>>564
しかし日本では引退直後の英雄だったテリーも、AWA圏では
「ブラックバーンの同郷人、ランザやマリガンの知人」
と言わないと立ち位置が伝わらないんだなあ
「鶴田や馬場の友人」という扱いでも現地のファンにはベビーか
ヒールかも理解できないんだから仕方ない。

日本で「プエルトリコではカルロス・コロンのパートナー」とか
「NYではサンマルチノの抗争相手」とか「フロリダでは最高の
人気者」という紹介をしても仕方ないのと同じようなもので、
NWA全盛時のテリトリー制っていうのはこういうものなんだな


地上波テレビでプロレスが全米で均等に大人気だった50年代と、
ケーブルTVの普及で再び全米が同じ番組を見られるようになった
80年代のあいだの30年間、
プロレスが全米レベルの人気はなくなって、テリトリーごとの
ローカルTVのコンテンツになり、隣の地域では何をやっているか
誰も知らないっていう「閉じた娯楽」になっていた時期

テリトリーごとにスターを作り、ヒールは半年単位でテリトリーを
行き来して顔ぶれを変え、プロモーターが連絡を取り合って
談合してギャラを調整しながらレスラーを供給し合うっていう
この時代に合わせたシステムの象徴がNWAで、それはやっぱり
時代とともに消えるものだったんだなあ