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獄中歌人・十亀弘史 [無断転載禁止]©2ch.net
0001
垢版 |
2016/12/19(月) 21:16:06.65
1986年に発生した「迎賓館ロケット弾事件」に関与したとして、
実刑判決が確定し収監されるも、
獄中から「朝日歌壇」に投稿を続ける十亀弘史の作品を紹介。
0002
垢版 |
2016/12/19(月) 22:00:57.69
12月19日(月)朝日新聞朝刊「朝日歌壇」より

 ・独房に秋の蚊を打つほの白き壁に小さき血の痕残し  (馬場あき子 選)

 ・一年に三時間だけ破目はずす運動会は獄中祭     (佐佐木幸綱 選)
0003詠み人知らず
垢版 |
2016/12/20(火) 06:21:49.67
腕出して腕だけの春鉄格子
獄中に不在者投票梅雨深し
獄庭へぎざぎざの冬降りて来る
二糎の隙間より見る遠桜
花びらを受けて静かや手錠の掌
軍事基地の桜・桜・桜・闇
自足する醜さに満ち花の宴
雲厚し枝垂桜のなまぬるし
生と死のあはひに満ちし桜かな
ひつそりと桜立たしめ死刑場
独房に動かぬ時間春の塵
独房に蛇口輝く夏初め
洗濯を水遊びとし独居房
独房にざくりと割りぬ青林檎
独房を梨噛む音で満たしけり
三角の冬晴を置く独居房
月光を二十四に分け鉄格子
独房に飛ぶ夢を見し良夜かな
独房をとびだすこころ銀河まで
独房の初夢河馬と空を飛ぶ

(俳人でもあり)十亀弘史
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