彼らがこの島にやって来たことは、あたしたちにとって<世界>に最後が訪れた
という事の報せだったわ。そしてそれは<その時>がとうとうやってきたということ
だったの。彼らはこの島にやって来て、最後のあとの新しい生活を始めたわ。
<その時>とは本当に本当の最後の時、そして彼らは今はまだ<その時>じゃない
って諦めないでがんばったのよ。でもね、それも無駄だったの‥‥彼らの新しい生活
はすぐに――私たちの感覚で言ったらほんの一瞬の内に終わってしまったわ‥‥。

 そう、これは――一瞬にして終わってしまった、<世界>の最後の最後の物語なのよ――。




『MOTHER3』をノベライズするとしたら、マジプシーを語り部に物語ったらおもしろそうだなと思って、
そんなつもりでプロローグを書いてみた。