誰も居ないのだろうか・・・


リュカ。いっつも寝ぐせをつけた、僕とおんなじ顔の、とってもかわいい僕の弟。
奇跡のおかげで兄弟に戻れたのだから、僕はしっかりお兄ちゃんにならなくちゃ。
だから夜もしっかりリードするんだ。

「はっ・・・あっ・・・クラウ、ス・・・」
「ねぇリュカ、どこがいい?どこが気持ちいい?」
「やっ・・・恥ずかし・・・」
「ここ?ねぇここがいいの?首とか、好きだよね、リュカ」
「う、腕ぇ・・・解いて・・・」
「うん?あ、ごめん。もう出したいの?僕がやってあげるから」
「あっ、あっ、あぁ、クラウス、あぁやだ・・・」

リュカはこういうの好きだから、演技で嫌がってるのは分かってる。
だけどやっぱり、否定されると寂しくなっちゃって、少し悲しくなった。
「・・・やだとか言わないで。もっと気持ちいい、って言って?」
手を止めて、お願いをしてみる。お願いだから、拒絶しないで。

「・・・う・・・気持ち、いい・・・」
恥ずかしそうに、心の内を見せてくれる。僕の心を暖かくしてくれる。
「・・・リュカ、キス、していい?」
「・・・当たり前じゃん。早く、してよ」

とってもとっても、とってもかわいい、僕の弟。
だから僕はいいお兄ちゃんにならないといけないんだ。