コマ割の上手い漫画家
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皆川亮二
線や情報量のコントロールが物凄く上手い
漫画の絵って、基本的に線が増えれば増えるほど見辛くなってくるんだけど、この作者の作品は別
すごく見やすい
作画自体は物凄く緻密何だけど、線のパターン化や、黒べた塗りつぶし等によるディテールの省略が物凄く上手いから、全然見辛いと感じない
それに陰影の使い方、言い換えれば白黒のバランスがまた上手くて、
これによって、絵の中のどこに目を向ければいいのか、作者はどう読んで欲しいのかすぐに分かるから、ストレスを感じる事なく、スラスラ読める
絵の格好よさばかりに目の行きがちな作家だけど、この絵柄は間違いなく、漫画として映える事を計算して作られた物 鳥山明
もはや方々で上手いと言われてるから、今更言うのも何だけど、やはり上手い
構図も視線誘導も巧みだけど、個人的には線のコントロールが一番すぐれていると思う
線には視線の動きをコントロールする力があって、この作者はその線による視線のコントロールが本当に巧み
視線の流れに沿う直線で素早く動かし、垂直な横線でブレーキをかける
キャラの輪郭をしっかり描きつつ、不自然な絵にならないように線の構成をコントロールする
このテクニックが恐ろしく巧みだったからこそ、DBのアクションシーンにはあれだけの気持ち良さがあった 池本幹雄
ある意味岸本の演出技術を完成させた人だと思う
漫画のアクションシーンって、基本的に動きの中で一番映える部分だけを取り出してその組み合わせで構成するんだけど、
この作者の場合、まずアクションシーンを映像として自分の中にイメージして、その一瞬一瞬を切り取って構成していく
これによって、読者にコマとコマの間の動きを想像で補完してもらわないといけないし、当然、読者を選ぶんだけど、
そういった事が出来る読者にとっては、この作者の描くアクションシーンは本当に気持ちいい
まるでキャラが生きて動いてるように感じられる
ナルトでもこういった演出はしていたんだけど、この作者はそこからさらに完成度を高めたって感じ
ただ、これにはべらぼうな画力がいるので、簡単に真似できる事でもないんだけど… 荒木飛呂彦
漫画のコマ割って、コマが変わる毎に構図も変えがち何だけど、この作者は逆に、ここぞと言う場面で、実写の1カット長回しのように同じカメラポジションからの構図を繰り返す
これによって、気持ちが途切れずに読めるし、キャラの演技を際立たせる
これは口で言うのは簡単だけど、実際にやってみようと思うと、相当な表現力や画のトリミングセンス、そして精神的なスタミナが必要となる
実写で言えば、深作やタランティーノが近いかもしれない いやそれを踏まえた上でよ。
キャラもトレスなのに潰れてなくてすごいなと思った トレス流れで聞きたいんだが、ナニワトモアレとかファブルの南は
ほぼトレスでしょ? 背景が? 人体が?
背景なら写実的な背景の作家はほぼそうやで まずAの資料写真があったとして、何も考えずただ線で描き込むとBのようなごちゃっとした画面になる。
本当はまずCのように、それぞれの空間を大まかな面とグラデーションで捉えて、何処を描き込まずに「抜く」のか大まかな計画、アタリを付けてから描き込む事で、Dのような背景が完成する。
https://twitter.com/sino6/status/954842092206899200 上手くなると、省略、パターン化も上手くなるんだよね
だから、小畑とかは描き込んでいてもスッキリしていて見やすい 藤本タツキ
漫画的な誇張表現をなるべく避けた、実写的演出が特徴
それゆえにドライな印象を受けるが、それが作品世界にピッタシハマってる
人物の思考や感情の流れを書かずに、いきなり行動を書くので「え? どういう事?」と言いたくなるようなシーンも多いんだけど、
その説明不足さ、少し頭を使わせる感じが、逆に面白さに繋がっている稀有な作家 >>66
初めて読んだけど一話の完成度がすごいな。アフタヌーンとかよく読んでるとむしろこれくらい省略されてるほうが普通に感じる、、、
ドライだからこそ状況のエグみがぎりぎり受け入れられるのかも ファイパン初めて読んだのか
あの漫画、1〜2巻がピークでそのあとは落ちていく一方だから気をつけな 沙村広明
動作を細かく分解して見せるアクション演出で、その後のアクション漫画に多大な影響を与えた
この演出はカメラワークが複雑になり、何が起きているか分かりにくくなると言う欠点もあるが、
映画的な細かい殺陣を漫画で再現できるという利点はその欠点を補って余りあるため、多くの作家が取り入れた CLAMP
空間把握能力の違いのせいか、男作家は奥行きのある絵を描き、女作家は平面的な絵を描く傾向があるんだけど、
この作者の場合、奥行きを描く事をバッサリ捨てて、平面構成や視線誘導だけで勝負してるのがすごい
どのコマにも奥行きがなく、平面的何だけど、その分、視線誘導やページ単位での平面構成、表現の多彩さで楽しませるように工夫している
(こう書くとこの作者にはデッサン力はないのかと思われてしまいそうだが、この作者自身のデッサン力は決して低くなく、
描こうと思えば奥行きのある構図もしっかり描けるだろう)
また、視線誘導も大胆かつ巧みで、ページの端から端へと一気に移動させたり、大量のコマを端だけ通らせる事で短時間で読ませたりと、
お約束破りの演出をバンバン入れてきて、それがまた小気味よさを生んでいる clamp読んだことないなー
奥行きと平面は視力に関係してるって言ってる作家さんもいたな、、、 >>74
中山星香が島本和彦のラジオに出たときに話してた。第99回。
なぜ背景を書き込むのかって話で
戸田美奈子と話したときに遠視の人は遠くが見えるから書き込む、近視の人は遠くが見えない代わりに、コントラストにこだわる、見えてるように書くのが誠実だから、、、
という話。
奥行きと平面はちょっと違ったか 沙村もアクション演出色々してるけど小林まことの柔道部物語ですでに構図も多彩にかなり細かく分解演出されてるんだよね
格闘の描き方は柔道部物語の影響受けた人多いんじゃないかな 白土三平
漫画や映画のカット割りって、画の前後に何かしらのつながりを持たせる事で滑らかな流れを作っていくんだけど、
この作者はその技術にものすごく長けてる
まるで川の流れを見るように繋がりが滑らかで、独特の心地よさがある
中でも、漫画ならではの技術、描線で繋がりを持たせる技術が見事で、
効果線と陰影線、陰影線とエフェクト、風を表す線とざわめく草々等々、あらゆる物で繋がりを持たせていく
また、効果線や動線による緩急のつけ方も巧みで、この技術はDBにも受け継がれていると思う
いわば、線表現のスペシャリスト 白土的表現+大友的表現&カメラワーク+ディズニー的デフォルメ+香港映画的アクション=DBのアクションシーン
だと思う いしいひさいち
この作者の絵は一見シンプルで誰でも描けそうにみえるんだけど、実は相当うまい
空間的で、物凄く映画を研究している
四コマだから、あんまり凝った構図は出てこないんだけど、良く見ると一コマ一コマ相当計算されている >>58
あーごめん
久しぶりに読んだら加工じゃなくてトレスだった
花沢は上手いよ
あの手の写真トレス背景って、コントロールするのが難しいから、背景で視線誘導しにくいんだけど、
この作者の場合、それがしっかり出来てる
それに大ゴマの使い方が巧み
何気ない画でも、大ゴマにする事で、異様な感じを生み出せる
「え? 何でこんな画にこんな大ゴマ使うの? この画にどんな意味があるの? これから何が起きるの?」って具合に
アイアムでは、その演出がホラーという題材と相まって、抜群の効果を生んでいた いくえみ綾
コマ割りは少女漫画家の方が巧みな気がする 女の方が視線誘導は上手い
ただ、感覚的でどこか雑だから、完成度となると男のトップレベルに劣るって印象 荒木のコマ割りは別にうまくもなんともない
なんとなく奇をてらってるだけ 変わった事をやるには理由がある
理由もなく、ただ変わっただけの事をやっても、失敗する
そんなやつが、売れ続けるわけがない 俺も荒木のコマ割りは上手いとは思わないけど話や個性があるから売れてるのはわかる
ただ昔のコマ割りは本当にひどいが最近の読むとコマ割りも以前よりはずいぶん上手くなったとも思う あの来るぞ来るぞと思わせてからの見開き大ゴマの上手さとか、素人でも分かると思うが
まあそんなものかな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています