自転車に乗って『坂道を爆コギで登る、坂バカ乗りをする』と、どうなるか?
そういうシーンでは、だいたい人間は体重の3倍のちからで踏み込める。
そうやっているとき、『高剛性のフレーム、高剛性のクランクだったらどうなるか?』

たとえば、固い樫の木の板があったとする。
それをチェーンでぶら下げて、1cmでも2cmでもこぶしで殴った時動くのと、
しっかり固定されていたのとでは、自分の手に来る反動はまるで違う。
1cmでも板が逃げるのであれば、自分の腕へのダメージは減らせる。
固定されていたら、自分の指が壊れるだろう。

これは私がいつも言っている『泥の上へ塀から飛び降りるのと、セメントの上へ飛び下りるぐらいの差がある』。
高剛性のフレームとクランクに乗るというのは、そういうことだ。

実際に、そういう車両を販売している人で、膝を壊している人やインプレ・ライダーでひざの手術を何度かしている人はけっこういる。

膝に違和感が来たら、フロントのスプロケットを小さくするように私は若手には言う。
出来れば、同時に、膝がかなり痛くなってしまったら、しばらく乗らないか、テニス・シューズのような、りきんだ力を吸収する靴で、両面踏みのペダルで乗ることをすすめる。