ロベルタの最期は可哀想だった。

結局、世界的ピアニストになったイザークの指は、
高額な新治療を受けないで、故障したまま。
絶望から、故郷に帰り、母校の音楽学校の教師職の要請も断り、
幼いユーベルを育てて、古巣の酒場で働く日々。
世界的なピアニスト、バックスハウスにユーベルを託し、
ピアニストの王道を学ばさせる。

ユリウスほどの悲惨過ぎる悲劇でないにしろ、イザークも栄光と挫折の悲劇でしょうね。

1部のユリウスへのダーヴィドの語りかけは、含蓄ある言葉だったね。
ダーヴィドは、ユリウスやイザークにとっての物語のいいポジションにいるよね。