日本の科学者でつくる国の特別機関「日本学術会議」は、高校で学習する「生物」について、
学ぶ用語が多く、いわゆる「暗記科目」になっているとして、学ぶべき重要な用語を4分の1ほどに
絞り込むよう求める指針をまとめ、発表しました。

高校の3年間で学習する「生物」は、学習する重要な用語が延べ2000を超え、
テストでは用語の知識を問ういわゆる「暗記科目」になっていると指摘されています。

日本の科学者でつくる国の特別機関の「日本学術会議」は29日、都内で会見を開き、
高校の「生物」で学習する重要な用語について、現在の4分の1ほどにあたる512に絞り込むよう
求める初めての指針をまとめ発表しました。

指針では、科学者の名前のほか、動物の分類や体の組織の名称などの用語を減らし、
テストでは用語の知識を問う穴埋め問題などで評価することを避けることを提案しています。

学術会議では今後、国や教科書の出版社に指針の内容を反映するよう求めていくことにしています。

指針をまとめた東京大学の中野明彦教授は「指針に載っていない言葉は教えてはいけないという
意味ではないが、『生物』は暗記科目ではなく、考える力が身につき、学ぶ意欲をかきたてるという
メッセージを伝えたい」と話していました

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170929/k10011161851000.html