慶應義塾大学 環境情報学部の入試について

村井 純 慶應義塾大学環境情報学部長
SFCの特徴
〜2学部には共通部分が多く、共に通信・コンピュータを愛し、科学的思考を重視する

SFC 2学部は文系でも理系でもない文理融合学部として、1990年に作られました。
SFCの中で、環境情報学部はおもに「人と地球」のことを考え、その間に入ることは総合政策学部が考えるという役割分担をしています。
とはいえ入学すると共通の授業がとれますし、科学的・論理的な思考を重視する点は共通しています。

小論文について見ると、総合政策学部では政策的な問題、環境情報学部では理系っぽい問題が出てきます。
2012年度の環境情報学部の小論文のテーマはデザインで、今年(2013年度)は身体知に関する問題でした。
環境情報学部の、小論文の合格最低点を見ると、「数学および外国語」を選択した受験生は100点、「数学」選択生は78点、「外国語」選択生は122点です。
つまり、同じ小論文の問題を解いているのですが、小論文のでき具合に関しては、数学選択生は、英語選択生よりできが悪いのですが、合格するようになっています。

科学・数学といったところが強い人でないと、地球全体の問題は解けないんじゃないかと思います。
だから、SFCの学生にはそういったバイアスを多少かけていきたい、という想いも背景の1つにあります。
「数学」と言わなくてもいいのですが、サイエンスにきちんと向かい合える子に来てほしい。
こういう希望があるわけです。