「よーし!今からエキサイトバイクをしまーす!」
砂利や土やコンパネが積まれた前で誇らしげに高山君が宣言した。

高山君以外はママチャリや子供用自転車ばかりだったので
とりあえず積まれたコンクリート製品の上に腰掛ける俺たち。

「まずはスタートして最初の山な!」
そういってくちバイクをしながら土の山に向かう高山君。
60センチほどの高さの山を無難に乗り越えた。
おおー!と盛り上がるギャラリーを後目に
「次は大きな山です!ブロロロロロロロ!」と
1.5メートルくらいある土山へと漕ぎ出す。
途中でよたるも何とか頂上へ。
ガッツポーズをする高山君はきっと輝いていたと思う。

そこで小林君が一声掛ける。
「エキサイトバイクなんだからジャンプ!ジャンプ!」

実は高山君、手放し走行ですっ転ぶほどの腕前なのだが
俺は黙って見守った。
もしかしたら、、、もしかしたらマウンテンバイクなら、、、やってくれるかも知れないッ…!
そんな期待も込められていた。