ローの教授いわく、今年の問題は窃盗でも強盗でも業務上横領でも間違いではないらしい。
設問1は、事例問題と判例学説対立問題のハイブリッドになっていて、とても良問なんだとさ。
よって立つ見解次第で論述ルートが大きく変わるところが本年度の特徴。

刑法の試験委員は、受験生の「コレが正解」的な論述を嫌うらしく、そのため短答のみならず、論文でも近年は学説問題を必ず問うてくるようになったとか。
学説問題を出題し始めたのは、見解対立の激しい刑法学において、考え方の多様性を学んでほしいという趣旨だったらしい。
ただ、結局受験生が「見解対立問題対策」みたいな暗記的対策を始めてきたから、考え方の多様性を学ばせる趣旨が没却されないよう、メインの事例問題の設問の方にも、見解対立の要素を打ち込んで来たのではないかと。