これらはほんの一部で、「ブロンプトンが英国製というのは詐称で中国製である。」
などと、まあ、よく次から次へと嘘や言いがかりを思いつくものだと思いました。

ダホンで有名な人の講演会が開かれた時、質疑応答でこういう質問が出ました。
「ホン博士が長年かけて開発したバックスサスペンションは小径車用の理想のサスペンションという触れ込みだったにもかかわらず
どうしようもない根本的な欠陥があり、製品では平凡なサスペンションに差し替えられてしまったのですが、
これに替わる画期的なサスペンションを新たに開発する計画はないのですか?」
その有名な人の回答は、
「平凡なサスペンションでもまったく問題はない。
もしバックスサスに欠陥があるというのなら、それはアレックスモールトンでもまったく同じだ。ハイ、次の人。」
私は質疑応答の後、ケンブリッジ大学の有名な哲学者バートランド・ラッセルの口癖
「貴方は本当にそう考えているんですか?信じられない。」と言ったのでした。
その人は一瞬ギョッとした表情を見せ、二ヤッと笑うと、
「Well done!よくわかったな。」
そう言って私の肩を叩いて歩き去ったのでした。質問者の着眼点は正しかった。彼ははぐらかされてしまったのです。