他にも高山君がある日、
「メトロクロスやんねー?」と聞いてきた。

近所の廃工場にドラム缶が100個ほど放置してあり、
それを転がして遊ぼう、という誘いだったのだが。
もちろん他の友達も
(高山君がゲームごっこを始めると大抵高山君が酷い目にあうよな、、、)と
心の中では思っていたのだが、「うん、いいよ!」と笑顔で答えた。

「じゃあ俺ランナーなー!」とコーラの空き缶を立てて並べる高山君。
横にしたドラム缶を転がすために待機する俺たち。

「ぴーっ!ぴーっ!ぴーっ!ポーン!」
元気な掛け声と共にスタートした。