細田 いやぁ、これねぇ…絵コンテを描いていても、レイアウトチェックや
   原画チェックをしていても思うんだけどさ、健二君はさておき、
   佳主馬が色っぽくて。

―――いや、あれ一番人気でしょう(笑)

細田 あぁ、「エス」系読者にはそうかもしれない。首筋とかを描いていて、
   何かドキドキするんだよ…こっちはもう中高年なのに。
   「エス」でも少年の魅力についてさまざま特集があるけど、
   やっぱり描いていても思うよね。
   十二歳くらいの子の妙な色気って言うのはさあ…
   手足が妙に長くて、細くてさ、それで変声期でさ。
   変化の瞬間って、実はすごく魅力的なのに、
   たぶん中一や中二の男の子たちは
   自分のそういう魅力に気づいていないんだよね。
   惜しいなあ、みたいなね。
   まあ、みんな手を出さないからね。
   同年代の女の子も若すぎて、男の子の魅力に気づけないじゃん。
   いやあ、良いんだよね…プール帰りの男の子とかって、
   すごく色っぽいんだよね

―――ちょっと浅黒いところが、また良かったりね。

細田 ねえ。何かそういう、
   いやらしい目線を佳主馬には監督ながら注いでしまう…。


(季刊エス7月号「サマーウォーズ」細田守インタビューより抜粋)