米当局者の債券購入縮小発言、13年「テーパータントラム」の悪夢再燃
Steve Matthews、Vivien Lou Chen
2021年1月13日 14:57 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-01-13/QMUI40DWX2PS01
FOMC参加者の一部、年内の購入縮小論議開始の可能性に言及
利回り曲線スティープ化、「二度とだまされることはない」とも

過去1週間には、連邦公開市場委員会(FOMC)に参加する当局者18人(1人欠員)のうち4人が、月額1200億
ドル(約12兆4000億円)に上る債券購入の縮小について年末までに議論を開始する可能性に公に言及した。
  これに対し、別の数人の当局者はそうした議論は時期尚早だと指摘。この件を巡って発言した最も高位の当局者
であるクラリダ連邦準備制度理事会(FRB)副議長は、22年以前にプログラム変更は見込まれないとしている。

13年のテーパータントラムの場合、当時のバーナンキFRB議長が資産購入の段階的縮小を当局が検討中だと明かし、
不意を突かれた金融市場ではボラティリティー(変動性)が大幅に高まって、債券利回りは急上昇し、投資家には苦い
記憶となった。

プリンストン大学主催のバーチャルイベントで14日に発言する予定のパウエル議長について、慎重なトーンを維持する
公算が大きいと、スタンダードチャータードの北米マクロ戦略責任者、スティーブン・イングランダー氏は予想。テーパリン
グの議論は「時期尚早と考えられる」と話した。

リッチモンド連銀のバーキン総裁は11日、「われわれは6、7年前から教訓を学んだ」とコメント。先の出来事があった当時、
パウエル氏がFRB理事だったことにも言及し、「十分な意思伝達のためにわれわれは最善を尽くすだろう」との考えを示した。
原題:Fed Talk of Taper Rekindles Specter of Wrenching 2013 Tantrum(抜