマタナ次郎「あとロボットらしく目から出る火を光子力ビームに変えて敵を吹き飛ばす特訓もやっておけよ」
ソウブレイズ「いやいくら目から火が出てるからって目からビームは無理だって!あと俺はロボットじゃないぞ」
コマタナ次郎「じゃあなんなんだよオマエ?」
ソウブレイズ「え? …… え〜…… う〜ん……」 ソウブレイズ「焼けた木から生まれた生きてる人形? ……なの…かな?悪い、自信がない」
コマタナ次郎「お前行動卑しい科学の子じゃなくてピノキオ的な人形が勝手に動くホラーの産物だったのかよ!?」
ソウブレイズ「誰が行動卑しいだ!!心優しいだろ!?」
ソウブレイズ「それにピノキオはホラーじゃなくって風刺ファンタジーだろ!」
コマタナ次郎「あれは俺的にはホラーの一種なんだよ!あれ読んでもらった後俺んちのガ〇ダムのプラモに命が宿ってパーフェクトジガルデに進化して家をビームで破壊しようとして来たらどうしようって俺は本気で怖かったんだ!!」
ソウブレイズ「んなことあるかい!」 コマタナ次郎「俺は本当に怖かったんだぞ!あとなんか本とかによって違った気がするけど悪い奴に連れ去られて主人公がドロバンコやポニータとかに改造されるシーンとか……狂暴なサメハダーかホエルオーに食べられるところとか」
ソウブレイズ「そ、そのシーンは…… う、うん……」
コマタナ次郎「やっぱあのシーンは怖いよな……」
ソウブレイズ「……」(無言でこくりと頷く)
コマタナ次郎「………やっぱ怖いよなアレ」 コマタナ次郎「とりあえず仕事すっか。俺は下の方をやるから四郎はロコンを掃除してくれよ」
ソウブレイズ「ロコンじゃなくてコンロだろ」
コマタナ次郎「さすが四郎!スルーせずちゃんとツッコみをするとはさすが社長が見込んだ男なだけある」
ソウブレイズ「あの座ったまま動く爺さんに俺の話を聞いたのか?」
コマタナ次郎「え、お目付けが話してた。社長が気に入ってたって」
ソウブレイズ「俺あの爺さんに気に入られてたのか……」 ソウブレイズ(コンロを外してさっき用意した洗剤につけ置きしてっと)
ソウブレイズ(そういえば換気扇も掃除すべきなのか?)
ソウブレイズ「次郎ちょっと悪いが」
コマタナ次郎「どした?」
ソウブレイズ「換気扇も掃除するかどうか聞いた方がいいかな?」
コマタナ次郎「あ〜、換気扇ね…… 隊長と客に聞いた方がいいよな」