夕暮れ時、あるいは夜、けっこうジョギングをしている人を見ます。そのほとんどの人がイヤフォーンをしている。
どうも自分がいる世界に耳をふさいでジョギングをしているらしい。
都心のお濠の排気ガスのすごいところでも見かけるので、あまり『いい空気』は関係ないらしい。

私は自転車で走る時も、出来る限り排気ガスの少ない、緑の道を走るように心がけているので、幹線道路を飛ばす
というようなことは、何か急ぐ事情がない限りはしません。

登山家とハイカーは、その点ちょっとスタンスが違うと思う。
山の中でハイカーが両耳にイヤフォーンをして歩いているのを見たことがありません。

ここ15年ぐらい、自転車でヘッドフォンステレオをして乗っているのをけっこう見かけます。
10年ほど前、ある自転車雑誌で副編集長だった人が自著でそういうスタイルを奨励しているのでビックリした。
それは危険だし、本来法に触れるでしょう。

私は自転車は自然あっての自転車だと思っている。
『最新のコンポーネンツが付いているロードで飛ばせれば、自然環境はどうでもいい』という気にはなれない。
それは公道で飛ばす自動車族と似たメンタリティだと思う。

ロードレーサー・ブームが来て15年ぐらい。
その間にロードレーサー系の自転車のライターが自然環境問題、自然環境破壊に対するコメントをしたものを読ん
だことが一度もありません。少ないのではなく、一度もないというのが私には興味深い。

これは時速300kmを超えるモーターサイクルを礼賛する人とそういうロードレーサー系には似た立ち位置があると私は感じています。

あるビルダーが「おすすめのサイクリング・ロード」にうちの近くの尾根環状線をあげていた。

みんな自動車で70km以上で飛ばしていたり、長い40フィーターのコンテナを積んだロングロリーが走っている。
私はほとんど走りません。モーターサイクルのエンジンを自分に置き換えて飛ばしているのと本質的に変わらない。