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ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.8 [転載禁止]©2ch.net
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0001ほんわか名無しさん
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2014/12/31(水) 17:37:27.350
◆このスレは何?
ツンデレの妄想でひたすら萌え続ける場です。どんな形でもいいのでアナタのツンデレ妄想を垂れ流してください。
◆前スレ
ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.6
http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/honobono/1384561770/
◆過去ログ置き場
http://www.tndr.info/
◆Wiki(過去ログ置き場以前の過去ログ・更新停止中のまとめ等もwiki参照)
http://www45.atwiki.jp/viptndr/pages/1.html
◆ツンデレにこれって間接キスだよなって言ったら 専用掲示板
http://jbbs.livedoor.jp/computer/21510/
◆うpろだ
http://tunder.ktkr.net/up/
http://www.pic.to/ (携帯用)
◆お題作成機
http://masa.s23.xrea.com/
http://maboshi.yh.land.to/tundere/
◆規制中の人向け、レス代行依頼スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/21510/1275069975/
0090ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その16 7/7
垢版 |
2015/03/05(木) 00:45:38.650
「会長。まだ次の水槽に行かないのか?」
『もうちょっと待ちなさいよ。せっかちは嫌われるわよ』
 私が陣取っているのは、とあるカエルの一種の前である。ちょうど私たちが見ようと
した時に、係の女性が水槽の中に餌の昆虫を入れたのだ。最初、全く興味なさそうな素
振りをしていたと思ったカエルは、しかし次の瞬間長い舌を伸ばして虫を絡め取り、食
べてしまった。ほんの一瞬の出来事に、最初は私だけでなく別府君も興奮してしまっていた。
「今の見たか? 会長。食うの、めっちゃ早かったぞ。つーか、虫消えたし」
『うるさいわね。ちゃんと見ていたわよ。といっても見えてなかったけど』
 こんな感じで楽しんでいたのだが、カエルの動きや形そのものから楽しんでいる私と、
虫を食べる瞬間だけを楽しみにしていた別府君の間にはやがてズレが生じ、三匹目を食
べ終わった頃には、彼はもう飽きて水槽の前を離れてしまっていた。
「……三匹も食うの見れば、もう十分だと思うけどな。つか、もうカエルも満足しちゃっ
てんじゃねーかと」
 その言葉は辛うじて私の耳に届くくらいで、恐らくは独り言だったのだろう。しかし
聞こえてしまった以上は言い返さずにはいられなかった。
『何か文句でもあるの? 思う存分楽しめって言ったのは貴方でしょう? 飽きたのな
ら、別に先に行ってもいいのよ』
 水槽から目を離さずに背後の別府君にそう問い質すと、彼は慌てて返事をよこした。
「いや。まあいいんだけどさ。あんまり夢中になり過ぎると、閉館時間に間に合わなく
なってこの部屋の生き物全部見れないんじゃないかって思っただけで」
『ここって何時まで?』
 念のため確認すると、別府君はちょっと考えてから答えた。
「えーと…… 確か五時までだったな。うん」
 私は時間を確認する。
『まだ3時半回ったところじゃない。さすがに一時間もこの水槽だけで引っ張らないわ
よ。大体、好きなように楽しめって言ったの貴方じゃない』
「分かった。悪かった。もう言わないからさ」
 降参する別府君を尻目に、私はもうしばらくカエルの食事風景を堪能したのだった。


続く
0092ほんわか名無しさん
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2015/03/10(火) 08:15:13.35O
もうすぐホワイトデーか
ツンデレさんにどんなお返しをしようか悩むぜ
00931/5
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2015/03/16(月) 06:45:04.600
・やたらと注文がうるさいツンデレ

「美琴さ。ホワイトデーのお返しって、どんなのがいいと思う?」
『……何故、私にそれを聞く。バカなのかお前は』
「なんでって、欲しくもないものを貰っても嬉しくないだろ。だったら、あげる本人に直
接聞いたほうがいいかなって」
『一体、私との付き合いが何年になると思っているんだ。お前が幼稚園の頃に近所に越し
てきてからなんだぞ。不本意ながら幼馴染といっても間違いはないのに、未だに私の好み
一つ分からないのか』
「ある意味、だからだよ。美琴相手にサプライズなんてしても、まあまず喜ばれないから
な。お前にしては考えた方だって言われればまだマシで、大抵ダメ出しが出るじゃん。そ
もそもホワイトデーなんてお返しをあげて当たり前なんだろ? だったら、最初から聞い
ちゃった方が早いと思って」
『つまらない男だな。お前という奴は。確かに貰って迷惑なものを渡されるよりはマシだ
が、もう少し人を喜ばせようという気持ちはないのか』
「だって、美琴ってこれまでの人生で一度も素直に喜んでくれたことないじゃん。誕生日
も、クリスマスでも。それに、俺が聞いたのは大体の方向性だから。食べるものがいいと
か、着るものがいいとか、アクセサリーとか、インテリアグッズとかの」
『方向性と言ってもだな。いくら貰えると分かってはいても、ある程度開ける楽しみがあ
る方が、やはり女性としては嬉しいと思うぞ。まあこれは一般論での話だが』
「一般論じゃ困るんだよ。俺は美琴を相手に考えているんだから。それにもちろん、方向
性さえ分かれば美琴の予想を超えてみせるような努力はするさ」
『それはまあ、無駄な努力だろうな。何故なら私はお前からのプレゼントに何の期待もし
ていないからだ。良くてせいぜい文句が無い程度だろう』
「その場ではね。でも、美琴が本当は喜んでいる時はこっちにも伝わってくるものだよ。
親同士の会話だったり、美琴がさりげなく身につけてたりとかで」
『そんなもの、どうせ親が大げさに話をしているだけだろう。アクセサリーは一応貰った
以上、きまぐれで着けてみようと思うこともあるがそんな程度だ。その程度で私が満足し
ていると思ったのなら、大きな間違いだからな』
00942/5
垢版 |
2015/03/16(月) 06:45:38.190
「小学校3年の時にあげたうさぎのぬいぐるみは今でも大切にしてるみたいじゃん。あれ
は当たりじゃなかったのか?」
『う…… あ、あれは最初はそんなに嬉しくなかったんだ。だけど私はそもそもそんなに
ぬいぐるみとかは買わないし、妙に人懐っこい顔をしているから離れがたくなっただけだ』
「俺としてはそういうヒットが欲しいんだよな。形には残らないものでも、後々思い出と
して残るようなものだったりとかさ。だけど、サプライズだけじゃどうにも上手く行かな
いようで、だから最初にある程度リサーチしておきたいんだよ」
『そうは言われても困る。そもそも私はお前からのプレゼントに何の期待もしていなかっ
たし、今の自分が何を貰えれば喜ぶかなんて、急に聞かれて答えられるものでもないぞ』
「だったら、逆でいいよ。美琴がこれはない。こういうのは貰っても困るって言うのを挙
げてもらえれば、ある程度は絞り込めるからさ」
『困るものか。なるほど。それなら確かに答えられないこともないが、それでお前の足り
ない想像力が補完出来るかどうかの保証はないぞ』
「それでも構わないって。少しでもダメなものが潰せれば、それだけ美琴が欲しいものに
近づけるから」
『では、私がいらないと思うものを挙げていけばいいのだな? 全く、めんどうくさい奴
だ。そのくらい、私の性格を考えればある程度は分かるだろうに』
「そりゃ、分かることもあるけどさ。誕生日プレゼントならともかく、手の込んだバレン
タインチョコのお返しは失敗したくないから」
『バレンタインチョコが手の込んだ、だと? バカを言うな。あれは単にコストの割りに
大量に作れるからというだけで、別にさして手間を掛けたりなどしていないぞ』
「柿の種チョコってのは、一見大したことなさそうに見えるけどさ。でも、あれだけカラ
フルに詰め合わせるってのは何種類ものチョコを溶かさなきゃいけないわけじゃん。かな
り大変だったろ? 腕も疲れたんじゃないか?」
『鍛えているから別にたいした事じゃない。それに、ある意味お前はついでだ。だからあ
まり気張って高いものを買おうとかしなくてもいいぞ。むしろ恋人でもないのにそれは引くしな』
「あれ? なんか女子にはゴディバとか人気らしいけど、そういうのは美琴の好みじゃな
いのか?」
00953/5
垢版 |
2015/03/16(月) 06:46:30.750
『嫌いじゃないが、どうせお前の財力じゃ小さいのしか買えないだろう。それはそれで味
も素っ気もなさすぎる』
「なるほどね。高くて少ししか入ってないお菓子よりは、むしろ食べ応えがある方がいいのかな?」
『必ずしもそういうわけではないがな。ああ。あと和菓子は止めろ。どうも私のイメージ
は和が強いらしく、友達からもそういうのが好みだと思われているらしく、バレンタイン
にもむしろチョコ大福だの抹茶チョコたい焼きだのを貰ったからな。嫌いではないが、正
直お前からもかと思うとうんざりする』
「美琴って、女子からもモテるからな。まあ、剣道部の部長で同時に華道もたしなんでい
るとなればそう思われても仕方ないか」
『どうしてこう人は見た目のイメージで判断しやすいのか…… まさかお前までがそうい
う目で私を見ているわけではないだろうがな』
「正直、お正月の晴れ着とか見るとやっぱり似合ってるなーとは思うけど、別に美琴が実
は朝はパン派だとか、鍛えられてはいるけど実は正座が苦手だとか、そういうことを知っ
ていても、まあ確かに意外とは思わないな。美琴のファンは驚くだろうけど」
『フン。私だって女子高生だ。ケーキやカフェラテだって大好きだし、普通に可愛いもの
も好きなんだ。何も江戸時代に生まれついたわけじゃない』
「分かってるよ。で、他には?」
『そうだな。貰って困るものといえば花もだな。ただでさえ母様が花好きでベランダや庭
がフラワーガーデンと化しているのにこれ以上増えるのは敵わん。それに世話をするとな
るとやたらうるさく口を出して来るし』
「確かにそうだったな。今出たのは、高級菓子や和菓子、花がNGと」
『そうだな。それと、ディナーなんてのも止めろ。大人が雰囲気のあるレストランで普段
食べたことのないコース料理とか出してくるならともかく、高校生じゃサイゼリヤが関の
山だろう。かといって無理をして高い店に連れて行かれてもお前ではどうせロクなエスコー
トも出来ず自滅するだけだ』
「ディナーもダメ、と。まあ、さすがにこれは美琴の言うとおり俺じゃ無理だな」
00964/5
垢版 |
2015/03/16(月) 06:47:30.920
「ディナーもダメ、と。まあ、さすがにこれは美琴の言うとおり俺じゃ無理だな」
『そうだろう。分をわきまえないようなプレゼントは、結局恥をかくだけだ。それをいう
なら指輪もだな。アクセサリーなら日常着けられる物のほうがいい。ただし、お前の好み
ではなく、ちゃんと私がどういうものを好むか考えないとダメだ』
「アクセサリーなら指輪のような大仰なものじゃなくて、もっとさりげなく着けられるも
の、と。ただし俺のセンスで選んじゃダメ。だんだんメモ用紙が埋まってきたな」
『お前の字が大きすぎるんだろう。まだそんなには言っていないはずだが。あと、そうだ
な。服は止めておけ。お前の財力じゃあプレゼントになるような服は買えまい。帽子とか
マフラーあたりなら、ちょっと頑張ればそこそこいいブランド物かそうでなくともオシャ
レなものが買えるだろう。とにかくお前は背伸びをするな。どうせ大した男ではないのだ
から、無理して金を掛けてもどうせ底が知れるからな。私の欲しそうなものが浮かばなか
ったら、いっそ物でなくてもいいんだぞ。例えば映画やテーマパークのチケットとかだな。
もちろんただチケットだけ渡してそれで終わりではなく、ちゃんとエスコートもつけて、
だな。対等のデートではないのだから、我を通さず相手の言うことを出来る限り聞いてあ
げれば、お前でも満足させることが出来るかもしれない。あとは、そうだな』
「ああ、いい。大体分かった。ありがとう」
『本当に分かったのか? お前はバカだからな。自分で分かった気になって勘違いして変
なものを渡されたりしたら、困るのは私なんだぞ。処分に困るプレゼントなんて邪魔なだ
けだからな』
「具体的なものはともかく、コンセプト的には理解したよ。つまりは美琴のことを一生懸
命考えた上で、俺の分をわきまえたプレゼントにしろってことだろ? あまり高いものや
似合わないことは逆に引くだけだし、勝手に理想を求められても迷惑なだけだからって」
『それはその通りだが、それで分かったつもりなのか? そもそも私のことが理解出来て
いないから聞いたんじゃないのか?』
00975/5
垢版 |
2015/03/16(月) 06:48:42.240
「どちらかといえば、俺の考えてる美琴と現実の美琴にギャップがないか、そのすり合わ
せのためだけどね。幼馴染だからって分かった気になってプレゼントを準備したら、それ
こそ独りよがりなんて結果になりかねないし」
『確かにお前ならあり得ることだからな。ただ、人に聞くだけ聞いておいてズレたプレゼ
ントなんて用意したら、それこそ突き返すからな』
「多分それは大丈夫だと思うよ。いずれにせよ、美琴はホワイトデーを楽しみにしてるみ
たいだし、チョコの努力に報いるためにも頑張らないとな」
『はあ? なっ……何を言ってるのだ。何で私がお前からのプレゼントを楽しみにしてる
などと、一体今の会話でどこをどうしたらそんな妄想を抱けるのだ。散々言ってきたが、
やはりバカなんだなお前は』
「でも、あれはダメ。その方向ならこういうのがいいって、結構夢中になってしゃべって
たじゃん。しかも途中から結構具体的になって来ているし」
『それは単に会話の流れで思い付きを口にしただけだ。私がそれを欲しがっているとか、
そういう話じゃない』
「そうか? 目がキラキラしてたし、なんか興奮してるようにも見えたが」
『そんなことはない。お前が勝手に自分の都合のいいように私を見ていただけだ。別に私
は……そこらへんにあるコンビニで適当に包まれた菓子だって……』
「菓子だって、で、なに?」
『ああ。いや。ダメだダメだ。やはりそんな適当な選び方のお返しなんて許さないからな。
私が欲しいからじゃない。チョコを送った女性への最低限の礼儀として当たり前のことを
言ってるだけだからな。いいな。心して用意しろよ。でないと絶対許さないからな』
「分かったよ。全く、期待してるならしてるって素直に言ってくれた方がこっちも力入る
のに。別に卑しいとか思わないからさ」
『そんな風に思われるのが嫌だからとかじゃない!! お前からのプレゼントで内心心を
浮つかせているなんてそんなことが……って、違う!! そんなことあるはずない!!
楽しみになんてしてないんだからな!! 絶対だぞ!!』
「分かってるよ。でもむしろ少しは楽しみにしててくれよ。頑張るからさ」
『じゃあ、まあ……そこまで言うなら、ちょっとだけは楽しみにしていてやる。その代わ
り、絶対に私が喜ぶものにしろよ。分かったな』
0098ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/03/16(月) 06:49:32.890
終わりです

で、ホワイトデーの日。某ネズミの国でご満悦な美琴さんがいたとかいないとか
0102ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/03/18(水) 07:13:50.180
>>99
かわゆいのう


もう10年ですよ。ツンデレさん
0103ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/03/18(水) 13:23:21.100
十年か……最盛期より人は減ったけどまだまだイケるな!
俺もなんか書かないとなぁー
0105ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/03/18(水) 20:18:09.470
何年ぶりかで思い出してスレタイで検索して辿り着いた
まだ続いてたんだなこのシリーズ

電車の中なのに思わず涙腺緩んじゃったじゃないか
01091/4
垢版 |
2015/03/22(日) 13:08:54.380
・ホワイトデーのお返しがしょぼいと文句を言うツンデレ

『ちょっとタカシ!! アンタね。どういうことよ!!』
「は? 何だよ。出会いがしらに怒鳴りつけてさ。朝から勘弁してくれよな」
『何だよじゃないわよ。土曜日の件よ。土曜日の』
「土曜日? って、何かあったっけ? 別にかなみに怒鳴られるようなことした覚えないけどな」
『しらばっくれてんじゃないわよ。ホワイトデーだったでしょうが』
「ああ。それならちゃんとお返しやったろ? せっかく届けに行ったのに、お前いないっ
ていうからさ。おばさんに言付けておいたはずだけど」
『ちゃんと? あれでちゃんとって言うなら、世の中の男性はホワイトデーのお返しに悩
んだりしないわよ』
「なに? 要は俺があげたお返しに文句があるのかよ?」
『そりゃそうよ。当たり前でしょ? 一体何かと思って紙袋開けてみたら、きのこの山一
箱って…… あたしをバカにしてんのかアンタは!!』
「だって義理だろ? 義理チョコのお返しならそんなもんじゃね?」
『普通誰だってもっといいもの貰うわよ!! 申し訳程度に紙袋にリボンのシールで封は
してあったけど、むしろ呆然としたわよ。きのこの山って……常識あるの? バカじゃな
いの? ひゃっぺんくらい死んでみる?』
「ご冗談を。つか、常識あるのかって言われれば、ちゃんと常識に沿ってるだろ? 3倍返しでさ」
『金の問題じゃないわよ!! まがりなりにもバレンタインチョコくれてやった相手にき
のこの山でお返しするなんて男子。世界中探してもアンタだけだわ』
「まあ、ホワイトデー自体日本独自のものだからな。しかし、バレンタインにチロルチョ
コ5つを詰め合わせただけのチョコレートを義理だからってあげておいてちゃんとした見
返りを期待する女子もかなみくらいじゃね? 普通その程度の義理ならお返しを期待すら
しないだろ」
『アンタ程度の男ならチロルチョコで十分でしょうが。むしろ女の子からチョコもらえたっ
ていう実績が出来ただけでも感謝しろっての。そういう感謝がきのこの山には微塵もこ
もってないのよ』
「何でだよ。美味しいだろうが。きのこの山。俺、チョコの中では一番好きなんだけどな」
01102/4
垢版 |
2015/03/22(日) 13:10:07.710
『やっぱおかしいわよアンタ。どうせ同じ金額ならたけのこの里にしなさいよね。あっち
の方がチョコ多いんだから』
「あ。お前、そういうことか。それでホントは怒ってたんだろ?」
『そういうことって何よ? 思わせぶりなこと言わないで、ハッキリ言いなさいよね』
「かなみって、実はたけのこ厨だったんだろ? だからきのこの山をあれだけ敵視してん
だ。なるほど。そりゃ怒るわな。最大のライバルを送られたんだから」
『あたしはそんな狭い理由で怒ってないわよ。そりゃ、きのこの山よりたけのこの里の方
が圧倒的に美味しいってのは事実だけど』
「そんなことないだろ。むしろきのこの山の方が美味しいじゃん。特にあのスナックの部
分。チョコ食べてからスナックを分けて食べると二度美味しいだろ。あれはたけのこの里
じゃ味わえないんだよ」
『何言ってんのよ。たけのこの里だって分けて食べられるじゃない。そもそもあのクッキー
の部分が美味しいんでしょ? しっとりしてて』
「しっとり? もっさりって言うんだろ? 大体たけのこのクッキーは甘いじゃん。甘い
チョコ食ってまた甘いクッキーじゃ分けて食う意味もないんだよ。きのこのはスナックだ
からな。サクッとしてちょっと塩味も効いてるところがいいんじゃん」
『分かってないわね。トータル的なハーモニー感が重要なのよ。そもそも分けて食べるこ
とを前提にしてるって時点できのこはおかしいのよ。たけのこの里の独特のしっとり感が
チョコと混ざり合う、あれが一番美味しいんじゃない。分けて食べるってのはあくまでおまけよ』
「ハーモニー感とか言ってごまかしてるけど、結局スナック部分単独ではそんなに美味く
ないって認めてるんじゃん。スナック単体でも十分楽しめるきのこの方がやっぱ勝ちだよな」
『チョコとくっついてるお菓子なんだから、一緒に食べるのが前提でしょうが!! そこ
が間違ってんのよ。チョコと合うって意味では断然たけのこのクッキーなんだから』
「いや。それもきのこだね。たけのこのクッキーだと、チョコと一緒に食うとよりもっさ
りモコモコってなんだよ。口の中が。その点、サクッとしたきのこのスナックは甘さの中
にほんのちょぴっと混じった塩っけも合って最高だね」
01113/4
垢版 |
2015/03/22(日) 13:10:55.770
『うわ。自画自賛キモッ!! 自分では正しいこと言ってるつもりなんでしょうけど、ネッ
ト調査だと6割の人がたけのこの里が美味しいって言ってんの。主張するのは自由だけど、
自分が少数派だってのは認めなさいよね』
「10人中6人ってことだろ? 一人こっち側に抱き込めば五分じゃん。最初たけのこ派だっ
たけど、きのこに鞍替えしたって書き込みも見たことあるし」
『そんなもん、大量の書き込みの中の一つでしょ? きのこからたけのこに鞍替えした人
なんて、きっともっとずっとたくさんいるわよ』
「それこそ、かなみの思い込みだろうが。さらにちょっとビターな大人たけのこでこれま
でチョコ全般がそれほどって人も抱き込んで我が軍は勢力拡大するんだよ」
『だったら、今までたけのこは甘すぎてちょっとって人も大人たけのこなら美味しいって
書き込み見たもん。結局たけのこ軍の方が参戦者は多いし、今後も優勢は変わらないわよ。
きのこ厨がいかに無駄な足掻きをしたってね』
「無駄な足掻きじゃねーって。そもそもたけのこ厨ってきのこ食わないやつも多いじゃん。
見た目的にたけのこの方がチョコ多そうとかって。こっちにはまだ伸びしろがあんだよ」
『根拠のない希望的観測ってやつよね。あー、やだやだ。これだから負け組はさ』
「負け組言うな!! とりあえず俺があげたの食ってみろよ。地域限定の抹茶味だぞ。静
岡のばーちゃんにわざわざ送ってもらったんだからな」
『食べるわよ。そしていかにきのこがたけのこに劣ってるか、ここぞとばかりに語ってあ
げるから。てか、本体価格より送料の方が高いじゃないのよバカ』
「それくらい手は掛けてるんだよ。かなみのチロルチョコと違ってな。そもそもたけのこっ
て地域限定ほとんどないらしいじゃん。地方はみんなきのこ派なんだよ」
『普通のチョコ味じゃたけのこに勝てないから、変わった味で勝負してるだけでしょ。ま、
それでもトータルでたけのこの売り上げの方が多いけど。あと、あたしだって工夫はした
もん。5個のうちの一つは高級チョコレートのチロルチョコ版にしたし』
「ああ。でもパッケージとかちょっとオシャレでも、なんか試供品感が否めないんだよな。
高そうなのほどむしろ」
01124/4
垢版 |
2015/03/22(日) 13:11:39.290
『来年はたけのこの里にしてやる!! 期間限定の美味しいのにして、アンタを絶対たけ
のこ厨に鞍替えさせた上で、裏切り者の下っ端扱いにしてやるんだから』
「その前に、俺のあげた抹茶きのこの山食ってかなみの方こそ鞍替えしてんじゃね? ま
あ俺は寛大な心の持ち主だから、寝返り派も暖かく受け入れてやるけどな」
『ありえないってば!! 絶対たけのこの方が美味しいんだから!!』


〔正直、傍から見るとすっごいくだらない争いしてるようにしか見えないよね。友ちゃん〕
【いーのいーの。あんなの、ただのじゃれ合いなんだから。仲いーわよね。来年のチョコ
の約束もちゃっかりあの中に入れちゃってるし。見てるこっちが当てられちゃうわよ】
〔で、僕のお返しはどうだった? 友ちゃん〕
【うー…… 別にダメじゃないけど、何だって靴下なのよ。食べ物とかの方が見た目豪勢
なのに。もちろん、きのことかたけのこなんて論外だけど】
〔だって部室の床、冷えるじゃん。友ちゃん、いっつも足先寒そうにしてたし。その割に
自分でケアしようとしないし〕
【時間ないのよね。取材と記事書きで締め切りに追われてると。てか、お前はもう少し働
け。こんなのに気を割いてるくらいだったら】
「だって、友ちゃん。時間ないって言ってるのに、バレンタインチョコ手作りだったじゃ
ん。すごく美味しかったし。だから、こっちもお返し頑張らなくちゃって思って、色々考
えたんだよ」
【だからって、あたしの足先とかいつも見てたのなんてキモい】
「たまたまこすってるの目に入ったんだよ。別にフェチ的な目線じゃないってば」
【分かってるわよ。それに……まあ、その。家でちょっと履いてみたけど、あったかかったし】
「ホント? 良かった。それだけ聞ければ十分だよ」
【十分じゃないでしょ。感想だけ聞ければアンタはそれでいいのか】
「え…… だって、やっぱりプレゼントは貰った人から良い感想貰えればそれに越したこ
とないし」
【そうじゃなくて!! えっと、その…… あー、もういい!! 黙って聞け!!】
「え……何を?」
【だから黙ってろって!! その、だからね。あの……】
【……ちゃんと……あたしのこと、考えてくれて……ありがとう。正直、ちょっと……嬉
しかった……】
0116・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その17 1/7
垢版 |
2015/03/30(月) 01:27:12.440
「これで、全部終わりか。イルカショー、間に合わなかったな」
 案内板の先に出口の文字を見て、別府君が呟く。
『別にいいわよ。人間に餌付けされて飼いならされたイルカの演技なんて見なくたって』
「まあ、それに関してはそんなに会長も興味引かないかなって、そう思ったから敢えて
声は掛けなかったけど」
 正直、イルカショーよりもオオサンショウウオやらカエルやイモリやトカゲなんかに
興味を示す女子ってどうなのだろうかと、別府君の言葉を聞いて私は省みてしまう。
『……いいでしょ、別に何が好きだろうが』
 わざと、まるで別府君が私をからかって言っているとか、そんな風に聞こえたような
態度で私は文句を言った。
「別にダメとかそんな事言った覚えないけどな。イルカショーに興味示す会長ってのも
何からしくない感じがするし」
『何よ、それ? それはそれでバカにされた気がするわ。私ってば、全く可愛げがない
女みたいな言い方に聞こえるわよ』
「だからそういう意味じゃないってば」
 弁解する彼をジトリと睨み付けてから、私はプイとそっぽを向くかのように向きを変
えて歩き出そうとした。その背後から別府君の声が掛かる。
「あのさ。お土産、買って行かないか?」
 振り向くと別府君が傍にあるお土産コーナーを指差していた。私は一瞬、その意味を
考えて首を傾げた。
『お土産って、誰に買って行くつもりなの? 私は別に、今日のデートの事を誰かに話
すつもりなんて全くないんだけど』
 私の気持ちや、彼との今の関係を置き去りにして噂話だけが先行するような真似は一
切したくなかった。むしろ別府君が自慢げに誰かに今日のことを話すのかと危惧しかけ
たその時、別府君が答えた。
「いや。誰かにってんじゃなくて、自分に。何ていうか、記念みたいな感じでさ」
 そして、土産コーナーの方を指してみせた。
「例えばさ。ああいう、キーホルダーとかストラップ的なものとか……どうかなって」
 私はジッと別府君を見つめて、そして浮かんだ問いをそのまま口に出した。
『別府君は、今日のデートを何かの記念にしたいとか、そう思ってるの?』
0117・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その17 2/7
垢版 |
2015/03/30(月) 01:27:42.400
 すると彼はちょっと慌てふためいたかのように答えを濁した。
「ああ。いやその……記念っていうか……か、会長と二人でこういうトコ来るのって、
そうそうないっていうか、もしかしたらこれっきりかも知れないわけで、そしたら何か
思い出になるようなもの買っとくのもいいかなって…… まあ、会長はそういう気分で
もないかも知れないけどさ」
 不思議とどこか言い訳めいた事を言う別府君を、私はジッと見つめた。彼がそうした
いと言うならもちろん断る理由はないが、個人的にはさほど何かを買いたいとは思って
いなかった。正直に言えば角が立つような気もして、珍しく言葉を選んで私は答える。
『……いいわよ、別に。私は別に、今は欲しい物は特にないけど、見ていれば欲しくな
るものもあるかも知れないし』
 すると別府君は、ホッとしたように笑顔を見せる。
「そっか。まあ、出来る限り早く選ぶからさ。何なら、一緒に見て回る?」
『それは遠慮するわ。私と一緒にいると、貴方の無駄話も増えるし』
 私が傍でつまらなさそうにしていれば彼の楽しみを殺いでしまうだろうし、かといっ
てお付き合いではしゃぐ気にもなれないのでお断りする。すると別府君の表情に、かす
かに残念そうな色が見えた。
「分かったよ。買うか飽きるかしたら、ここで合流ってことで」
 私は頷いて彼と別れた。
――何だろう? もしかして、私と一緒に仲良くお土産を見て回りたかった……とか?
 何となく周りを見て、適当にそれっぽいカップルを物色する。私たちよりやや年上っ
ぽいカップルが仲良くお土産を選びながら楽しそうにしゃべっているのを見つけ、私は
しばし眺めつつ、それを自分と別府君に当てはめようとして、止めた。
――バカバカしい。仮に私たちが恋人同士だったとしても、絶対ああはならないわよ。
別府君だってそれくらい分かってると思うんだけど……
 ため息をついて視線を逸らす。すると自分の傍に、大量のぬいぐるみが無造作に棚に
積み上げられているのに気付いた。
――何か買って行くとしたら……こんな感じかな?
0118・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その17 3/7
垢版 |
2015/03/30(月) 01:28:19.030
 イルカだの、クジラだのの小さなぬいぐるみを手に取っては棚に戻しつつ私は考えた。
自分へのお土産なら食べるものはいらないし、キーホルダーやらストラップ、文具など
もあるけれど、どれも自分には似合わないと思う。
――まあ、ぬいぐるみも似合わないとは思うけど…… でも、これなら部屋に置いとく
だけだし……
 ここで買ったお土産で初デートを思い出すなら、なおさら人前には出せないと私は考
えた。物としては都合がいいのだが、可愛らしいぬいぐるみを取っては戻し、取っては
戻しをしても、どうにも食指が動かない。
――何か、ピンと来ないな…… もうちょっと変わったものがあれば……
 もっとも、オオサンショウウオやアカツノガエルのぬいぐるみなんてあるとは思えな
いが。強いて言えば亀くらいか。しかしそれもどうもお金を出して買うとなると微妙である。
「会長」
 悩んでいると、別府君が横から声を掛けてきた。
『何? 私の事なら別に気にしないでいいわよ。貴方は自分の買い物をすれば――』
 素気無く追い払おうとした私の言葉は、彼が手に持っていたものに視線が吸い込まれ
た瞬間、そのまま途切れた。
「これ、スゴくね? 」
 そう言って片手に掴んでいる物を持ち上げる。それはまさにエビ――の、ぬいぐるみだった。
「やっべよ。超リアルじゃん。これ。見てみ、ちょっと」
 何だか少し興奮気味にしゃべりつつ、別府君は私にエビのぬいぐるみを差し出す。私
は大人しく受け取ると、グルッと回してエビの顔を見た。うん。まさしくエビだ。
「脚とかもさ。何かこう、すっごい本物っぽくね? ぬいぐるみとしては全然可愛くないけど」
 私は無言でひっくり返して腹側を見た。若干デフォルメされてはいるものの、他のぬ
いぐるみのように愛らしさはまるでない。顔つきといい甲羅の形状といい、脚といい、
まさにエビとしか言いようがなかった。返す返す眺める私の傍で、別府君はしばらく無
言で私の様子を見ていたが、一通りの観察が終わったと見たのか、感想を求めてきた。
「どう? 会長さ。こういうの、好きじゃね?」
『私が?』
0119・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その17 4/7
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2015/03/30(月) 01:28:55.490
 いや。正直言えばエビやカニみたいなごつくてメカメカしい生き物よりは、カエルや
トカゲやなめくじみたいなヌタッとして訳の分からない生き物の方が好きなのだが、こ
ういうのも興味がないとは言わない。
「あれ? 違ったかな……? 結構興味深く見てたようだったから、こういうのも好き
かと思ったんだけど……」
『まあ、興味ないこともないけど。で、だとしたらどうだって言うの?』
 素っ気無い態度の私に、別府君は拍子抜けしたような顔をしつつも気を取り直して答えた。
「いやあ…… もし好きだったら、こういうのをおみやげにどうかなって…… そう思っ
たんだけど」
 私は首をひねる。正直、こういうおせっかいはどういう意図でやっているのかがさっ
ぱり分からない。
『欲しいものがあれば自分で決めるわよ。別に必ず買わなくちゃいけないものでもない
し。わざわざ別府君に指定されるまでもないと思うんだけど』
 口に出してから、ちょっと物言いがキツ過ぎたかなと思う。すると案の定彼は落ち込
んだ様子を見せた。
「そっか。いや、まあそんなに欲しくないんだったら、別に買う必要もないしな」
『ちょっと待って』
 彼が棚に戻しに行くのを予感して、私は動き出す前に止めた。そんな風に落ち込まれ
たら、私だってサービスしないわけにはいかないじゃないと、内心ちょっと罵りながら。
『言ったでしょ? 興味ないこともないって。私が欲しいかどうかも決める前に勝手に
結論出さないでよね。見せてもらわないとさっぱり分からないし』
「あ…… ああ。ゴメン……」
 手を差し出すと、別府君は謝りつつ私にエビのぬいぐるみを差し出す。それを受け取
ると、表と裏をひっくり返して手で触りながら細かく確認する。
『……確かに、よく出来てるわね。本来ぬいぐるみって可愛いものなのに、脚とか甲羅
とか本物っぽい作りすぎて可愛さのかけらも無くなっているところは逆に評価するわ』
「だろ? そう思ってさ。いっぺん会長に見せたいなって思って」
 別府君の声に元気が戻ってくる。しかしそうなると、今度は逆に反発心が湧いてくる
のが困り物である。
『だけど、おみやげには向いてないわよ。何よりも大きすぎるもの。車で来てるならと
もかく、こんなもの持ってバイクには乗れないわ』
0120・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その17 5/7
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2015/03/30(月) 01:29:41.190
 両手で抱え持つくらいの大きさがあるだけに、バッグに入れるのは絶対無理だし、手
提げのビニール袋に入れたりしたら別府君に掴まれなくなってしまう。私がエビを彼に
差し出すと、別府君は苦笑してそれを受け取る。
「そっか。確かにそうだよな。会長の好みばかり考えて、そういうことまで考えなかっ
たわ。ゴメン」
 そのまま棚に返しに行く彼に並んで私も歩き出した。
『ねえ。もう少し小さいのはなかったの? せめてバッグに入るようなの』
 別府君は驚いた顔で私を見た。しかしすぐに表情を変えると、ちょっと考え込みつつ
首をひねる。
「うーん…… ほとんどは可愛いのばかりで、こんなリアルなのはなかったなあ。やっ
ぱり小さいのじゃ再現するの、無理なんじゃね?」
『いいわ。私も一緒に見る』
 結局別府君に乗せられた形になってしまったが、流れ的に見ればそんなに不満はなかっ
た。むしろ別府君がこの展開を望んでいるのなら、それでいいわけだし。
「ここら辺かな? ぬいぐるみコーナーでちょっと変わったのが売ってるのは」
 別府君がエビをもともと置いてあった場所に戻すのを見つつ、私は他のを見てみる。
エビもあるにはあったが、大きいのとは違って可愛らしさが全面に押し出されている。
これは私の好みじゃない。
『変わったのって言っても…… イルカとかクジラとかアザラシじゃないってだけじゃない?』
 人気のぬいぐるみは、大小様々、大きいのになると両腕で抱え込まないと持てないく
らいのものまである。もちろんお値段も相応に高い。そういった物がぬいぐるみコーナ
ーの大部分を占拠している中で、エビだのフグだのイカだのタコだのサメだのといった
マイナーなものがひっそりと押し込められるように置かれていた。
「まあね。だからさっきのエビなんてのは、結構これしかないって感じだったんだけど。
やっぱ気に入るのなんてなかなかないよな」
 棚のぬいぐるみを手に取っては戻す別府君の背中を、私はちょっと面白くない気分で
見つめた。確かにキモいのに心惹かれるとはいえ、可愛いのに全く興味を示さないと思
われるのも何だか女の子らしくないと思われているようで癪に障る。
0121・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その17 6/7
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2015/03/30(月) 01:30:07.300
『うーん…… でもこれも……普通っぽ過ぎる……』
 さっき、別府君が声を掛ける前も見ていたけれど、どうにも心揺さぶられるものがな
い。手に取ったタツノオトシゴを棚に戻したとき、視界の端にチラッと触手っぽいもの
が映った。
『ん?』
 視線をそっちに向けてみる。ややピンクがかった白く先の丸い足みたいなのがぬいぐ
るみの中に埋もれているのを見て、私はその足らしきものを掴むと無造作に引っ張り出した。
『……何これ……?』
 足は意外と短くて、でっかくて丸い頭から何本も生えていた。頭だけならただの小さ
いクッションみたいな物なのに、下から何本もの触手が生えているのがちょっと面白い。
「会長。それ、気に入ったの?」
 私がしげしげとぬいぐるみを眺めているのを見て、別府君が聞いてきた。私は彼の方
を向いて、ぬいぐるみを差し出す。
『これ、クラゲだって。そう見える?』
 商品についているタグから確認して、私は別府君にそう聞いてみた。すると彼もちょっ
と首を傾げてみせる。
「頭だけ見ると、丸いクッションだよな? 触手が生えてるから分かるけど」
『何か、そのアンバランスさがちょっといいかもって思って』
 頭には目も何にも付いていなくて、何ともいえない珍妙さが私を捕らえていた。
「そういえば会長。クラゲコーナーでも熱心に見入っていたもんな。これなら大きさも
ちょうどよくね?」
 私はコクリと頷く。
『本当なら、もうちょっとリアルっぽくて変わった形のが良かったけれどね。ウリクラ
ゲの光る置物とかだったら文句なかったんだけど。でもまあ、買うならこれかしら』
 本当はもっとサイズのでかい方が珍妙さが増してて良かったが、エビと同じで持って
帰るのには支障があるので、私は手の平サイズのを選んだ。
「いいの? これに決めるってことで」
0122・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その17 7/7
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2015/03/30(月) 01:30:44.240
『ええ。大した額でもないしね。仮に失敗しても後悔するほどのものじゃないし』
 言葉で言うよりはもう少し欲しい気持ちはあったが、最初に興味なさそうな素振りを
した手前もあって、私は若干気持ちを抑えてみせた。それでも別府君は嬉しかったよう
で、笑顔を見せて頷く。
「それじゃ、買ってくるからさ。俺はもう、自分のは選んであるし。ちょっと待ってて」
 軽く手を上げると、別府君はいそいそと歩き出し、棚の陰に消えて行った。
『……選んであるって…… 別府君って、何を買ったのかしら?』
 興味はあったが、聞いてそうと悟られるのも癪なので、私は結局別府君が何を買った
のか、その日は知らずじまいで終わったのだった。


続きます
0123
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2015/03/31(火) 00:53:28.270
『要するに、今日の外食はキャンセルって事だろう?』

「本当にゴメン!埋め合わせは絶対にするからさ!」

『全く。最近は、馬鹿も風邪をひく時代なんだな』

「すみません...」

『用件はそれだけか?』

「尊...怒ってる?」

『別に』

「声が怖いよ?」

『用がないなら切るぞ』

「怒ってる!!」

ブツッ ツー ツー

俺こと別府タカシは絶賛発熱中である。
今晩は尊とレストランで外食の予定だったのだが、タイミングが悪すぎる...。

「そりゃあ...ドタキャンされたら怒るよなぁ」

尊相当怒ってたよなぁ...埋め合わせどうしよう...。
そんなことを考えているうちに、いつの間にか俺の意識は深い闇の中に沈んでいった...。
0124
垢版 |
2015/03/31(火) 00:56:41.910
...ンポーン...ピンポーン...
喧しい音が聞こえる...。
いま何時だ...俺の目覚まし時計はこんな音してたっけ...。

ピンポーン...ピンポーン...
寝ぼけ眼の俺は、それがインターフォンの音だと気付くまで、暫し時間を要した。
誰だよこんな時間に...。

「はぁい...どちらさんですか?」
ドア越しに確認する。

『私だ』

覗き穴越しに確認すると、ドアの外には尊が立っていた。
心なしか、いつもより可愛いような...。

『酷い顔だな。寝坊助め』

鍵を開けると容赦なく俺の家へ上がっていく尊。

「あれ、尊。仕事は?」

『終わらせて来た』

「終わらせてきたって...まだ夕方の5時だぞ...?」

尊の仕事は結構残業が多い。
20時に電車に乗れれば良い方で、むしろ、残業がデフォルトと言っても過言でないような職場で働いている。
0125
垢版 |
2015/03/31(火) 01:00:56.000
『どうせお前のことだから、ロクな物も食べずにお腹出して寝ていたんだろう?』

そう言いながら、お勝手でがさごそ始める尊。

「もしかして、何か作ってくれるのか?」

『あぁ』

「いや、それは悪いよ。心配してくれる気持ちだけで十分嬉しい」

『いいから病人は黙って寝てろ』

キッチンからつまみ出される俺。俺の家なのに。俺の部屋なのに。

数分後、目の前に卵雑炊が運ばれてきた。

「おぉ...」

『雑炊くらいで驚かれてもな』

「普段コンビニ弁当ばっかで、こう言うの食べないからさ...」

『そんなだから馬鹿なのに風邪をひくんだ馬鹿』

「そんな馬鹿馬鹿言わなくてもっ」

『雑炊、いらないなら捨てるぞ』

「いただきます」

贔屓目なしに、尊の作ってくれた雑炊は、めちゃめちゃ美味しかった。
0126
垢版 |
2015/03/31(火) 01:02:03.280
『まだ、体調悪いのか?』

「どうだろ...寒気はする」

『その、なんだ。お前が嫌でなければ、一晩くらいなら、面倒みてやるよ』

「いやいや、そこまでしてもらうのは流石に悪いよ!」

『悪くない』

「申し訳なさすぎるって」

『申し訳なくない』

「それに、尊だって女の子だろ?1人暮らしの男の家に泊まるのは、ほら、ね」

『タカシにそんな甲斐性ないだろ』

「わかんないぞ!?」

『ほう?言ったな?』

「ございませんでした...」

『ほら、明日も早いんだ。寝るぞ』

一方的に電気を消す尊。
まだ19時だぞ...流石に早すぎて寝られそうにない気もする...。
0127
垢版 |
2015/03/31(火) 01:03:17.790
案の定寝られない...。
沈黙が流れる...。
何分、何時間経っただろうか...。
来客(山田)用の布団で、全く身動きもしない尊。

『本当は』

そんな中、眠ってしまったかと思っていた尊が突然喋り出した。

「ん?」

『本当は、今日の外食、すごく、楽しみにしてたんだ』

「うん...」

『普段よりずっと、化粧も、髪も、時間かけてみたりしてさ』

「うん...」

『だからキャンセルの電話が来た時、とてもショックだった』

「うん」

「でも」

ごめん、と続けようとしたが、尊の言葉に遮られてしまった。

『それ以上にタカシの体調が心配で気が気でなかった』
0129
垢版 |
2015/03/31(火) 01:12:37.420
突然、寝返りを打って、俺の方を向く尊。暗闇で、表情は見えない。

『仕事中、ずっとタカシの事ばかり考えてた』

『タカシが病院に運ばれたらどうしよう。会えなくなったらどうしよう。死んでしまったらどうしよう』

『仕事が手に付かなかった...だから...無理を言って、早退した...』

再び沈黙が訪れる。

『インターフォンを何度鳴らしても返事がなくて...救急車を呼ぶしかないと思った』

「ごめん...」

『やっと出てきて...顔を見たとき、安心した』

「...ごめん」

『私は...タカシが好きだ...』

『こんなにも、狂いそうなほど、好きだ』

尊が近づいてくる。

『タカシ...』

手が、腕が、足が触れる。
顔が、近い。
息が。

『ーーー』
0130
垢版 |
2015/03/31(火) 01:15:02.480
『おはよう。酷い顔してるぞ』

「誰かさんが寝かせてくれなかったせいでね」

『ふん。それはこっちの台詞だ。甲斐性、あるじゃないか。何が甲斐性無しだ馬鹿』

「尊が誘って来たんだろ!?」

『それはさておき体調はどうだ?』

「うん、熱は下がったみたい」

『もう元気なら問題ないな。私は行くぞ。昨日残した仕事が待ってる』

「今日はハンバーグがいいなー」

『は?』

「尊がハンバーグ作ってくれないと死んじゃうかも」

『しね』

「うわ、ひでー!」

『豆腐の角に頭打ち付けてしね』

「わー、尊さんたらこわーい」

『...気が向いたら行ってやるから材料、用意しとけ』

そんなことを言う尊の顔が少し、嬉しそうに見えたのは俺だけで良い。
fin
0134ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/01(水) 11:35:24.210
全然ツンデレとか好きじゃないわー

むしろ嫌いだわー
0136ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/02(木) 11:08:34.220
お題

・エイプリルフールで、ここぞとばかりにツンツンしたツンデレ

・翌日も勢いは落ちるもツンツンしてしまうツンデレ

・そんなツンデレに「おいおい、エイプリルフールは終わったぞ」と言うタカシ

・「あっ、そっか…」とツンツンするのを止めたツンデレ

・そのまま1日過ごし、ベッドの中で今日を振り返るツンデレ

・あそこで「あっ、そっか」と納得してしまっては、エイプリルフールのツンツンした態度が嘘だとバレてしまうと気づくツンデレ

・というか納得するのもおかしかったと、今更気づくツンデレ

・枕に顔をうずめてバタバタするツンデレ

・母親に「夜中に何を騒いでるんですか!」とこっぴどく怒られたツンデレ

・翌日タカシに涙目で八つ当たりするアホの子ツンデレ
0138ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/05(日) 02:37:31.580
お題

・ツンデレ子とツンデレ男の日常は言い争いが絶えないようです

・しかし年に一度お互いにデレデレする日があります

・ツンデレ子とツンデレ男のエイプリルフールは一年分のデレを凝縮してありました
0139ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/07(火) 09:15:02.50O
お題
つ・寒の戻りで寒い日なのに薄着で出てきてしまったツンデレ

 ・ツンデレを暖めてあげたら

 ・ツンデレにあったかいんだからぁ〜って言ったら
0140ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/07(火) 19:25:18.820
お題

・新発売のエナジードリンク『お嬢様聖水』を飲んだと教室で男友達に報告するタカシ

・『お嬢様聖水』を知っている人はタカシに味などを聞きました

・知らない人は、タカシとお嬢ツンデレの変態プレイの事だと思い、ドン引きでした

・そこに、なにも知らずに登校してきたお嬢ツンデレ

・何故かクラスの半数近くから白い目でみられてゾクゾクするツンデレ

・後日『お嬢様聖水』を知ったクラスメートは、ツンデレに誤りました

・白い目で見られたら真相を知ったツンデレは「まだシたことありません!」と言い放ちました

・(“まだ”とか、いつかはヤる気なのか…)と再度引くクラスメート達でした
0142ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/11(土) 19:55:50.220
お題

・ツンデレと柔道

・ツンデレに上四方固めをくらうタカシ

・ツンデレに横四方固めをかけるタカシ

・次第に息づかいが激しくなっていく2人

・しかし決着は着きませんでした

・夜の柔道に突入

・その時出来た子が、後にオリンピックを五連覇するのは、また別の話し
01441/5
垢版 |
2015/04/12(日) 11:25:33.420
・ツンデレに壁ドンをやってみたら

「なあ? 芽衣は壁ドンって知ってるか?」
『は? 唐突に何をおっしゃられるんですか。タカシ様は』
「いや。ちょっとテレビ見てて気になったから…… 知らないなら別にいいけど」
『バカにしないでください。私だってその程度の流行言葉くらい知ってます。勝手に人を
流行に疎い扱いしないでください』
「いや。芽衣が質問をはぐらかすようなことを言うから、てっきり知らないのかと…… 知っ
てるなら知ってるで素直にそう言えばいいのに」
『あのですね。一応言っておきますがタカシ様は日曜日でお休みかも知れませんが、私は
仕事中なんです。ご自分の余暇をどう使われようが勝手ですが、せめて私の邪魔だけはし
ないでいただけませんか?』
「まあそう言うなって。そこまで時間取らせるわけじゃないし、そこはご主人様権限で話
しくらい付き合ってくれたっていいだろ?」
『うっ………… まあ、し……仕方ありません。なんかあまりいい予感がしないのでお話
ししたくなかったんですが、そこまでおっしゃられるのでしたら、話だけは聞きましょう。
で、私が壁ドンを知っていたらなんだっていうんですか?』
「別になんだっていうわけじゃなくて単なる世間話なんだけど、芽衣はあれ見てどう思っ
てるのかなあってちょっと疑問に思ってさ」
『私が、ですか? いえ。別に何とも…… 最近の若い子ってこんなシチュエーションに
ドキドキするのかなあってくらいで』
「若い子って、芽衣も十分若いじゃない。というか、同い年な俺もおじさん扱いってこと
になるけど?」
『ち、違います!! そんな意味じゃ……私の言ってる若い子ってのは、中学生とか高校
生とかそのくらいの年の子の話で…… まあ、どちらにしても私には関係ないというか、
そういうことです』
「そうなの? もし自分が若手イケメン俳優みたいな男に壁ドンされたら、とか想像して
みたことない?」
01452/5
垢版 |
2015/04/12(日) 11:26:07.120
『別にそんな…… 私なんかがそんな体験することなんてあり得ませんし、別段されたい
とも思いませんし…… そんなくだらない妄想、するだけ無駄です』
「ふーん。じゃあ、今想像してみてよ。もし、自分好みの男性に壁ドンされたら、芽衣で
もやっぱりドキッとしたりする? それとも、何とも思わない?」
『そもそも、想像するも何も、私がそんなシチュエーションに遭遇すること自体があり得
ないじゃないですか。それでどうやって想像しろっていうんですか』
「仮定の話なんだから、そう難しく考えなくてもいいじゃないか。別にちょっとした空想
でいいんだよ。もしもさ。芽衣が若手のイケメン俳優みたいな男に、こう、壁際に追いつ
められるような感じで会話してさ。不意に壁に手を突かれて、逃げられないようなシチュ
で愛を囁かれたりしたら、とか、考えてみてよ」
『そんなの、バカバカしい妄想でしかありえません。考えるだけムダな話ですし、そんな
ことをタカシ様にいちいち話す義務もありませんから、拒否します』
「うーん…… どうしてこう、芽衣は固いんだろうなあ。今に始まったことじゃないとは
いえ、ちょっとした雑談のネタ程度でこうもムキになって拒否することもないと思うんだが」
『固いとかそういう問題じゃありません。単純にタカシ様の質問がくだらないから答えた
くないというだけです。そもそも、そんなことをいちいちワイドショーのネタに取り上げ
て騒ぐテレビとかもどうかしてるんです。全く……私には関係ないのに、いい迷惑です』
「試しに想像するだけだって言ってるのに…… まあ、それが嫌なら、実際に体験してみ
るっていうのはどう?」
『た、体験? って、一体その、どういうことなんですか?』
「どういうこともなにもさ。ちょっとそこの壁ぎわに立ってみてよ。そしたら、俺が実際
に壁ドンやってみるから」
『たっ……タカシ様が私にですか!? じょじょじょ……冗談言わないでください!!』
「いや。実際試してみたくなってさ。壁ドンって実際ホントに芽衣でもされたらドキドキ
するのかなって。テレビなんかだと効果あるみたいだけどさ」
『やめてください。そんなの……私、仕事中なんですよ? 付き合っていられません』
01463/5
垢版 |
2015/04/12(日) 11:29:06.060
「まあ、そういうなって。イヤだイヤだって拒否するより、実際やっちゃった方がすぐ済
むしさ。まあ、俺じゃあ男としてはちょっと不足かもしれないけどさ。実際、そういう男
の方がより効果は分かりやすいかもしれないし」
『別にタカシ様が男性としてどうとか、そういうことで断っているんじゃありません。む
しろ……いえ。相手が誰であろうとバカバカしくて付き合っていられないと言っているんです』
「まあ、こんなのちょっとした遊びみたいなもんだし、遊びなんて大抵バカらしいものだ
ろ? 仕事なんて言ったってスケジュールがギチギチに決まっていて一分一秒たりとも無
駄に出来ないっていうのならともかく、芽衣の仕事なんて別に5分10分延びたって影響あ
るものでもないだろう」
『私の仕事をバカにされているんですか? これでもちゃんと、一日のスケジュールはしっ
かりと組んで優先順位を決めたうえでやってるんですよ? タカシ様のお遊びには構って
いられません』
「だからさ。付き合うも付き合わないも、ほんの数秒のことだろ? こうやって拒絶して
る方がよっぽど時間かかってるって。それとも、ここまでムキになって拒否するっていう
ことは、他にしたくない理由でもあるんじゃないか?」
『他の理由って…… 何をバカなことを言ってるんですか? そんなの、別にありません。
仕事の邪魔をされたくないっていう……ただ、それだけです。これ以上話すことはありま
せんから、仕事に戻らせていただきます』
「ちょっと待て、芽衣」
『まだ説得するつもりなんですか? いい加減ちょっとしつこすぎます。そういう態度は
人と接するのによくありませんよ。特に女性に対しては失礼です』
「あのさ、芽衣」
『……な、なんですか? 真面目な顔をなさって。逆にこんな程度のことでムキになる方
がよっぽどどうかと思いますけど』
「……芽衣。お前は、俺の、なんなんだ?」
『なんなんだって…… 私は、タカシ様のメイドですよ。いちいち聞くまでのことじゃな
いと思いますけど』
「そうだよな? じゃあ聞くけど、メイドの仕事は何だ? 家事をすることか?」
01474/5
垢版 |
2015/04/12(日) 11:29:58.390
『そ……それはその……それもありますけど、私はタカシ様専属ですから……タカシ様の
身の回りのお世話をしたり、他にもタカシ様の要求に応じて尽くすことが仕事かと……』
「なるほど。頭の中では理解はしてるんだな」
『あ…… 当たり前です。私はそのように育てられて来ましたし、タカシ様にお仕えして
からだってもう5年は経つんですから、それくらいのことは常に念頭においた上で仕事を
していますから……』
「なら、さっきの態度は何だ?」
 ドン!!
『ひゃっ!? あの……タカシ、様……?』
「芽衣は俺の専属メイドなんだろ? だったら、まずはご主人様の頼みを聞くのが、メイ
ドとして最も重要な仕事なんじゃないのか?」
『いっ…… いえ…… それは、あの、その……だってそれは、その……ほんのちょっと
した雑談でしたから……じょ、冗談かと……』
「冗談かと思ったから、主人の頼みを無視して家事を続けようとしたのか。そうか。なるほどな」
『そっ……そんなことは……いえ……あの……その……申し訳……なかったというか……
あの……本当に……すみま……』
「クッ……」
『……せん……って、は?』
「クーーーーーーーッ!! ククッ!!」
『タ、タカシ様? あの、どうなさって……』
「いや……ゴメン…… クククッ……何とか、クールに決めたかったけど……芽衣のその
態度見てたら……どうしても笑いが……」
『タカシ様? ちょっと待って下さい!! 一体どういうことなんですか? いきなり笑
い出したりして。説明してください!!』
「悪い…… からかうつもりじゃなかったんだけどさ。けど、実際に芽衣がどんな態度取
るかって、興味はあったんだけど……ここまでしおらしくなるとか…… ゴメン。笑った
のも、バカにしたつもりはなかったんだけど、あんまりにも芽衣の態度が可愛らしくて……」
『へ……? って、もしかして、今……』
「ああ。どうだった? 初壁ドンは」
『タッ……タカシ様…… 謀りましたね!! 私が頑なに拒んだから、真面目に怒ったフ
リをして壁ドンに持ってこうとするなんて卑怯です!!』
01485/5
垢版 |
2015/04/12(日) 11:32:05.070
「うーん…… 別に、芽衣が拒んだからってわけじゃないというか、むしろ拒むところも
織り込み済みみたいな? まあ、大体予想通りの反応だったし」
『ずっ……ずるいです!! 卑怯です!! そうやって人の反応楽しむなんて!! いく
ら専属メイドだからって、おもちゃにされて遊ばれるいわれはありません!! ひど過ぎます!!』
「いや。そこまでひどい事じゃないと思うけど…… まあ、悪かったとは思ってるけどさ。
でも、芽衣もちょっとはドキドキしたんじゃないか? 見た感じは効果あったように思えたけど」
『全然反省の色がないじゃないですかっ!! もう知りません!! こんな気分で仕事な
んて出来ませんから、失礼しますっ!!』
 バタンッ!!
「まあ、怒るところも芽衣らしいけど…… でも、申し訳ないけどあれは良かったなあ。
今度またやってみるか」


『ううううう〜〜〜〜っっっっっ!! タカシ様のバカ!! バカバカバカ!! 勝手に
壁ドンして人がドキドキしてるのを見て楽しむなんてひど過ぎます!! あんなことタカ
シ様にされたら絶対ドキドキしちゃうって分かってるから……だから一生懸命断ってたの
に…… あんなこと…………はぅぅ……って、思い出しちゃダメなのに……ダメ……なのにぃ……』


終わり
既にネタとしては時勢に乗り遅れた感があるが
0150ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/15(水) 08:23:26.420
・ツンデレを酔っ払ってペロペロしたら

男「ウッヒョヒョーイ!かなみいるー?」

女「なによ、タカシ。こんな時間に」

男「わほーい!!」ガバチョッ

女「ちょ、何すん……酒臭っ!あんたお酒臭いわよ!?」

男「あ?そーいえば、カシスオレンジとかいうジュースを貰って飲んだような……」

女「それカクテルじゃないの!あんた何やってんの!?高校生でしょ!」

男「だってぇ〜、親戚のおっちゃんが飲め飲めうるさくてさぁ〜。俺も逃げて来たんだよぉ〜」スリスリ

女「だからってこんな……こら!どこ触ってんのよ!」

男「うへへー、かーなみー♪」チュゥッ

女「ふぁっ……!!」ピクンッ
0151ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/15(水) 08:30:14.000
男「んー……」チュッチュッ

女「な……何してんのっ!!」

男「ふっへっへー。かなみにキスマーク着けたったー!これでかなみは俺のもの〜♪」

女「バカなこと言ってんじゃないわよっ!さっさと離しなさい!」

男「じゃあかなみにいいことを教えてあげよう」

女「なによっ!!」

男「かなみってさ、本気で嫌々する時は腕突っ張るけど、受け入れる気がある時は俺の服の裾ギュッて掴むんだぜ?」

女「はぁ!?う、嘘よっ!!」

男「マジっすよー。ほら、証拠に俺の服シワだらけだろ?これお前が掴んだから」

女「う、嘘……!?」

男「はいもうこれでかなみは逃げらんないね!!俺の嫁確定だね!!」チュッチュッ

女「きゃぁぁぁぁぁ!!」
0154ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/20(月) 20:18:42.030
堕ちてないぞwww
0157ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/27(月) 03:09:38.860
お題

・部屋をコロコロで掃除してたら、陰毛が多くヒットすることに気づいたタカシ

・コロコロを持ってツンデレの家に遊びに行くタカシ

・なんとかツンデレを説得して、ツンデレ部屋に入るタカシ

・飲み物をしつこく要求することにより、ツンデレを部屋から出すことに成功したタカシ

・早速ベッドやカーペットをコロコロするタカシ

・しかし髪の毛ばかりで本命は現れません

・意地になり部屋の隅々までコロコロするタカシ

・あまりに集中していたので、部屋に戻ってきたツンデレに気づくのが遅れたタカシ

・一心不乱に自分の部屋をコロコロするタカシを見てドン引きするツンデレ

・ツンデレの存在に気づき、何事も無かったかのように振る舞うが、時すでに遅し

・ツンデレに理由を激しく問い詰められ、白状したタカシは、ツンデレにボッコボコにされました

・それでも陰毛が採れなかったカラクリが知りたかったタカシは、追撃覚悟でツンデレにしつこく聞きました

・するとツンデレは顔を赤くし、ごにょごにょ言っています

・なんとか聞き取ると、ツンデレはまだ生えてないとのこと

・「そこまでけしからん身体をしているのに生えてないわけ無いだろ!」と言った後の記憶が無く、翌日を迎えたタカシ
0158ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/04/27(月) 03:20:50.650
ただの変態じゃねーか!!





ところでちなみさんは生えてるんですか
01591/2
垢版 |
2015/04/30(木) 20:27:21.250
そんなことよりちょっと俺の話聞いてくれよ

清潔感漂う白いお部屋で、俺はツンデレとお勉強してたの

というのもツンデレ頭良いんでよく国語とか教えてもらっててさ

それで今回もツンデレのお部屋で部屋主を質問責めにします

すれば聞くだけじゃなく自分で考えるよう言われてね

後ろ振り向いたらノート貸してやるからって棚指さしてさ

しょうがなくパラパラめくって中身確認してたらなんか文字がびっしり書かれたノート見つけたの

して少し読んでみたらツンデレが自分で書いた小説みたい

内容は健康的な恋愛物でね、これがまた結構面白くて立ち読みしてたの

したらツンデレに見つかって読むの邪魔されてさ

次第に抵抗弱くなってくツンデレを隣に据えて最後まで読んだのね

女の子が男の子に振り回されながらも惹かれていく、すんなり頭に入る優しい文でさ

早速感想言おうと横向いたらツンデレ手遊びしたりため息つきながら天井見上げたり

ぼんやり表情がやけに色っぽくて、イジワルな質問したったの

なら顔真っ赤にして俺の背中バンバン叩いて、恥ずかしそうにしてるのが凄く良かった、って話
01602/2
垢版 |
2015/04/30(木) 20:28:45.350
そんなことよりちょっと私の話聞いてほしいんだけど

大慌てで掃除した見せかけの綺麗な部屋で、私はアイツとお勉強してたの

というのもアイツバリバリ数学強いんでたまに教えてもらっててさ

それで今回も私の勉強はそこそこにアイツの背中見ながら読書しています

したら答えのない答えに頭ひねってるアイツに中断ばっかさせられてさ

人頼りにしすぎなんでノート置いてる場所教えて静かにしてもらったの

最初はゆっくり続き読めると喜んでたんだけど

あまりに静かすぎるんでアイツ見てみたら立ったままノート読み込んでてさ

表紙見て恥ずかしいヤツって気付いた時にはもう遅くてね

せめて傷は浅い内に取り返そうとしたんだけど

男の子の力には勝てなくてベッドに仲良く座らされてさ

一定の間隔でめくられるページに私耐えられなくてね

なんであんな所にほったらかしにしてたのかなって後悔するばかりです

それでページめくる音しなくなったなってアイツ見たら一つダメ出しされてさ

登場人物が俺とオマエの名前なのは変えた方がいい、だって、うるせーバーカ、って話
0164ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/05/02(土) 20:09:08.750
最近自分がおっさんになってきたからか、壮年になって大人の色気を醸すツンデレさん達を妄想するよ
しっとりしたツンデレさん達美しい
0165ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/05/03(日) 07:58:17.490
俺が初めて単発書いてから9年、長編垂れ流してときから8年とかか・・・すっかり黒歴史
0166ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/05/03(日) 11:48:56.320
黒歴史かよっ!!


初投下から今日で丸10年か……
どんだけ妄想しまくってんだか俺……
0167ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/05/03(日) 18:23:55.230
形にできなくなって早数年だが、ずっと脳内では一緒なんだよな〜。
特にダウナーさんと老成さん。キャラメイク系ゲームとかだと必ずご助力お願いしてるし。
01691/7
垢版 |
2015/05/05(火) 17:06:47.990
・自分が汗臭くないかどうか気にしてるツンデレ

『タアーッ!! オオーッ!! …………っ!! めーんっ!!』
 パーンッ!!
【あいったぁ〜…… やられた……】
『ぬふふっ。決まったわ。あー、スカッとする』
【くっそぉ〜 生徒会活動でなまってると思ってたのに。さてはお主。隠れてどこかで練
習してたな?】
『新歓の時期でしばらくこっちは顔出せなかったけど、道場の方は通ってたもの。だから
全然、腕は鈍っちゃいないわよ。でも久しぶりの部活はやっぱいいなー よし。もうひと
勝負いこか。誰か――』
「ダメですよ。会長」
『何よ、別府。アンタ、こんなところまで追いかけてきたわけ? 神聖な剣道場に軽々し
く入っていいと思ってるの?』
「ちゃんと入り口で上履きを脱いで、正座で一礼して入ってきましたから。礼は欠いてな
いと思いますが」
『あ、そう。特に用はないから帰っていいわよ。シッシッ!!』
「会長が大人しく生徒会室に来ていただけると言うなら、僕も一緒に戻りますけど」
『ヤダ。一度仕事始めると、日が落ちて下校時刻になるまで終わらないんだもの。今日は
そこまで急ぎの仕事はないでしょ? 勘弁してよ』
「急ぎの仕事はなくても、溜まってる仕事はありますよ。普段から地道に仕事をしていか
ないと、またギリギリになって夜中の9時くらいまで連日仕事で道場にすら通えない日々
になりますけど、それでも宜しいですか?」
『一日くらいでそこまで溜まるわけないでしょ? 私は今日、風邪で休みだとでも思って
なさい。分かったら、ほら、退散退散』
「現実に目の前で竹刀を振るっている姿を見ている以上、見てみぬふりは出来ません。そ
れでは、生徒会室で会長の決済印を待っているかずえさんや文也君に顔向けも出来ませんから」
『……何よ、それ。脅しのつもり? 私が行かないと、二人がいつまで経っても帰れないとか』
「そんなつもりは全くありません。単なる事実を言ったまでです」
『だったら、二人にも言っといてよ。今日は生徒会活動はお休み。たまには羽伸ばせって』
01702/7
垢版 |
2015/05/05(火) 17:07:31.820
「文也君はそれでいいと思いますけど、かずえさんは真面目ですから。それなら会長がい
なくても出来る仕事を先にやっておきますってなるでしょうね。仮病を使って仕事を休ん
で趣味に没頭して、後輩に仕事をさせておくことに心が痛まないのでしたら、僕は言うと
おりに伝えますが」
『アンタって、本当に嫌な性格よね。吐き気がするほど』
「自分の心にやましいところがあるのに気付いているから、僕の言葉が痛く感じられるの
でしょう。自分の言葉に毒が詰まっているのは認めますが、その毒は後ろめたい気持ちの
ない人には効果がありませんから」
『あー、もう!! 分かったわよ!! 行くから。アンタは先戻ってなさい。全く……』


『で……? 何で、道場の外で待ってんのよ?』
「他の役員に約束しましたから。必ず会長を連れて戻ると。そう言った手前、手ぶらで帰
るわけにはいかないので」
『ちゃんと行くって言ったでしょーが。アンタは会長の言葉を信用しないのか?』
「信用はしてますが、いつ、という確約がなかったので。ここで待っていれば、会長がす
ぐ来るかどうか分かりますし」
『それを信用してないって言うの。まあ、そんなこと言っても仕方ないけど。せめて並ん
で歩くの禁止。最低3メートルは離れること。いい?』
「何故ですか? そこまで距離を離せと言われる理由が分かりません」
『そばに来られると迷惑なのよ。カップルとかに間違えられるの……ウザいし……』
「別に生徒会長と副会長が一緒に歩いていたからと言って、誰もカップルだとか思わない
と思いますよ。むしろ、距離を離して歩いている方が不自然がられると思いますが」
『うるっさいわね!! そんなの、アンタの勝手な推測じゃない。理由はどうあれ、私は
アンタが隣に来られるのがイヤなのよ。見張るだけだったら離れてても出来るでしょ?
分かったら言うとおりにしなさい。いいわね?』
「まあ、会長がそこまでおっしゃられるんでしたら」

『(……シャワー、浴びてないんだもの。一応、消臭スプレーとかしたけど、もし、汗臭い
のとか……気付かれたりしたら、最悪だってのに…… もうちょっと考えてよ。バカ……)』
01713/7
垢版 |
2015/05/05(火) 17:08:09.550
『よし。今日は決済する書類は全部終わりね。あー……疲れた』
[お疲れ様です、会長。すみませんでした。部活動中だったのに……]
『いいのよ。どのみち、自分に返ってくることなんだし』
「会長。決済が終わったからといって、まだ仕事が終わったわけではありませんから、気
を抜くには早いですよ。次は――」
『分かってるわよ。どっちみち、今から部活戻ったって、着替えとか考えたら出来る時間
ほとんどないし』
「それでしたら問題はないです。次はこちらの書類に目を通して――」
『ちょっと待って。気付いてみれば、生徒会室も随分と散らかってない?』
[そうですね…… 3月4月と行事続きで忙しかったですし、一応少しずつでも整理はして
いたんですけど……]
《僕も、さっき確認したいことがあって去年の議事録を参考にしようと思ったんですけど、
書類に埋もれちゃってて、出すだけで随分時間掛かっちゃいましたよ》
『ふーむ…… よし。じゃあ、今日は事務作業はこれでおしまいにしよう』
「ちょっと待ってください。会長。つい今さっき、まだやることはたくさんあると言った
のを聞いてなかったのですか」
『聞いてるわよ。だけど、こんな状況じゃ効率も悪いでしょ? だから、今日のお仕事は
生徒会室の大掃除にします。球技大会の企画関係の仕事があるとはいえ、まだ押し迫って
るわけでもないし、タイミング的には今がいいと思うんだけど』
[そうですね。私も、どこかでまとめてやらなくちゃな、とは思ってました]
《僕も賛成です。書類出したり戻したりってだけで時間取られると、ホントに仕事が進み
ませんから》
『だそうだけど、副会長様は何かご意見、ある?』
「どうやら、反対する余地はなさそうですね。ただ、私見を言えば、単に会長が体を動か
したいっていう口実なんだろうな、とは思いますけど」
『何だっていいじゃないのよ。お仕事なんだし、必要なことなんだから。終わったら、み
んなでアイス食べようよ。そのくらい、会議費の予算から落としても大丈夫よね?』
[あ、はい。まだ全然余裕はありますけど…… でも、いいんですか? 自分達のご褒美
を生徒会費から流用しても]
01724/7
垢版 |
2015/05/05(火) 17:09:08.660
『別に遊びで使うわけじゃないもの。むしろ普段がタダ働きみたいなもんなんだから、こ
れくらい必要経費よ。でしょ? 副会長』
「まあ、許容範囲内だと思いますし、何より決裁権限は会長にありますから。僕に反対す
る権限はありません」
『それって、場合によっては人に責任擦り付けるだけの発言よね。ま、いいけど。じゃ、
みんな。ご褒美はアイスよ。頑張って始めましょうか』
《やった。じゃあ、ハーゲンダッツにしましょうよ。せっかく会費から出るんだし》
[文也君。調子に乗らないの]
『……………………』
「どうしました? 会長。難しい顔して」
『――――っ!? なっ…… なんでもないわよ。いいからさっさと始めるわよっ!!』

『(みんなで動いて汗かけば……自分の臭いもごまかせるかな、なんて。さっきまでは何と
か別府を近寄らせないように出来たけど、もう限界だったしね…… だなんて考えてたと
か万が一バレたら、自殺ものよ。ホントに)』


『うわ…… いざ、整理してみると出てくるものね』
[まとめて片付けるのは去年の暮れ以来ですけど、3学期はどうしても行事が重なりますか
らね。仕方ないですよ]
『でもまあ、要らない書類ってこのくらいよね? じゃ、ちょっと捨ててくるわ。資源ご
みって焼却炉脇よね?』
「そうですけど、会長。まさかご自分で運ぶつもりですか?」
『は? そのつもりだけど、何か文句でもあるの? 副会長』
「いえ。文句ではなくて、相当重いですよ。ちょっと待っててください。今、台車借りて
きますから」
『いいわよ。備品借りるのって、用紙に書いて職員室に出してこなきゃいけないでしょ?
生徒会といえども。そんな手間掛けるくらいなら、さっさと持ってくわよ。別府も手伝っ
てくれれば、二往復で終わるでしょ。なら、借りて戻ってまた返すより手っ取り早いわよ
ね? それに、台車じゃ階段下りられないし』
「数えてみた限りだと、5箱ありますが。どう考えても3往復は掛かるでしょう? 台車を
借りれば、階段を下ろす時だけは手で運ばないといけませんが、あとは一回で行けます」
01735/7
垢版 |
2015/05/05(火) 17:10:03.300
『何でよ。こうして……よっ、と。で……んしょっ、と。こうすればいいだけでしょ?』
「か……会長。無茶するのは止めてください。いくら効率がいいからって、一度に2箱持っ
てゴミ置き場まで行くなんて危ないですよ。ここ、3階なんですから」
『ああ。別府は無理しないでいいわよ。私は鍛えてるもの。このくらい平気だけど、アン
タは一つで十分だから』
《すごいっすね。会長。俺なんて多分、1箱持ってくだけでも辛いっすよ》
[私はゴミ捨て場まで辿り着けないかと思います]
『アハハ。子供の時から剣道やってるからね。ほら。別府もとっとと1箱持ちなさいよ。
他のみんなは整理と片付けよろしく。あともうちょっとだからね。そしたらアイスよ』
《[はいっ!!]》


『……何よ?』
「何がですか?」
『さっきから人の方、チラチラ見てるじゃない。何かあるの?』
「いえ。いくら会長が剣道で鍛えてるからといっても、この重さの箱を二人いっぺんに持
ち上げて、万が一のことがあったら大変ですから、注意してるだけです」
『大丈夫だって言ってるでしょうが。余計な心配しないでよ。大体、見ててどう思ってる
のよ? 私が少しでも辛そうに見える?』
「いえ。全くふらついたりしてませんし、手を持ち帰るような仕草もしてませんし、階段
を下りる時がちょっと慎重になっていたくらいで、むしろ感心するくらいで」
『感心って……本当にそんなこと思ってるの? 別府が?』
「ちょっとした距離ならともかく、生徒会室からゴミ置き場までとなると、2箱は男子でも
出来ない人は多いと思いますよ。実際、僕も無理ですから」
『別府はむしろひ弱すぎるのよ。ま、どっからどう見ても文化系って感じだし、トレーニ
ングなんてした事ないでしょうから仕方ないけど』
「だから、会長みたいな華奢に見える女子がそういうことが出来るというのは、正直すご
いなとは思います。本当なら自分が2箱持たなくちゃいけないのでしょうけど」
『男子が、とか女子が、とか、そういう考え方が古いのよ。いいじゃない。出来る方が出
来ることをやれば。まあ、堅物の別府らしい考え方だけど』
「そうですね。失礼しました」
01746/6
垢版 |
2015/05/05(火) 17:12:08.620
『分かったら、人の心配なんてしないでいいの。むしろ女の子をチラチラ見るのって失礼
なんだから。もう止めなさい。分かった』
「はい。気をつけます」

『(勢いで付いて来いなんて言っちゃったけど…… 本当は、あまり見られたくないのよね。
こんな姿…… せめて袖まくりしてなきゃ良かったんだけど……』


『ただいまぁ…… あー、お腹空いた。お母さん。ごはん』
〔何ですか。帰って来るなり。どうせまた道場寄って来たんでしょ? 先にお風呂入って
来なさい〕
『えーっ。もう限界なんだけど』
〔年頃の娘が汗で汚れた体のままでいる方がよっぽど問題です。汗臭いわよ、アンタ〕
『うっ…… 分かった。じゃあ、シャワーだけ浴びてくる』
〔ダメ。ちゃんと湯船にも浸かりなさい。筋肉しっかりほぐしておかないと。明日になっ
てからまた後悔するわよ〕
『はーい』


 チャポ……
『ハァ…… 別府の奴……どんな目で私のこと見てたんだろ……』
『感心してたとか……絶対ウソよね。だってアイツ……線の細い子が好みそうだし……内
心、引いてたんじゃないかな……』
『二の腕、筋肉付いちゃって太いし、足もスラッとしてるんじゃなくてガッチリしてるっ
ていう方が表現合うし……胸はないし……おまけに汗臭いし……』
『あー…… もう。何だってこんなにアイツの視線が気になるんだろ。だからって意識し
て女の子っぽく振舞ったって気持ち悪いだけだし…… ヤダなあもう……』
 ザボッ!! ブクブクブク……


終わり。1レス少なく収まった。
ネタは10年記念に初代スレの最初の方の話題から引っ張ってきますた
0178ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/05/08(金) 02:53:51.730
数レス拝借します。
お題>>176より

ツンデレにこれって間接キスだよな?っていったら

「これって、間接キスだよな」
16歳の夏に恋人同士になってはや10年。今や俺の妻であるかなみに言ってみた。
「はぁ?アンタ何言ってんの?」
と、眉をひそめるかなみ。そういうのもごもっとも、ただ単に言ってみただけで、実際には間接キスなどしていないのだから。
「いや、だから間接キス」
「だからって、あたしは洗い物、アンタはパソコン見てるのにどうやったら間接キスが出来るってのよ」
「いやいや意外と出来ると思うぞ?かなみが食器洗いにかこつけて俺の箸を口に痛っ!」
フォークが飛んできた。対面式キッチンはコレだから危険だよね。
「イタいのはアンタの方でしょ」
「うまいこと言うな。昔だったら顔真っ赤にして『ななな何言ってんのよこの変態っ!!』とか言ってたのになぁ。でもその言葉の中に満更でもない感じが出て痛い痛い痛い痛い」
かなみがフォークで刺してきた。このように我が家ではDVが絶えません。
「こうでもしないと口が減らないでしょ……。ま、でも10年の付き合いで今更そんなウブなリアクションしないわよねー」
「たしかになぁ。間接キスどころか直接キスしちゃってるもんな」
「直接ってアンタ……!ま、まぁでもその通りよね。コレもアンタの馬鹿さに慣れたってことよね」
強気な言葉とは裏腹に少し照れた様子のかなみ。ここは一つ、面白いことを思いついたので提案する。
「なぁ、間接キスしてみようか」
「へっ?……い、いいけど。別に何もないと思うわよ?」
「まぁまぁ、何もないならないで良いからさ」
そう言いながらキッチンに行き冷蔵庫を開ける。が、缶ジュースがない。間接キスといえば缶ジュースと相場が決まっている。というのが俺のこだわりの一つだ。場所はリビング、しかも夫婦の間接キスといえば少しでもムードが欲しいじゃないか。
こんなしょーもない話題が冷めてしまう前に、コンビニへ走り、缶ジュースを買いに行くことにした。
0179ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/05/08(金) 02:55:17.760
(続き)
「ハァ……、ただいま」
「おかえり。アンタ変なところにこだわるのね……って、何でこんなにいっぱい缶ジュース買ってくるのよ!?」
「そりゃ何回もできるようにに決まってるだろ」
「アンタ、10年経っても相変わらずのバカね……」
呆れているかなみはひとまず置いといて、プルタブを開けジュースを一口飲む。安っぽいオレンジ味が、家とコンビニを往復で走った疲れを癒やしてくれる気がする。
「はい、かなみ」
ジュースを受け取るかなみ。だが、恥ずかしいのかなかなか飲もうとはしない。
「う〜……。なんか恥ずかしい……。だいたい、何であたしの間接キスをアンタに見られなきゃいけないのよ。『これって間接キスだよな』のシチュエーションとしてメチャクチャじゃないの?」
「たしかにそうだけど、見たいじゃん。そりゃ見ますよ。嫁の間接キスは」
「何よソレ……。よしっ、えいっ!」
可愛らしい掛け声のあと、かなみは缶ジュースを飲み干した。
「ちょっと待てかなみ!?お前飲み干したら俺の分がなくなっちゃうじゃねぇか!!」
「アンタさっき飲んでたじゃん」
「ちげーよ!俺の間接キス分だよ!間接キス込みの俺のジュースが!!」
「ホントにバカね、アンタって……。じゃあさ……」
そういうとかなみは俺の首に腕を回し────
────────ちゅっ
「こ、コレでいいでしょ」
……。
「嬉しいでしょ?あたしみたいな美人の奥さんにキスされて」
…………。
「何とか言いなさいよ。嬉しいとか、幸せとか、可愛いとか、かなみ愛してるーとかあるでしょ?」
………………。
「あっ!!勘違いしないでよ!?別にあたしが言って欲しいとかそういうんじゃないんだからねっ?」
……………………。
「なんでずっと黙ってんのよ!?またアンタあたしをからかおうと思って────」
「嬉しい幸せ素敵大好きかなみ可愛いキレイ幸せ愛してるーーー!!!」
「きゃっ……!もうっ、急に抱き締めるなバカッ!……でも、し、仕方ないからしばらくこのままでいさせてあげる……」

結論:10年経ってもやっぱり可愛い。
0180ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/05/08(金) 06:30:39.480
10年経ってもかなみさんは可愛いなあ


しかし10年経ってここまでツンデレという言葉が普及するとは思わなかった。
0183ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/05/16(土) 01:05:06.860
夢を見た

目が覚めてから「あれは夢だったのか」と分かる夢じゃなく、すぐに夢だと分かる夢

なぜなら夢の中の私はずっと小さくて隣にいる彼も小さくて

そんな二人を少し離れたところから見ているのだから、すぐに夢だと分かった

忘れもしない10年前、小学校に上がったばかりの頃、隣の席に座っていたのが彼だった

名前も何も知らない私に笑顔で話しかけてきてくれた、私はそれが何だか恥ずかしくって

そっけない返事をしてしまったのを今でも覚えている

それからずっと、ずっとそうだった、彼とは不思議と一緒になる事が多く

その度に彼に酷い事を言ってしまい、その度に彼は困ったように笑い

その度に私は申し訳なさと恥ずかしさで顔を赤くする、その繰り返し、10年間ずっと

目が覚めた

私は10年間ずっと彼に甘えてきた、それは知っていた、知っていて甘えてきた

けどこのままじゃ駄目なんだこのままずっと一緒にいたい、だから私は私を変える

彼も私も一緒に笑顔でいられるように、これからも10年なんかじゃなくずっと一緒にいられるように
0184ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/05/16(土) 01:06:30.470
夢を見た

目が覚めてから「あれは夢だったのか」と分かる夢じゃなく、すぐに夢だと分かる夢

なぜならそこに居たのは

ウォーズマン「コーホー」

ハードゲイ「オッケ〜」

山田「おっおっ」(^ω^)

渡辺さん「あれれ〜忘れ去られてるよ〜」

目が覚めた

10年間で色々なことがあったと再確認した

夢の内容をかなみに話したら何故かかなみ機嫌がの悪くなった、何故だ

〜終われ〜
0187・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その18 1/4
垢版 |
2015/05/16(土) 11:27:24.730
 受け取ったぬいぐるみを袋ごとしまって、私はバッグを背負った。
「そろそろ出ようか」
 ちょっと名残惜しそうな雰囲気を見せる別府君に、私は淡々と頷いた。
『ええ。もう見るものは見たし、買うものも買ったし。いる意味はないわね』
 あっさりとした態度の私を別府君はどう思ったのか。ちょっと気にはなったが、彼は
特別素振りには見せなかった。もともと私はこんなものだと思われていたのかも知れない。
「それより、これからどうする?」
『どうするって言うのは?』
「いや。その……どこ行こうかって。何か休憩出来るところに入るとか、もう一箇所観
光スポットに寄るとか。といっても、時間的には戻りながらってことになりそうだけど。
それとも、もう……帰りたい……とか?」
 最後の一言は、若干ためらい気味に聞こえた。別府君としてはまだデートを終わらせ
たくないのだろう。本当なら彼に任せるべきなのだろうけれど、特に甘いものが食べた
いわけでもなく、どこか観光がしたいわけでもない気分だったので、ここは私からリク
エストさせてもらうことにした。
『そうね。せっかく海の傍に来てるんだし、海が見たいわ。出来れば静かなところで』
「静かなところってことは…… 人がいないところ? 展望台とか、景色のいいところ
じゃなくて」
『ええ。誰もいなければそれに越したことはないわ』
「そっか。じゃあ行こうか。走りながらさ。どこか、突堤みたいなのを見つけたら、そ
の先端まで行ってみよう」
 無言で頷くと、彼は手を上げた。
「じゃ、俺はバイク取ってくるからさ。ちょっと待っててくれよな」


 水族館から海岸沿いの道をしばらく走る。私は彼の背中に頭を預けながら、ボンヤリ
と海を眺めていた。視界いっぱいに広がる、海と空だけの景色。空の色は若干赤みがかっ
ていて、日の長い時期とはいえそろそろ夕焼け迫る時刻になっている事を予感させた。
0188・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その18 2/4
垢版 |
2015/05/16(土) 11:28:05.670
「会長。あそこ、どう?」
 ちょうど信号待ちの時に別府君が前方に見える長い突堤を指した。
『そうね。立ち入り禁止じゃなければいいけれど』
 唯一の危惧は行ってみたらロープが張られていることだったが、さっきから海岸線を
見てもテトラポッドの上に乗ったりしているカップルや子供連れの姿を見かけるので恐
らく大丈夫だろうとは思う。
「とりあえず行ってみようぜ。ダメならまた次を探せばいいし」
 答える間もなく、信号が青に変わったので別府君は静かにバイクを走らせた。


「良かったな。立ち入り禁止じゃなくて」
 突堤の入り口まで来たが、特に行く手を遮るようなものはなく、私達は海の方へと向
かってゆっくりと歩く。独特のキツい潮の匂いと時折吹く海風がいかにも海らしさを引
き立てている。
「何かさ。海って、上手に言えないけどとにかくスゲェって思うんだよな」
『何故?』
 振り向いたところで強く風が吹き、私は巻き上げられないよう片手と挟み込んだ両脚
でスカートを押さえなければならなかった。もう少し風が穏やかだったらもっと良かっ
たのにと思う。それは贅沢なのかもしれないけれど。
「いや。だってさ。まず、こんだけ水が湛えられてるってのがまずすごいしさ。この先
どこまで続くんだろうとか、水平線の向こうのずっと先の先って何があるんだろうとか
考えたら、何かそんな感じするんだよ」
『別府君も、意外とロマンチストっぽいことを言うのね。顔に似合わず』
 感心してもついつい余計な一言を入れてしまうのは、もはや悪癖と言っていい。案の
定、別府君は憮然とした顔をして見せた。
「別にロマンって顔で語るもんじゃねーし。そんな事言ったら、不細工は学者になれな
いってことになっちまうだろ」
『確かにそうね。むしろイケメンの方が出来すぎだわ。考えてみればね』
0189・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その18 3/4
垢版 |
2015/05/16(土) 11:28:41.430
 ちょっと想像してみるが、例えばイケメン俳優みたいなのが海や空や古代の地球への
憧れを語ったとしてみたら、私は却ってワザとらしさを覚えて拒否反応を示してしまう
だろう。別府君くらいだからちょうどいいのだ、と。
「ま、イケメンならなんだって似合うからそれに越したことはないんだろうけどな。会
長は何か思うこと、ないか? 海とか空を見て」
 その問いに、私は少しの間無言で海と空を見つめながら考えた。確かに感じることは
いっぱいあるのだが、口に出して説明するのは難しいなと思いつつ、ゆっくりと口に出
してみた。
『……そうね。ない、っていうか……私はむしろ、見れば見るほど無になって行くのかも』
「それって、何かこの広大さの中に飲み込まれるとか、そんな感じ?」
『いちいち自分なりの解釈なんて加えなくていいわ。私だって上手く説明できたと思え
ないんだから』
「ゴメン」
 不満げに文句を言うと、彼は素直に頭を下げた。話が途切れたところで、ちょうど突
堤の先端に着く。私はその場にしゃがみ込むと、片手でスカートを抑えつつコンクリー
トの地面に腰を下ろす。
「会長。そんなところに座ったら、せっかくのスカートが汚れるんじゃないか?」
 別府君が心配して声を掛けてくるが、私は振り向いて微笑んだ。
『問題ないわ。あとはもう帰るだけだし、スカートは洗濯するし、汚れるのは別府君の
バイクのシートだけよ』
「う」
 一言小さく唸るのが面白くて、私はつい笑ってしまう。別府君も釣られて笑いつつ、
私の傍に立った。
『貴方も座りなさいよ。傍に立っていられたら落ち着かないわ』
 見上げて手で合図すると、別府君はちょっと迷って首を傾げる。
「うーん…… じゃあ、まあ……」
『こういう時はパッと決断するほうが男らしいと思うわ。私が座ってるのに迷うとか、
ちょっと幻滅するわね』
 厳しいことを言うと、別府君は小さく舌打ちした。
0190・ツンデレが男に水族館デートを申し込まれたら その18 4/4
垢版 |
2015/05/16(土) 11:29:14.800
「分かったよ。全く……会長に幻滅とか言われると、結構堪えるんだよな」
 ブツブツ文句を言いつつ、彼は私の隣に腰を下ろす。そして二人でしばらく無言で海
を見つめていた。時折別府君が私の顔にチラチラと視線を寄越すのを感じる。何となく、
何かを言うのをためらっているような、そんな感じだ。
『……何?』
「えっ!?」
 ついに耐え切れずに、私の方から問い質してしまう。別府君は驚いたような顔を見せ
たが、すぐに視線を逸らして頭を掻いた。
「えーと……その…… ご、ごめん。気になった、よな?」
 咎められたのかと思ったのか、彼の口から謝罪の言葉が出る。私はそれに首を振った。
『見られてること自体は別にいいわ。ただ、ずっと何か言いたそうだったから、聞いたのよ』
 別府君の顔に浮かんだ表情を見れば、私の言ったことは図星だと分かった。
「いや。えー……っとさ。その……」
『ちょっと待って』
 私はある予感がして、彼の言葉を止めた。
『言いたいことは何となく分かったけど、私の方から先に言わせてもらえる?』
 上半身を彼の方に向け、私は真面目な顔つきでジッと見つめる。
「へ……? あ、いやその…… まあ、いいけど」
 答えが怖くて、聞くのをためらっていて、ようやく聞こうとする気持ちを固めかけた
ところで私に制された。そんなところなのだろう。だけど私からすれば、その質問はま
ず、私からするべきなのだ。
『別府君は……今日のデート。どうだったのかしら?』


続く
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