日本酒「獺祭(だっさい)」で知られる旭酒造(山口県)の酒蔵が今月、米ニューヨーク州で完成した。同社にとって初の海外での酒蔵となる。早ければ今夏にも販売を始める。

 ニューヨーク市中心部から約100キロ北の郊外に、約80億円かけて約5100平方メートルの酒蔵を整備した。米国産と国産の酒米「山田錦」を用いて「ダッサイ・ブルー」という名称の純米大吟醸酒を生産する。日本から社員を派遣し、現地でも従業員を採用する。

 旭酒造の2022年9月期決算の売上高は約165億円。うち4割を海外が占める。酒蔵は当初19年の完成を見込んでいたが、新型コロナウイルスの影響などで完成がずれ込んでいた。