1番好きなパチの萌えキャラ [無断転載禁止]©2ch.net

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1名無しさん@ドル箱いっぱい (ササクッテロラ Sp71-DEJT)2017/06/14(水) 20:39:07.99ID:rkaf8CNxp
パチエル

喪黒福造

ナナティー

若芽

オウガイ

エメラルダス

権子さんです!

レギュレウス

西田敏行

10名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sd43-lY5H)2017/06/14(水) 21:59:12.26ID:UnjqIrcpd

ソウリン

http://i.imgur.com/9r35jEr.jpg
あちゅかはパチキャラに入りますか?

イエヤスちゃん

閻魔あいちゃん

ジャムちゃん

16名無しさん@ドル箱いっぱい (アメ MMa9-QNtP)2017/06/14(水) 23:12:28.28ID:+mIgwgckM
緋弾のアリアの金髪の娘

パチエルが「あれー?呼びましたー?」っていいながら出てくるのって時短だけ?
時短でしか見たことないけどタイミングが秀逸

阿門法師


>>8
誰だよ

フランソワーズ

22名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイ 1a90-2WTa)2017/06/15(木) 03:55:09.59ID:Vc1yWgNq0
ダージリン

>>17
通常の復活で見たことある希ガス

パチオリならおかわりのラブちゃん

リオ

26名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイW 8bb9-0Nc5)2017/06/15(木) 10:36:55.02ID:s+vleEXv0
ここまでゆなひなと高尾銭形の泥棒なし

27名無しさん@ドル箱いっぱい (ガラプー KKa3-mUxO)2017/06/15(木) 11:04:14.42ID:7gemYxraK
お天気スタジオ モモ

28名無しさん@ドル箱いっぱい (ブーイモ MMaf-hBFp)2017/06/15(木) 11:16:01.12ID:6X2O8Y6zM
初代の桃子
2以降も嫌いじゃないけど何

>>
パンツァーフォー」が
各チームのセリフに変わるのはたのしーね

30名無しさん@ドル箱いっぱい (ガラプー KKe6-m6qp)2017/06/15(木) 11:43:23.21ID:655zWXsNK
ここまでめちゃ萌えのリナちゃんなし

>>27
きくねえも黒ひまもいいんごねぇ…
>>28
さすがのエロゲ声優だったね。でぶにゃんも悪くないんだけどさ。あー俺も姫様と憑依してー

31名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイ 7a6c-di9P)2017/06/15(木) 12:36:39.07ID:K9Hu8LFH0
南国育ちのキキとかいう子


33名無しさん@ドル箱いっぱい (スププ Sdda-bs66)2017/06/15(木) 16:11:52.24ID:00L0lT7Xd
>>12
臭そう

34名無しさん@ドル箱いっぱい (ササクッテロレ Spab-M7ld)2017/06/15(木) 16:22:53.48ID:W8LFsv0Gp

35名無しさん@ドル箱いっぱい (スップ Sdda-Y0V6)2017/06/15(木) 17:20:32.22ID:f6RH+ITsd
見崎鳴(another)

アンチョビ姉さん大好き

>>32
あぁ^〜良いっすね^〜

ウリンが二次キャラで一番かわいい

39名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイWW 8b6f-bs66)2017/06/16(金) 00:01:17.88ID:91nnOu1z0
>>34
クサそう


41名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイW 87ad-OIIc)2017/06/16(金) 04:52:34.00ID:UpKdvu2x0
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>>34
こいつ乙フェスキャラリーチの動きがウルトラマンのダダみたいだから嫌い
腕をうねうねして気持ち悪いけど前世ダダなの?

さやかちゃーん

44名無しさん@ドル箱いっぱい (ササクッテロレ Spab-M7ld)2017/06/16(金) 17:46:07.29ID:V6yxkLhxp
>>39
>>42
死ね
氏ねじゃなくて死ね

しいなとか1番地味じゃねえか
れいなのがかわいい

ソウリンちゃんかわいい

ちび菜はありなのか?

48名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイW eb97-M7ld)2017/06/17(土) 10:35:12.85ID:KcTlEw4z0
>>45
れいなは声がね…

>>45
れいなは歌がね……。

50名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイW bb11-M7ld)2017/06/17(土) 13:55:47.56ID:+uqZJpjV0
>>45
れいなは中の人がね……

51名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイW 3a58-HxFH)2017/06/17(土) 14:01:45.70ID:Qq58Rb910
オウガイさんに穴を犯されたいのはだめ?

52名無しさん@ドル箱いっぱい (ガラプー KKe6-NQhZ)2017/06/17(土) 14:31:20.81ID:+R3MHJ1BK
>>45
れいなは金がねえ…

夢夢たそ〜

>>45
れいなは臭いがね…

獣王のA

麻雀物語の風上さやか

山のフドウスレ

58名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイWW ae6e-BwCi)2017/06/19(月) 08:34:34.74ID:zR8domzz0
パトランランは憎めないよなぁ……

59名無しさん@ドル箱いっぱい (アウアウウー Sa77-POP3)2017/06/19(月) 08:48:11.73ID:6yzxbvIwa
アミバ

剛崎さん

>>58
同棲したら毎日元気もらえそう

ルビィちゃん(天上のランプマスター)

>>45
ゴリラはNG

64名無しさん@ドル箱いっぱい (ガラプー KK1b-PWyf)2017/06/23(金) 17:08:19.29ID:lqLKlwamK
バズーカー山寺

65名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイW 9f16-ftIc)2017/06/23(金) 17:14:01.00ID:QVbc/IFg0
鷹野三四

猿渡翔

67名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイ 9f9f-iw8w)2017/06/25(日) 10:24:27.27ID:O3rLB+oR0
ドゥーチェ

68名無しさん@ドル箱いっぱい (ガラプー KK79-1XWQ)2017/06/30(金) 11:03:36.60ID:5QTK017kK
よってアリア

豊田真由子様

70名無しさん@ドル箱いっぱい (ガラプー KKdb-HJur)2017/07/06(木) 15:25:11.53ID:Y7oZII5bK
閻魔あいタロス

71名無しさん@ドル箱いっぱい (アウアウカー Sa2b-L5XL)2017/07/06(木) 17:35:23.73ID:Yl8BNuria
萌えじゃないと思うけど
GANTZの5の女エロすぎだろあれ

「しいな、お前だけちょっと来い」
「!?」

ライブ直前の舞台袖、プロデューサーに手招きされ、しいなは階段を降りる

「ここに入れ」

そこには透明なアクリルボックス
その一面が開かれ、しいなは中に誘われた

「???」
「もう直ぐステージだぞ!? 早くしろ!!」

プロデューサーの罵声に背中を押される形で、しいなはその透明な箱に収まった

「よし、除菌、消臭、消毒開始!」

プロデューサーの掛け声と共に、頭上から何かが勢い良く噴霧された
忽ち白い霞が狭いボックスに立ち込める
同時に強烈な刺激臭が鼻腔を突く

「きゃぁっ!? プ、プロデューサー!? だ、出して! 助けて下さい!!」

パニックに陥ったしいなは悲鳴を上げる

「ダメだ! しいな、最近のお前の体臭は異常だぞ! れいなとみいなからも苦情が出てる!」
「えっ!?」
「 恐らく脇の下の雑菌の繁殖が原因だ 本番前に徹底的に肉体洗浄する」

信じられない、といった瞳を向けるしいな
その漆黒には既に涙が滲んでいた

「信じられないのはこっちだぞ、しいな! いったい何を食ったらあんなに臭んだ!? お前はアイドルを何だとおもってるんだ!?」

プロデューサーは吐き捨てると、洗浄ガスの流量をマックス8にする

「ゴホッ! エボッ!? く、苦しい! 助けて! だ、出して欲しいです…!」

ガス濃度が急増するボックス内で、肺の痙攣が始まったしいなが、狂った様にアクリルの壁を掻きむしる

「苦しいか、しいな!?」

プロデューサーの声にしいなは何度も頭を振る

「その苦しみがれいななとみいなの苦しみだ! あいつらの苦しみを少しは理解できたか!?」

「………………」

しいなは力無くその場に崩れ落ちた
幼少の頃からお嬢と呼ばれ、成長してはアイドルとなり、自分を無意識に白百合のイメージに重ねていた彼女にとって、"臭い女"の誹謗は耐えられないものであった

苦しい… 助かりたい…

だが、助かったとしてどうするのだ?
これからどんな顔をれいなやみいなに見せればよいのだ?

もう逸そ、死んでしまいたい…

そう心に呟いた瞬間、ガスの散布が終わり、アクリルの扉は開かれた

「くんくん… 少しはマシになったか…? ライブ中はあんまり汗をかくなよ! …よし、行け!」

非情なプロデューサーの声
しいなは幽鬼の様に立ち上がると、そのまま控え室に向けて歩を向ける

「……よし、じゃんピンガールズしいな、強烈なワキガを苦にして引退… な? マスコミに広報するぞ」
「………………」

暫く立ち尽くしたしいなは、何かを覚悟した様に踵を返すと、ゆっくりと舞台へ続く階段を登って行った



「……それでは聞いて下さい! 私達のテーマ曲! JUMP!」

《深夜飛光》



「かんぱ〜い!」
「かんぱいですぅ!」

今回もライブは大盛況のうちに幕を閉じ、そして恒例である焼き肉屋での打ち上げ
れいなとみいなとは対照的に、しいなは一人浮かない顔をしていた

「どうしたの、しいな?」
「一緒にかんぱいするですぅ!」

「か… かんぱい……」

脇をギュッと締め、上半身を伸ばしてグラスを掲げる
その格好は頗る不格好に映った

「………………しいな」

そのグラスに応えず、みいなは射る様な視線をしいなに向けた

「何か今日のしいな、おかしいよ? ライブ中も立ち位置離れてるし、今だってそんな遠くに… 何かアタシ達に不満があるなら、はっきり言ってよ!」

快活な性格の彼女は遠慮も容赦も知らなかった

「…………しいなちゃん?」

能天気なみいなも、場の空気に凍り付く

「………………だって……」

暫く俯いていたしいなは、このままでは在らぬ誤解を生じさせかねないと悟り、勇気を出して言葉を紡いだ

「……だって私… 今日もいっぱい汗かいちゃって… だから… その……」

しいなの膝頭にポツリと透明な滴が垂れた
乙女しいなには、そこまでが限界だった
だけどそれは、自分が嫌われても、みんなを嫌ってるとは思われたくは無い、という彼女の仲間に対する愛情が絞り出した言葉だった
臭い自分を嫌っても構いません、でも私はみんなが大好きなんです
それが言いたかったのだ

「……しいな、頑張ったんじゃん」
「………えっ?」

「しいなちゃんはがんばりやさんですぅ」
「みいなさん……」

先程とは違う成分を持つ滴が、しいなの頬を伝った
何と自分は愚かな人間だったのだろうか…
ありのまま、自分の全てを受け入れてくれる仲間達を、何故心の底から信頼できなかったのだろうか…

「さっ! もう一度かんぱい、仕切り直し!」
「かんぱいは何度やっても楽しいですぅ!」

「…………うん!」

二人に促され、しいなは再びグラスを取った
もうその脇の下は、引き締められる事は無かった

「「「かんぱ〜い!!」」」





その夜、次のライブ会場に向かうワゴン車の中、しいなは一睡も出来なかった
いや、れいなとみいなも一睡も出来なかった
高速道路を疾走するワゴン車の窓は全開に開け放たれ、夜風が車内に渦を巻いていた
確認できただけで、みいなは三回、車外に嘔吐していた
れいなはひたすらハンカチを鼻に押し当てていた
しいなは車窓を流れる光の帯を、ずっと見詰めていた

《限りなく透明に近いブルー》



バタンと重い扉が閉ざされ、鍵穴が回る音がした
下卑た笑みを浮かべた男達が、ゆっくり迫り来る

「こ、来ないで! 私達に変な事をすると… こ、こ、後悔する事になるわよっ!」

いつもは勝ち気なれいなの声は、ガタガタと震えていた

「こ、怖いですぅ…」

その背中に隠れたみいなは、物理的にガタガタと震えていた

「…………(ゴクン)」

恐怖に戦くのはしいなとて同じである

寂れた遊園地でのゲリラライブ…
控え室として用意された物置小屋で休息を取るじゃんピンガールズの元に、突如チンピラ風情の男達が押し掛けて来たのだ
ライブの初めから場違いな空気を醸し出していた一団…
最初からこれが目的地だったのかも知れない

「ひひっ… ここじゃどんなに叫んでも誰にも聞こえねぇよ…」

リーダー格と思しき男が、口角を釣り上げながら呟いた

「…だから安心して思い切り喘ぎなっ… それっ、犯っちめぇ!」

その言葉を契機に、野獣と化した男達が可憐なアイドル達に襲い懸かる

「やっ!? いやっ! やめてぇぇぇっ!!」

れいなは忽ち手足を組み敷かれ、大の字に拘束される
早くも何本もの厳つい手が、じゃんピンドレスの上から、彼女の身体の上を這い廻る

「きゃぁぁぁっ!? いやぁっ! 触らないでぇ!!」

身を強ばらせて縮こまっていたみいな
だが、強靭な男達の剥き出しの本能の前にその抵抗は余りにも無力で、調理される前の子兎の如く、後ろから羽交い締めにさて男達の前に晒される

「あわわわ… おやめなさい…! だ、駄目です! プ、プロデューサー!」

親友達の身に降り懸かる惨劇
それを目の当たりにするしいなは、為す術も無く徒に身を震わせて、席を外していた頼るべきプロデューサーの一刻も早い登場を祈念する

「おらっ! 剥いじめぇ!!」

みいなの身体を這う男達の手が、我慢できぬとばかりに、彼女の真っ赤なじゃんピンドレスを剥ぎ千切る

「きゃぁぁぁぁぁぁっ!!」

ドレスその物が上げたと錯覚する様な悲鳴
れいなの白い肌と、たわわな柔肉を包む桜色のブラジャーが露になる
そこにも透かさず、何本もの黒い手が伸びる

「や、やめなさいっ!!」

自分しかいない…
親友れいなの危機に、しいなは自分でも驚く程の声量で男達を掣肘した

「やかましいぞっ!!」

男の一人が反応した

(ヒッ!!)

しいなはその獣の様な眼光に射竦まれ、腰から力が抜けるのを感じた
あの瞳の中に映る自分は、既に恐らく一糸纏わぬ淫らな姿に…

(こ、こないで…!)

しいなは数十秒後に己に降り懸かるであろう悪夢を予見して、豊満な胸の前で腕を強く交差させた
だが男は目の前の"獲物"に食らい付くのを優先した為か、直ぐにしいなから顔を背けた

「い、嫌ですぅ! お母たん! た、助けてぇぇぇ!!」

耳に飛び込んで来たのはみいなの悲痛な叫び
見れば、まさに男にパンツを脱がされている所だった

「へっへっ! みいなちゃん、なんだいこのシミは〜?」

男は剥ぎ取ったパンツのクロッチを、みいなの眼前に突き付ける

「いやぁぁぁ… いやぁぁぁ……」

まだあどけなさの抜けない彼女は、既に恐怖容量のリミットを越えたのか、悲鳴にならない呻きを漏らすばかりだった

「それじゃ"本体"も… それっ!!」

男達はそんなか弱い彼女にも容赦せず、秘所を隠さんと必死に閉じられた股を、力一般両脇から引き広げる

「やめなさいっ!!」

今度は身体が動いた
争い事には疎いしいなだが、じゃんピンガールズの"末っ子"みいなの危機に、手をこまねいている事はできなかった
みいなの右足を取る最寄りの男に体当たりを試みる

「痛ぇぞ!!」

だが、華奢な彼女の身体では、殆ど効果は得られなかった
当てられた男は立ち上がり、反対にしいなを突き飛ばす

「きゃっ!?」

軽々と弾かれ、あられもなく股を開いて尻餅を着く
視線を上げると、その男と目が合った
慌て股を閉じる

(こ、こないで…!)

今度こそ駄目だ…
完全に男の獣欲を刺激してしまった
数十秒後には、あの男の黒くて太い禍物を、体内に深く迎え入れる事になるだろう…
絶望に意識を染められながら、それでも乙女のプライドと、その内腿を締める筋肉に渾身の力を込めた
だが、男は目の前の"獲物"に食らい付くのを優先したのか、直ぐに体位を元に戻した

面白い

パトランラン

「おらぁっ! さっさと犯っちめぇ!!」
「スゲェ〜!!」

男達の騒声が、狭い物置小屋に木霊する

「やめてぇぇぇぇぇっ!!」
「嫌ですぅぅぅぅぅっ!!」

乙女達の痛々しい悲鳴も木霊する

「…………………………」

しいなだけはその狂宴から少し離れて、明かり取りの窓から射し込む夕陽に照らされていた



『バタンッ!!』

その時、物置小屋かの扉が勢い良く破られた

「プ、プロデューサー!!」

しいなの待ち望んだシルエットが、その切り取られた四角の中に浮かんだ

「なんだテメェ… グハッ!!」

男が一人宙を舞った

「野郎っ! …ブグッ!?」

近寄った男が、同じ様な軌跡を描いて吹き飛んだ

「やっちめぇ!!」

リーダー格の掛け声で、男達は一斉にプロデューサーに飛び掛かる

「グベッ!」
「ギャッハ!?」
「ウボッ!!」

圧倒的かつ一方的な暴力の発揮であった
危険な破砕音を響かせて、伸びた男達が折り重なる

「……くっそぉぉぉ!」

最後に残されたリーダー格は、懐からバタフライナイフを取り出すと、それを腰に固めて突進する

「プロデューサー!!」

しいなは思わず目を閉じた

「……イテテテテ!」

だが、次の瞬間聞こえた悲鳴は、彼の物では無かった

「……"商品"に手を出すとは、芸能界の怖さを知らない様だな… ウチらのケツ持ちに可愛がって貰いなっ!」

そう吐き捨てると、プロデューサーは腕を捻り上げた男の顎にアッパーを食らわせた

「貴女達! もう大丈夫よっ!」

プロデューサーの背後から麻美さんが飛び込んで来た

「う、うわぁぁぁぁぁん!!」
「怖かったですぅぅぅ!!」

ボロボロになりながらも、間一髪貞操の守られたれいなとみいなは、その胸元にすがり付いて号泣した

「…………間に合って… よかった……」

しいなはその光景を見てホッと胸を撫で下ろすと…

「……えいっ」

自分でじゃんピンドレスの胸元を引き裂き、パンツを膝頭まで下ろしてから、その輪の中に飛び込んだ

毎日書いて

84名無しさん@ドル箱いっぱい (ガラプー KKdb-HJur)2017/07/12(水) 14:35:31.31ID:b4rw468aK
関羽

「CM!?」

れいなは目を輝かせる

「あぁ… ネット限定のだけどな」

プロデューサーはソファーで長い足を組む

「それでも凄いですぅ!」

みいなはその側で、全身を使い喜びを体現する

「し・か・も… 今回のCMは何とソロよ! 様々な業界のリーディングカンパニー3社に一生懸命捩じ込んだの! ブレイクのチャンスよ!」

担当アイドルの初の大仕事に、麻美さんの声も否応なしに弾む

「ソロですか〜…」

しいなの笑顔だけはちょっぴり弾けなかった
芸能界に生きる者の宿命とは言え、大好きな仲間達と、このじゃんピンガールズとしてずっと活動して行きたかったのだ
ソロのCM出演が即座にユニットの解散を意味する訳では無いが、これまで片時も離れなかった自分達が初めて離れ離れになる事に、一抹の寂しさを感じたのだ
いつかこんな日が来る事は分かっていた
だけどそれは、もっとずっと遠い日のいつかだと思っていたのだ

「それで… 貴女達にはそれぞれ、自分の出演したいCMを選んで欲しいの 先ずは内容を紹介するわね」

麻美さんはそう言うと、3通の企画書をテーブルの上に広げた

「先ずは… キョーラク飲料社様のスタミナドリンク、"レッドゼブラ"よ」

「凄〜い! あのキョーラク飲料!? アタシ達で務まるかな!?」
「レッドゼブラ… 聞いた事があるのですぅ!」
「この商品には当然、元気溌剌はキャラクターが求められ事になるぞ」

「次はサヤマ製薬社様の醤油味歯磨粉、"ケロケロロケット"よ」

「醤油味歯磨き粉!?」
「これ! みぃが子供の頃に使っていたやつですぅ!」
「この商品のターゲットは子供だ 親しみやすいキャラクターか求められるぞ」

「最後はアリガトネット社様の、超強力デオドラントスプレー、"スゴスギ"よ」

「……………………この……」
「何だか凄く効きそうですぅ」
「この賞品のコンセプトは、この世に終末をもたらす悪臭を越えた悪意… 二日酔いの悪魔の起き抜けの息、と書いての悪臭…
とも言うべき強烈な体臭の持ち主を、徹底的に制裁して征伐する、正義のデオドラントスプレーだ それ相応の臭そうな女でなければ、映像化など到底無理だぞ」

「このぉ… ドクサレェェェェェェェェッッッ!!」

『バコンッ!!』

突如雄叫びを上げたれいなが立ち上がり、拳を企画書の並ぶテーブルに叩き突けた
その凄まじい衝撃に、ガラスの天板にヒビが走る

「なっ!?」
「ひぃぃぃっ!?」
「きゃっ!?」
「ヒッ!?」

何が起きたのか分からない面々… プロデューサーは目を丸め、麻美は悲鳴を上げ、しいなは竦み上がり、みいなに至っては失禁に及んだ

「このぉ…! このぉぉぉぉぉっ!!」

呆気に取られる衆目を尻目に、れいなはテーブルを飛び越えて、プロデューサーに掴み掛かる
真っ赤に頬を紅潮させた彼女の怒りは凄まじく、プロデューサーのシャツの襟首を締め上げると、そのまま激しく左右に振り回した
先日はチンピラ相手に無双を披露したプロデューサーも、リミット外れの彼女の怒気に、ただ為す術もなく振り回わされているだけだった

「や、やめなさい、れいな!」
「れいなちゃん、ダメですぅ!」

漸く我に返った麻美とみいながれいなに飛び掛かり、何とか引き離そうとするが、彼女の怒りの力はそれらを上回った

「お前っ! お前はしいなの気持ちを考えた事があるのかっ!?」

お前とはプロデューサーの事である

「しいなだって女の子なのよっ! それを事ある毎に臭い臭いって!! いい加減にしなさいよっ!!」

れいなの言葉尻はもう、怒りを超越した先のピュアな感情に震えていた

「……朝、事務所に来るとね… グスッ… ドアを開けただけで、"あっ もうしいなが来てる"って分かるの… "しいな、もう朝のトレーニング済ませてる… 偉いな"って肝心する時もあるの…… ズクッ」

トーンの低下と共に、急激に湿り気を帯始めたれいなの声
それが周りの人間の琴線も刺激していく

「ウゥ… "あぁ しいな、最近お肉ばかり食べてるな"とか… "多分、3日ぐらいお通じがないな"とか… 顔を見なくたってわかるのよ… グスン…」

彼女の頬を伝って、透明な滴がカーペットに零れ落ちた

「れいな……」
「れいなちゃん……」

れいなを掴む麻美とみいなの手は、最早彼女を慰める為に添えられている、と言っても過言では無かった

「……それが… それが私達のしいななの…… 誰が何と言おうとも… 例え炎天下に半日放置された鰹のそれとか… 生ゴミの袋から飛び出したニンニクの欠片のそれとか… どんなヒドイ事を言われようとも… しいなはしいななのよ!」

部屋の空気が微かに揺らめいた

「…………れいな… 否、しいな… 本当にすまなかった…… 許してくれ……」

れいなの手を解いてプロデューサーは立ち上がり、深々としいなに頭を下げた
その目には鈍く光る物があった

「れいな… プロデューサーを許してあげて… プロデューサーは貴女達の為に……」
「れいなちゃん… みぃは仲間思いなれいなちゃんが大好きですぅ!」
「うぅ… ごめんなさい、プロデューサー… アタシ… アタシ……」

方々で上がる嗚咽
みんな泣いていた
しいなも泣いていた
ただ、しいなの涙の成分は、他のみんなとは大分異なる物だっな

しいなは悲しかった
ただただ悲しかった
何の為に自分は生まれ…
どうしてこんな身体に生まれ…
いったいこの先自分の人生にはどれ程の…
悔しくもあった
口惜しくもあった
涙が止めどなく溢れてきた
軈てその涙が枯れる頃、れいなと麻美に肩を抱かれ、しいなはスゴスギのCM撮影現場へと赴いた
しいな主演のCMは好評を博し、スゴスギの売り上げ倍増に貢献する事となった
しいなはこのスゴスギのCMを、この後実に40年務める事になるが、それはまた別の物語である

続きあくしろよ

91名無しさん@ドル箱いっぱい (ワッチョイW 8767-UmNz)2017/07/14(金) 17:42:02.31ID:5miq2pBZ0
織田信奈の野望の竹中半兵衛ちゃん

ドラムロールの音が響く

「第7回、乙女フェスティバル選抜総選挙… 栄えある第1位に輝いたのは……!」

割れんばかりの拍手と歓声が、超満員のアリーナに巻き起こり、栄冠を射止めた者を祝福する
年に1度、平和プロダクションに所属する全アイドルを対象に行われる人気投票
今、その開票結果の発表が、全ての対象アイドル立ち会いの元で始まったのだ

「続きまして第2位は……!」

人気投票の結果は全て、アイドル各人のこの1年の努力の成果と言える
彼女らにとってファンの声は絶対であり、勿論大いなる励みではあるが、同時にその生死与奪権を握る、冷酷な悪魔の呟きでもあるのだ

「第3位の発表です……!」

それを目に見える"人気投票"という形で周知する今日のこの日は、彼女らにとっては晴れの舞台と言うより、死刑執行当日と言ったニュアンスの方が強かった

「第4位は……!」

その理由は"選抜"の意味にあった
この人気投票は、人気上位者を連ねてユニットを結成する為の物でも、事務所の看板としてイチオシを得る為の物でもない
最不人気の1人を決めて、皆で嘲り、罵倒し、引退に追い込む為の物だからだ

「第5位〜……!」

無論、その最不人気アイドルにも数少ないファンは居て、彼らは激しい憤りと悲しみに直面する事になる訳だが、"乙フェス"オタ達の理論では、それは彼らの"推し"の力が弱かったせいであり、全て自業自得と言う事になるのである

「第6位は何と何と……!」

要は、愛しい己の偶像を守りたければ、借金してでも"推せ"と言う事である
チョロくも阿漕な商売である
昨年最不人気に選出され、休憩時間に鼻をホジってその指を舐めている動画をこの場で公開され、強制引退したアイドルユニット銀河乙女団の某は、翌日近くの川面に変わり果てた姿を晒した
ファンの文字通り"推しメンの命"を守る為の散財は、更にエスカレートしたのである

「第7位……!」

基本的にユニットで構成される平和プロダクションのアイドル達
当然、ユニット内でも人気には格差が出る事となる

「第8位! じゃんピンガールズ、剛崎れいな!」

最新参とも言うべきじゃんピンガールズが上位に連なる事ができる程、平和プロダクションのアイドル層は薄くは無い
それでもれいなの8位は大健闘と言っても良かった

「れいなさん、凄い!」

舞台の端の方に立っていたしいなは、親友の快挙を我事の様に喜んだ

「……?」

そんな彼女の視界の隅に、暗い影が見切れた
しいなの隣で力無く俯くショートカット
名前は確か… ナツ…
プロダクションでも最もちんちくりんと呼ばれる1人…
その彼女から、どんよりと暗いオーラが滲み出ており、しいなのオカルティーな第三の目がそれを影と捉えたのだ

「第21位… 鳴岡みいな!」

発表は進み、同胞みいなの名が呼ばれた
しいなはホッと胸を撫で下ろす

「第35位……」

戦国乙女団の脳筋ゴリラが呼ばれれ、ついに舞台の上にはしいなと、その隣のナツだけが残された

「…………………………」

正直に心の内を明かせば、しいなは心外であった
自分が一番かわいい、と抜かす程自惚れてはいないが、それでも清楚お嬢様キャラの自分なら、もう少し上に居ても良いと思った
本音を晒せば、みいなよりは少し上には居ると思っていた

「さぁ… ! 遂に今年の総選挙もクライマックス! 辱しめを受けて芸能界を去るのは… じゃんピンガールズ、能海しいなか〜! それとも、南国歌劇団の日高ナツか〜!」

司会の赤縁メガネの声は、今日一番嬉々としていた

「……グスッ」
「!?」

啜り泣きが聞こえた

「ナツ… アイドルやめたくない……」

消え去りそうな声でナツが呟いた
もう敗退を覚悟しているのだろうか
確かに客観的立場から見ても、流石に自分がナツに負けるとは思えない
否、彼女も十分キュートで魅力的なのである
あるのだが、例えばおっぱいのボリュームなど、己の方が圧倒している
アイドルオタクさん達はきっと、おっぱいの大きい女性が好きな筈である
可哀想ではあるが、この最不人気決定戦は、自分の勝ち抜けであろう
どうも彼女は大分前から、自分の最下位を予見していた様だ
アイドルを続けるには、彼女は余りにもピュア過ぎたのかも知れない

「……………………」

しいなは何か言葉を掛けようと思ったが、何を言っても嫌味にしかならないと思い、その言葉を飲み込んだ

「それでは本年度の、最不人気不細工糞豚アイドルは……」

再びドラムロールが高鳴る
ナツが胸の前に両手を握り合わせ、祈る姿を視界の隅に認めた





「……………日高ナツ!」

コールと共にナツは突っ伏した
わんわんと号泣した

「………………………」

その姿にしいなも胸を掻きむしられた
あの祈る横顔…
最後の最後まで望みを捨てられなかったのだろう…
彼女の胸中を思うと、しいなは居ても立っても居られず、思わず涙が溢れ出た
アイドルとはこんなにも辛く悲しい職業なのか…
しいなはほんの少し、この道に進んだ事を後悔した

「いや〜 残念でしたね〜 今年の恥ずかし固めで摘まんでポイッは、南国歌劇団の日高ナツさんでした!」

全く以て残念さの見えない赤縁メガネが、朗々とおふざけを宣いながら、しいなとナツの元へやって来た

「それでは皆様お待ちかね、日高ナツさんの恥ずかし画像です!」

そう言うと、赤縁メガネは舞台の奥に据えられた、巨大モニターを指さす
思わずしいなも視線を向ける
決して興味本位では無い
どれ程残酷な事を、このプロダクションは為せるのか、という確認の為である





『ドッキリ動画!!』

けばけばしい極彩色で彩られた8文字
しいなは何の事か理解できず、小首を傾げる

「鳴海しいなさん! お誕生日おめでとう! ……まだ分かりませんか? ドッキリです! 貴女がターゲットのドッキリ!」

「えっ? ……私の誕生日は再来月……」

「しいなさん、いい表情見せてくれましたねぇ! ホント、虫の一匹も殺せない様な顔をして〜!」

舞台袖のアイドル達や、アリーナの観客達が、ニヤニヤとしながらしいなを見詰める

「それではみんなでもう一度見て見ましょう! ナツさんがコールされた時の、この腹黒女を顔をっ! 醜い本性が現れる瞬間ですっ!!」

「えっ? えっ?」

モニターには、つい先刻の、あの高鳴るドラムロールと、祈るナツの姿…
そしてそれを脇目にする己の姿…

(……………日高ナツ!)

その瞬間、しいなの顔がドアップで抜かれた

「そ、そんなっ!! ち、違います、そんな違いますっ!!」

そこに映るのは、鼻の穴を広げ、口角を吊り上げ、若干仰け反り、満足そうな笑みを浮かべて、突っ伏すナツを勝ち誇った視線で見下ろしている、己の信じられない表情だった

「これは酷いっ! これぞ腹黒アイドル! 身体も臭いが心も臭い! これは来月の本選挙は大苦戦必至でしょう!」

「いゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! ウソですぅぅぅぅぅぅっ!! これは何かの間違いですぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」

しいなは目の前が白くなっていくのを感じながら、必死に弁明を繰り返し、舞台の上を右往左往した
あんな表情などした記憶は無いが、絶対にあり得ないと言い切れない自分が怖かった

「……しいな、アンタとの付き合い方、少し考えるわ……」
「しいなちゃん、怖いですぅ…… 悪魔みたいですぅ……」

「いゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」





その絶叫で、しいなはベッドから飛び起きた

しいないじめもなかなか乙だな

100名無しさん@ドル箱いっぱい (ガラプー KK3b-45JT)2017/07/20(木) 14:52:03.49ID:3q/ZsyHAK
かなた

「それでは会場のお二人、お願いしま〜す!」

イヤホンにスタジオ司会の声が飛ぶ
キューが出されて、いよいよしいなの緊張はクライマックス8

「こ、こ… こんばんは! み、皆さん… 皆様、こんばんは! こ、ここは… 今日、ここは…!」

緊張すまい、と思えば思う程、頭の中が白濁していく
激しい喉の渇きを覚える

(しいなちゃん、落ち着いて…!)

中継班のディレクターがカメラの横で胸を叩き、そんなサインを送ってくる
それは読み取れるが、肉体と精神が承諾しないのだ

無理もない

今宵この瞬間、しいなは初めて全国ネットの、それもゴールデンタイムの生中継に登場したのだ
正解に言えば、じゃんピンガールズの面々がリポーターとなり、それぞれ各地の夏祭り会場からリポートしているのだ

「いやぁ〜 こっちも凄く盛り上がってまよ〜 さっきは花火も上がってね〜」

まさに助け船
しどろもどろのしいなに代わり、彼女の傍らに佇む長身の優男が、さらりと現場の雰囲気を伝えた

今ブレイク中のイケメン俳優、小栗蒼汰…

当然、未だ無名のアイドルユニットが、ゴールデンタイムの特番でメインを張れる筈は無い
如何に枕を重ねても、それは流石に無理である
この特番の主旨は、今をときめくイケメン俳優三人が、日本各地の夏祭りをリポートするという物で、じゃんピンガールズは謂わばそのお供、お相手、画面の彩り、お口直し、刺身のツマ… といった、若くて器量良しなら別に誰でも構わないと言う、そんなありがちな役回りであった
それでも初の全国ネット生中継、じゃんピンガールズの面々は、大いに気合いを入れて望んでいた

「…あっちに行ってみようか、しいなちゃん」
「は、は、は… はいっ!」

台本でそれはしいなの役目だった
だが、しいなのカチコチを感じ取ったイケメンは、余りに自然な体で進行役を代行する

(……こ、こ、これでは… ま、まるで… デ、デ、デ、デート… デート… し、しているみたいです……)

……しいなの極度なカチコチ、その原因は全国ネットの生中継だけが原因ではなかった
もう1つの大きな要因…
そう、それは今、彼女の腰に手を添え、然り気無くも完璧なエスコートをして見せるイケメン… 小栗蒼汰の存在である
はっきり言って、好みのタイプ… と言うか、ど真ん中のストライクである
最早、赤面して顔さえ直視できない程のその存分が、緊張する自分を労り、気を回してくれているのである
あの小栗蒼汰が、自分に優しさをくれるのである
もうしいなは半分想像妊娠し掛かっていた

(……しいな! 汗! 汗…!)

今度のブロックサインは麻美である
じゃんピンガールズの中で最も心許ないと判断したプロデューサーにより、マネージャーの彼女がしいなに付き添っていたのだ
その彼女がしいなに汗を抑える様に促す
日が落ちたとは言え、熱帯夜確実な真夏の夜
加えて夏祭りの人熱れ、屋台の熱気、ライトの照射、そしてイケメンの労り…
浴衣姿にも関わらず、しいなの体感温度は50度に達しようとしていた

「……ふぅ〜」

カメラを気にしがら、浴衣の袖を団扇代わりにして扇ぐ

(!!)

麻美が顔を露骨に歪める
懸念されていた事態の発生
発汗は化粧の崩れとテカりを生み、カメラ映りを著しく劣化させる為、女優、アイドルにとってはNGなのだが、しいなには他に重大な問題を生じさせる恐れがあり、それこそがプロデューサーにより麻美が付けられた理由でもあった

「……しいな、結構出ちゃってる」

CMに突入すると、透かさず麻美がしいなの浴衣の袖に手を突っ込み、デオドラントスプレーを噴射する

(う、う、うわぁぁぁぁぁ…………)

しいなは耳朶までも真紅に染める
幸い蒼汰はディレクターと打ち合わせをしており、此方に視線を向けてはいないが、ほぼ間違い無くしいなの強烈な体臭に気が付いた筈である
寧ろ、だからこそ敢えて視線を合わせない様にしている、そんな思い遣りとも感じられた

(あの天下のイケメンに、自分の恥ずかしい臭いを…!)

全身から火を噴くような恥辱を思い知る
それが更なる発汗を誘う

「ダメ、しいな! 涼しい事を考えて!」

1本を丸々使い切り、2本目のスプレーを噴射しながら麻美は叱咤する

「CM明けます、5秒前… 4… 3……」
「参ったな〜……」

麻美は為す術無し、と言った苦々しい表情を浮かべてカメラフレームの外に出る

「……そ、蒼汰… さん! か、か、か、かき氷…! かき氷… 食べみゃ… 食べましょう!」

何とかギリギリ台詞を発せれた
台本ではここで、現地名物の天然氷のかき氷を食するのだ
しいなは麻美の先刻の言葉を思い出し、冷たいかき氷を想像して、何とか身体の火照りを治めようと努力する

「へぇ〜 美味しそうだな〜」

冬に出来た天然氷を地下深くに納め、夏の今に掘り返してかき氷にする、贅沢な一品

『しいなちゃん、クイズ行って!』

ディレクターの掲げるフリップ

「あっ! そ、そうでした! 忘れていました、すみません! ク、クイズ! クイズです!」

これは地元ヨイショも兼ねた、良くあるベタなイベントのそれである
天然氷のかき氷に用いられるシロップを、目隠しした俳優に当てて貰う
この地は果物の産地でなもあり、それらを用いたシロップも名物なのである
早速、ADが蒼汰に目隠しを施す
そして運び込まれる黄色いシロップのかき氷
カメラの向こうの世の蒼汰ファンから、猛烈
な嫉妬と憎悪を向けられながら、それをスプーンで彼の口に運ぶのが、しいなの役目である
そのしいなの手元も、大きくカタカタと震えていた
殆ど放送事故寸前である

(……こ、こんな… まるで… カ、カ、カ、カップルさん… みたいな……)

そもそもそう言うシチュエーションである
あの憧れの小栗蒼汰さんに、私が"あ〜ん"して差し上げている…
それを考えただけで、しいなの全身が強ばり、大量の汗が吹き出る

(しいな! ダメ! 涼しい事! 南極で真っ裸でかき氷!)

麻美が間抜けなオーバーアクションで、しいなに緊急非常冷却を行う様に促す
それ程差し迫った危機と言えたのだ

(…神様! …お願い! ……はいっ!)

一方のしいなは、そんな外野のサインに気付く余裕など皆目無かった
震える手に精一杯の力と祈りを込め、何とかスプーンを蒼汰の口に差し入れる
万が一でも手元が狂い、美しいその尊顔を傷つける事があれば、しいなは最早生きてはいられない
たとえ生きたくとも、熱狂的ファンに八つ裂きにされるのは間違いない
その最悪の事態だけは避けられた

「……さ、さ、さぁ… 蒼汰さん… こ、この… このフレーバーは……?」

何とか事が上手く運び、少しだけ落ち着きを取り戻したしいなは、台本に沿って彼にアンサーを求める
尤も、答えなど誰も求めてはいない
この地の名物が蜜柑である事は、番組視聴者の大半が認識しており、そしてかき氷を染めるシロップは黄色なのである
全ては予定調和
今をときめくイケメン俳優の口から、ご当地の名産の名をを響かせる事が、この企画の目的である

「……ん〜〜………?」

それでも一応、テレビ慣れした蒼汰は小首を傾げる
この辺りが、新人凡百のしいなとの違いでもある
視聴者を少しでも楽しませる事を、常に忘れないのだ

107名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sdff-FTPu)2017/07/20(木) 20:44:15.17ID:sJz+fiIYd
「…………えぇ? ……まさか… でしょ?」

だが、その人気絶頂イケメン俳優の口を突いて出たのは、番組視聴者の予想の遥か先を行く物だった

「……鯖の… 味噌煮?」

スタジオも固まった

(ウケ狙い……?)

だが、これでは余りにおバカキャラが過ぎる
小栗蒼汰には不必要な要素である
その微妙な空気を機敏に読んだのか、蒼汰は間を置かず続ける

「ちょ、ちょっとまって…… これ… アジの干物…… かな?」

かき氷のシロップに鯖味噌や干物などある訳が無い
イケメンらしからぬ、ダダ滑りのギャグである

「えっ… 違うの? えっと…… 納豆? 腐りかけの納豆?」

最早、意味が分からない

「……えぇ? なんだよ? 違うの? ……それじゃ、靴下だ! オッサンが3日履き続けた靴下!」

凍り付くお茶の間
あの小栗蒼汰が完全に壊れている

「あぁ、分かんないよ!? 何だコレ? ……ウンコ? ウンコなのっ!?」

「おいっ! カメラ止めろっ!!」

怒号が割り込み、テレビモニターには綺麗なお花畑の静止画が映された





しいなと麻美は、徒歩で中継先である夏祭りの会場を後にした
どうしてもロケバスに乗る勇気が無かったのだ

「……しいな」

ずっと啜り泣きを続けるしいなに、麻美は掛ける言葉を見つけられなかった
家に送り届けるまで実に7回、しいなは道路を疾走する車の前に飛び出そうとし、その都度麻美によって制止された
結局、色んな意味でとても1人にはして置けないとの配慮から、しいなは事務所で密閉したアクリルケースの中に収納され、その中で一晩を過ごす事になったのだった

赤いマニキュアを施した、白くて長い彼女の指が、カクテルグラスの括れを摘まんで擡げると、満たされた桃色の中に気泡の波が沸き立った

「……と言う訳だったのよ〜」

頬もほんのり桃色に染める彼女は頗る上機嫌で、この日5度目となる若き日の色恋話を語り終えると、手にしたそれを一気に煽った

「ま、まどかさん… ちょっと飲み過ぎなんじゃ… ないですか…?」

直前にその杯に酌をした、ショートヘアーの少女… ブラックワンズのアキが、恐る恐る彼女… 事務所の大先輩、風上まどかの飲酒量を嗜めた

「ふぇ? 何言ってますのよ? まだ唇濡らしでしてよ? ……どうしましたの貴女方? 何時までもジュースなんか飲んでないで、アルコールいきなさいな」

まどかに見渡された面々は、バツの悪そうに俯いて、互いの視線を探り合う

「……いや、あの… まどか姉さん… だからその… アタシ達みんな… まだ未成年… かな〜って……」

じゃんピンガールズの乱闘生、怖いもの知らずのれいな
そんな筈の彼女の声は、まるで拾われてきた子猫の様に甘えて、媚を売るかの様だった

「あらイヤだ… わたくしだけ年増のおばさんなのね〜」
「い、いえそんな! まどか姉さんはホント若くてお綺麗です! ねっ!?」

助けを求める様に、れいなは他の面々にクルクルと視線を向ける

「ホ、ホントだねっ!」
「み、みぃもそう思うですぅ!」

慌てて賛同の声を上げる列席者

「オホホ… 若いのにお世辞が上手ですわね〜 ……さっ ご褒美に一杯…」

酒瓶を傾けるまどか

「あっ… いえ… アタシはジュースで……」
「あら? わたくしのお酒は飲めません事…?」
「い、いえそんな! た、ただ… ほら、未成年なもので……」

「…………飲め」

「はいっ!!」

れいなはグラスになみなみと注がれたウイスキーを、反射的にエイッと飲み干す

『ガダンッ!』

酒瓶をテーブルに叩き突ける音が響いた
そのテーブルに居並ぶ6人が、まるでそれに弾かれたかの様に、一斉に小さく飛び跳ねて見えた

((……………………))

完全にマズイ雰囲気である
明らかに機嫌を損ねた感である
末席に座するしいなは、背中に冷たい汗が流れるのを感じた

じゃんピンガールズとブラックワンズ…
平和プロダクションのか星アイドルユニットは、デビュー時期も近かった事もあり、事ある毎に対立していた
正確に言えば、れいなとブラックワンズが犬猿の仲であった
今日この日も、レッスンルーム脇の休憩室で、一組しかないテーブルを取り合って火花を散らしていた
そこに偶々やって来たのが、平和プロダクションの大御所、三姉妹ユニット"風上シスターズ"の長姉、風上まどかである
そのデビューが平和プロダクション設立のきっかけであり、会長との愛人関係が公然の秘密である彼女の存在は、他の所属アイドルにとっては神に等しかった
そんな彼女が、若手ユニット二組の確執を知る事となり、その仲裁に乗り出したのだ

……手打ちの親懇会……

彼女だけが私用を許される貴賓室での飲み会
参加を求められた6名は、思わず顔を顰める

"鬼酒乱のまどか"

その酒癖の悪さは、平和プロダクションのみならず芸能界でも有名であり、彼女との酒席でのエピソードは、お笑いタレントの話ネタの定番でもあった
ただ、当然同事務所に所属する若手アイドル達にとってそれは、微塵も笑う事のできない災禍の権現でしかなかった
そして当然、その参加の要請は事実上の命令であり、まるで冤罪不当逮捕極刑判決の様な衝撃と絶望をもたらすのだった

「良い飲みっぷりですわね〜 れいむ! 気に入りましたわあ〜」

一同の予想に反して、まどかは上機嫌のままであった

「あ、ありがとうございます… あ、あと… アタシの名前は… その… れいな……」

この鬼酒乱は当然酒好きであり、酒豪であり、事ある毎に酒席を設けようとする
それを何とか逃れるのが、他の所属アイドル達の日々のテーマでもある
そんな訳で、久しぶり(1週間)に開催されたまどか会(彼女主催の飲み会)… 不幸中の幸いか、彼女の機嫌が悪くなる要素は無かった

「……ま、まどかのお姉さん… アタイ達、明日早いんで… そろそろ……」

ブラックワンズのリョーコだった

(裏切り者!)

そんな視線をじゃんピンガールズの面々は剥ける

「……明日何かありますの?」
「あ… えっと… 明日、大阪のミニシアターでライブが……」
「んなもの〜 サボっちゃいなさいな たまには骨休めも必要ですわよ〜」
「いやぁ…… でも流石に… ドタキャンは〜……」

「…………サボれ」

「はい!!」

再び酒瓶がテーブルに叩き突けられた

「……何だか面白くありませんわね〜……」

6人は竦み上がった
今度は明らかにまどかの顔色が変わっていた
最も恐れていた事態
鬼酒乱の本性が現れ始めた

「おい… そこのお前…… 名前は?」

いきなり据わり始めたまどかの目
指を差されたブラックワンズのルカは、ビクリと身体を震わし、激しい瞬きを繰り返す

「ル、ルカ… ブラックワンズのルカ… と申します……」

この日3回目の自己紹介

「そんな事聞いちゃいないわよっ!! なんでお前はそんなにチンチクリンなのかって聞いてんのよっ!!」

始まってしまった…
不幸な当事者を除く5名は、テーブルの下で足の裏に力を込めた

「こっちに来い」
「……はい」

ルカは素早く立ち上がり、まどかの側に正座する

「ここに座れ」

自らも膝を正し、その上を叩くまどか

「……えっ? ……あの?」
「早くしろっ!!」

電源を受けたかの様に、ルカはその細い腰でまどかの膝の上に飛び乗る

「……お前、名前は?」
「……ル、ルカ と… 申します……」

間近に鬼酒乱の顔を見て、もう半分涙声のルカ

「お前、男は居るのか?」
「い… おりません」
「処女か?」
「……は、はい……」
「そんなんだから、こんなチンチクリンなのよっ!!」

いきなりルカの蕾の様な小さな両乳房を、人差し指と親指で挟むまどか

「ぎゃぁっ!?」

激痛と恥辱に悲鳴を上げるルカ

「んふっ 可愛いわね〜」

その口がまどかに吸われ、悲鳴はくぐもった

((うわぁ…………))

まるで女郎蜘蛛に補食されるシジミチョウ
そんな地獄絵図を見せつけられた面々は、芸能界は弱肉強食の縮図と教えられたその意味を、今改めて身につまされた

「はぅ……! ふふぅ……!」
「ぺちゃっ… ぬちゃっ……」

なんとか捕縛から逃れ様とする獲物の悲痛な呻きと、その肉汁を貪る補食者の卑猥な舐めずり…
それが広くはない貴賓室に凛々と響いた
やがて満足したのか、凌辱の限りを尽くされた獲物が放り投げられ、這う這うの体で席に戻る

「……そこのお前」

口直しとばかりに飲み掛けのウオッカを煽ったまどかは、今度はじゃんピンガールズの方に据わった目を向ける

「……み、みぃは… ここには居ないですぅ……」

現実を認めたくないみいなが、譫言の様に悲しい呟きを聞かせる

「こっちに来い」
「はいですぅ……」

命令には絶対である
今度はみいながまどかの側に正座する

「あれの物まね、やれ」
「……あ、あれ?」
「あれよ、あれ… ほら、あれよ」
「……???」
「やれよっ!!」

酒瓶を振りかざすまどか
弾かれた様にみいなは、貴賓室の柱の一本にしがみ付く

「み〜んみ〜んみいな〜… み〜んみ〜んみいな〜…」

多分、蝉の物まねだろう
どうしてそれをやろうと思ったのかは分からない
ただ、自分が同じ立場なら、きっと似た様な事をしていたに違いない
もう訳が分からないのだ
5人は皆、そう心に思いながら、哀れなミンミンゼミの高鳴く後ろ姿を見詰めた

続けたまえ

「おい、お前あとお前…」

完全に無視、と言うか数秒前の己の言動を忘れて、今度はしいなとリョーコが手招きされた
とうとう来てしまった
しいなはゴクリと唾を飲む
今となっては、ミンミンゼミの真似で許されそうなみいなが恨めしい

「相撲取れ」
「はい」
「はい」

反問など無意味である
しいなとリョーコは、少し離れたら場所で互いに組み合う

「おいおい、ちょっとまて〜…」

少しおちゃらけた鬼酒乱の口調

「お前ら、相撲見た事あるのか〜…」

「…………?」
「…………?」

「裸でやれよ〜… 裸でやりなさいよ〜…」

どうかそれだけは…
しいなとリョーコは土下座をし、他の無事な2人も追従してくれた
結果、何とか全裸は許され、下着姿で取り組みに望む事となった
ただしその代わり、折った割りばしを口から鼻の穴に指し、もう一本をパンツとお尻の間に挟み、お尻の割りばしを折るか、鼻の穴から割りばしが抜けた方の負け、と言うどちらにせよ勝者の存在しない特別ルールが適用された

「はっけよ〜い…」

行司れいながスルメの軍配を差し出す

「……のこった!」

凡そアイドルとは思えない様相のしいなとリョーコが、露出した白い肌をぶつけ合う

「のこった! のこった!」

この一番の先に、いったい何が残ると言うのか…?
相手のパンツの紐に手を伸ばし、がっぷり四つのアイドル2人
鼻の割りばしのささくれが、粘膜をチクチクと刺激して耐えられない
肉にめり込こむお尻の割りばしが、今にも凶器になりそうでヒヤヒヤする
だがそれ以上に、こんな姿で相撲をしている自分に気が狂いそうだった

(お父様、お母様、ごめんなさい…)

しいなは心の中で懺悔した

「のこった! のこった!」
「み〜んみ〜んみいな〜 み〜んみ〜んみいな〜」

結局、今回のまどか会は日付の変わるまで続き、そしてこの後、じゃんピンガールズとブラックワンズが反目する事は2度と無かった…

119名無しさん@ドル箱いっぱい (ガラプー KK3b-45JT)2017/07/25(火) 15:16:57.10ID:i25R/N/UK
マウマウ

サーバルちゃん

「おはようございます!」

事務所のドアを潜るしいな

『バコンッ!』
「ギャッ!?」

直後に後頭部に走る激痛と衝撃
目から火花が出る…
そんな喩えを文字通りに体験し、そして意識と力が抜けて行くのを感じた





「はぁ… はぁ… ごめんね、しいな でも、貴女の為だから!」

床に倒れたしいなを見下ろすのは、金属バットを手にしたれいな

「…やるよ、みいな!」

思わぬ凄惨な光景に凍りついていた妹分は、れいなの声に肉体の呪縛を解かれる
クロロホルムで湿らせた布を押し付け、失神させる…
この脳筋は極度の緊張の余り、そんな当初の算段を無視して、あり得ない実力行使に打って出たのだ

(れ、れいなちゃん… 怖いですぅ…)

みいなは手にしたクロロホルムの薬瓶をテーブルに置くと、しいなの足を掴み、頭を持ったれいなと共に、だらんと力の抜けた同僚の身体を、事務所の奥まで運んで行くのだった

ハロゲンランプが一つ、仄暗い明かりで照らし上げる小部屋
その中央に据えられたベッドの上に、しいなは仰向けに寝かされた

「しいな… これは、貴女の為なんだからね……」

今一度、己に言い聞かせるかの様にそう呟いたれいなは、その手をしいなのブラウスのボタンに伸ばす
彼女の白い肌とマッチするシルク仕立てのそれは、まさに避暑地の昼下がりを散策するお嬢様、と言った、彼女のとある一夏を再現するそのままに思えた
事も無く、その上品な身ぐるみはするりと剥がれ、今度は艶かしいボディラインと、その不可侵領域を覆う桜色の布切れが現れた
清楚な外見とは対極にあるかの様、野性的で肉感溢れる豊満なボディ
みいなは思わず、己の未発達な胸板を見遣る

「女の子同士だから… 許してよね…」

またしても己に言い聞かせるかの様に呟くと、れいなはしいなのブラジャーに手を伸ばし、そのフロントホックをパチリと外す
質量のある柔肉の塊が、溢れる様にそこから零れた

同じ女の子同士とは言え、まだお子様なみいなにその光景は、余りにイマジネーションが刺激され、赤面しながら思わず唾を飲み込む
そしてそれは、ちょっぴり大人なれいなにとっても同じだったらしく、彼女はしいなの豊か過ぎる乳房に手を伸ばすと、無言でそれを弄り始めた

「……………………」(モミモミモミ)

「……………………」(モミモミモミ)

「……………よし」(モミモミモミ)

何が良いのかは分からないが、みいなの存在を完全に無視して渡り繰り広げられた蛮行は、数分の後に漸く終わる

(やっぱりれいなちゃん、怖いですぅ…)

そしてステップはいよいよ本題へと移行していく

(コクリ)

れいなの目配せに頷き、みいなはしいなの右腕を取って脇を広げる
徐にそこに顔を近付けるれいな

「ひべっ!?」

短い悲鳴と共に、彼女は仰け反った
その原因は、腕を取るみいなの元にも伝わってきた

(く、臭い… 臭すぎるですぅ!)

暴挙とも言うべき今回の二人のこの行動
それを決意させたのは、気温の上昇と共に猛威を振るい始めた、しいなの独特の体臭、それである
彼女以外の全て… 事務所のスタッフも、仕事先の関係者も、先々で触れ合うファンも、皆彼女の強烈な体臭を不快に思っている筈である
否、彼女も己の体臭の酷さを自覚し、デオドラントには気を配っているのではあるが、それは実際、彼女の想像を遥かに越えた酷さなのである
そして年頃の娘であり、曲がりなりにもアイドルである彼女に、正面切ってそれを忠告してくれる存在など居ないのだ

…そう、同じ釜の飯を食い、同じ夢を追う、じゃんピンガールズの仲間を置いては…!

彼女を救えるのは、私達だけ!
その思いが二人を突き動かし、そして今回の暴挙… いや、義挙へと繋がったのだ

「やるよ、みいな!」
「はいですたぅ!」

未だ小娘の二人に、やれる事など確かに少ない
それでも動員可能な限りの知識と情報網を駆使し、しいなの悪体臭の源であろう、脇の下の汗腺を殺菌消毒する方法を、彼女らなりに幾つも見つけてきたのだ

「最初はこれ、やってみるですぅ!」

珍しくイニシアチブを取るみいな
その手には彼女の故郷、信州安曇野の特産、本わさびのすりおろしがあった
みいなが祖母から聞いたという、古来から伝わるデオドラント方、おろしたてのわさびの塗り込み…

(コクン)

大きく首を縦に振ったれいなは、木箆にわさびを取ると、それをしいなの脇の下に豪快に塗りたくる
そして脇を閉じさせ、暫し反応を見る…

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」

ビクンと身体を痙攣させ、しいなは意識を覚醒させた
それはそうだろう、只でさえ敏感な部位にわさびを塗り込まれたのだから

「ダメ! みいな押さえて!」

そう叫ぶと、れいなはしいなに覆い被さり、その口を己の唇で塞いだか

「ふごっ!? ふごっ!? ふふぅ!!」

喉の奥まで完全に舌を滑り込ませる
もがきながら、必死にみいなの身体をタップするしいな
その動きが徐々に緩慢になり、そしてパタリと止まった
窒息による失神
プロジェクトは無事に続行可能となる

(怖い…! れいなちゃん、怖すぎるですぅ!)

みいなは今更ながら、今回の行動に同調した事を後悔した

「クンクン… んん… 多少効果認む… でもまだ足りない! 次っ!」

植物界最高とも言われる殺菌作用も、しいなの脇の下相手では分が悪い様だ
更なる刺客を送り込む

「は、はいですぅ」

湯タンポである
発汗により悪体臭を生じるのなら、逆に大量の発汗を促せば、悪体臭の根源が洗い流せるのではないか、という如何にもオツムの軽いティーンガールの発想である

「セット完了!」

熱湯を注いだ湯タンポを、そのまましいなの脇の下に挟む
多少荒療治だが、熱消毒の意味もあるのだ

「……う… うぅ?」

程無くして、しいなは額に汗をかいて呻き声を上げる
確実に発汗を促している様だ

「あつぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」

当然と言えば当然のリアクション
ほぼ火傷に近いダメージを、敏感な脇の下に受けたしいなは、絶叫と共に再び意識を取り戻す

「ダメ! 堕ちてっ!」

予見していたのか、れいなは透かさず彼女に覆い被さり、再度強引に唇を重ねる

「ふごっ!? ぐふっ!? ぶふぅ……」

再び窒息
白眼を剥いたしいな
れいなはそんな彼女からなかなか離れようとせず、クチャクチャと卑猥な音を立てて、その口から漏れる唾液を啜っていた

(うわぁ… うわぁ… れいなちゃん、怖いですぅ…! 変態さんですぅ…! もうイヤですぅ…!)

みいなは遂に、軽い失禁に及んだ

「みいな、次っ!」

そんな彼女に、まるで事に及んで獣欲を満たしたかの様に上気したれいなが、檄を飛ばす

「はい… はいですぅ……」

自分はとんでもない犯罪行為に加担してしまっているのではないか…?
そんな思いで、もうすっかり腰が引けたみいなは、恐る恐る最後のデオドラントアイテムを差し出す

続きはよ

紙ヤスリ…

最早、肉体そのものを改造した方が早いのではないか?
古い角質と共に、臭いの元となる雑菌を、物理的に擦り落とすのだ
れいなはしいなの腹の上に馬乗りになると…

「みいな! ボサッとしないで押さえる!」

みいなに命じて、再び脇の下を開帳させる

「しいな! 絶対臭わない乙女(ガール)にしてあげるっ!」

そしてそう宣言すると、白眼を剥いたままグデンとする彼女のそこに、紙ヤスリを押し付け…

「サンダースピアセルフバーニングゥゥゥッ!!」

などと、意味の分からない事を絶叫しながら、高速で擦り始めた

「ギャァァァァァァァァァァァッ!!?」

またしても意識を強制覚醒させられるしいな
だが、腹の上に乗られ、両手を拘束された彼女は十分な身動きが取れない

「しいな! 今… 今、キレイに…! 今、カワイくキレイに! ……しいな… カワイイ… 痛がるしいな、カワイイッ!!」

そんな悶えるしいなの姿を見下ろすれいなの様子が、あからさまにおかしくなっていく

「むほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」

そして遂におぞましい絶叫を上げると、しいなに覆い被さり、その唇をむしゃぶり始めた

「カワイイ! しいなカワイイよっ! はぁはぁ… いい匂い! しいなの脇の下、とても良い匂いぃっ!!」

「あわわゎゎわぁぁぁぁ……!!」

みいなはもう、目の前の光景を脳内で処理できなくなっていた
変態さんと臭いさんが、激しくまぐわっている…
みぃの同僚で、チームメイトで、同じ夢を追う仲間が…
お子様みいなには、余りに衝撃的過ぎる光景だった

「もうイヤですぅ! こんなのアイドルじゃないですぅ! こんなアイドルイヤですぅ! 帰るですぅ! 安曇野に帰るですぅ! おばあちゃぁぁぁぁぁん!!」

みいなは泣きじゃくりながら部屋を飛び出し、事務所を飛び出し、8時丁度のスーパーあずさに乗って、仲間達の元を旅立った

約半年ぶりに顔を見せた孫娘を、彼女の祖母は温かく迎えた
畑の水やり、犬の散歩、牛の世話…
ほんの少し前まで日課だったそれを、彼女は久しぶりに引き受ける事になった
何もかも懐かしく、何もかも美しい故郷での生活…
野沢菜で頂く質素な筈の朝ごはんは、東京で食べるどんなお洒落ブレファよりも美味しかった
夜は庭先で祖母と線香花火を楽しんだ
ふと夜空を見上げると、そこにも目映く輝く光の群れが、競い合う様に瞬いていた

「もうずっと、ここに居てえんじゃで…」

祖母の優しい声に、彼女はゴミの入った目をゴシゴシ擦ると、明日の朝一番で東京に帰る事を告げた
自分がアイドルになるのを誰よりも一番楽しみにし、誰よりも応援してくれたのが祖母なのだ
自分の夢は祖母の夢…
それを思い出したのだ





東京に戻ったみいなを、これまたれいなとしいなは何一つ変わらず、これまでと同じ様に迎え入れてくれた
みいなは自分がとてもお馬鹿さんだと思った
そしてこれまで以上に、じゃんピンガールズの活動に力を入れる事を誓ったのだ

…ただ、どうしてもれいなちゃんとしいなちゃんの距離感が、それまで以上に近くなっている気がして、ちょっぴり疎外感を得るのだった
そしてまた、あの日の光景を思い出し、いけない一人遊びに耽る様になったのも、この頃からだった…

ちはるの出番は?ちはるの出番は無いの?

続きまだ?
まちくたびれたぞ。

ワイ

135名無しさん@ドル箱いっぱい (ガラプー KK17-hR+r)2017/07/31(月) 14:34:56.61ID:Nz3rX6jXK
アリア

しいなの人続き早く!あやか虐待SSでも可

しいなの人荒ぶってんなw




パトランラン編お願いします○┐

新人で無名とは言え、なんだかんだで日々多忙なアイドル稼業
そんな中での貴重なオフ
更にその中での、毎月一番初めのその日は、誰の呼び掛けともなく、"私達の日"と呼ばれる、じゃんピンガールズ親交の日となっていた
時に誰かの宅でパーティーに興じたり、時に小旅行に臨んだり、何かと乾燥がちになりがちな芸能活動、その中で淡白になりがちなユニットに対する帰属意識、連帯感を、今一度新鮮な物にする為、その一日はとても需要な意味と価値を持っていた
まぁ ざっくり言えば、たまには気の合う仲間達と羽を伸ばしたいのである



「ここが今、評判のかき氷屋さんなんですぅ!」

流行り物には誰より敏感な妹分、みいなが目を輝かせて小躍りする

「へぇ〜 かき氷屋さんね〜 冬はどうやって稼ぐんだろう…?」

金勘定には誰より敏感な姉御肌、れいなが腕を組んで小首を傾げる

「うふふ 美味しそうですね〜」

しいなはこの二人と何かを食する時、大抵この台詞を口にする
何が美味しいのでは無い
大好きなじゃんピンガールズの仲間と一緒に楽しむこの時間と雰囲気が、何よりのご馳走なのである

ここは郊外の巨大ショッピングモール…
様々な店舗が所狭しと居並ぶその一角に、今、老若男女を問わずして話題の氷菓子屋があった
今回の"私達の日"は、このショッピングモールでのお買い物と、この氷菓子屋を始めとした食べ歩きが目的だったのだ

「みぃはオールド・トチオトメ・イン・ザ・サマーデイですぅ!」

海の家を模した店内、みいなはメニューも見ずに、凡そかき氷のそれとは思えぬオーダーを高らかに発した

「んじゃ、アタシは〜… マンゴースペシャル」

れいなは暫しメニュー表を睨んだ後、店長イチオシと言う一品を選んだ

「それじゃ私は〜…」

しいなはメニュー表を彩る、色鮮やかなサンプル写真に視線と心を踊らせる
仲間達よりほんの少し大人で落ち着いた印象の彼女も、一皮向けはただの可愛らしいティーンガールに過ぎないのだ

「……アルティメット・レモン… で!」

シンプルでオーソドックスではあるが、レモンシロップのかき氷は、彼女にとって幼い日の海水浴の思い出とも結びついており、そんなノスタルジーでディアーなあの刻を、大好きな仲間達と共にもう一度… という、彼女の願いも込められたオーダーだった

「「えっ!?」」



だが、オーダーを聞いたその仲間達の表情は、不満を帯びた驚きの色で染められていた

「ちょっとコレ見て! 」

アクセサリーショップのショーケースが、れいなの目を惹き付けた

「ねぇ 可愛くない?」
「可愛いですぅ!」

スワロフスキーの小熊、手にした向日葵がワンポイントのヘアピン
一目惚れのれいなは、みいなの"良く似合うですぅ"の声にも押されて、購入を決めた

「こっちはみいなのイメージにぴったりね」

ピンクのリボンがワンポイント、麦わら帽子のブローチ

「に、似合うですぅ?」

れいなの笑顔の頷きに、みいなも安くは無いそれを購入する

「しいなも何か買っちゃいなさいよ」
「記念ですぅ! 思い出ですぅ!」

当然、そういう流れになる

「そ、そうですか〜…」

良家に生まれたしいなにとっては、スワロフスキーもただのガラス細工に過ぎないが、確かにみんなと共に購入すれば思い出の一品、永遠の友情の証になる事だろう

142名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sdaf-lDl/)2017/08/04(金) 13:00:15.50ID:92MKe26Sd
「それじゃあ〜… ……これなんか……」

赤トンボを象ったペンダント
秋の日の透き通った夕焼け空、それを連想させる茜色に心を引かれたのだ

「……どうでしょう? 似合いますかね?」

少しはにかみながら、仲間達へと振り返る

143名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sdaf-lDl/)2017/08/04(金) 13:00:46.97ID:92MKe26Sd
「…………えっ…?」
「…………う、うん… ううん?」



たが、仲間達の表情とリアクションは、期待と裏腹に冴えない物であった

144名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sdaf-lDl/)2017/08/04(金) 13:01:53.04ID:92MKe26Sd
「……………………」
「……………………」
「……………………」

巨大迷路の様なショッピングモールの散策は、疲労と喧騒のせいか口数が極端に少なくなっていた
三人の間に流れる、少しピリピリと言うか、ちょっぴり不穏な空気も一因だろ
否、寧ろそれが主原因である
つい先刻までの、あんなに和気あいあいとし雰囲気…
それを取り戻したいのはしいなもやまやまであるが、如何に良家のお嬢とは言え人の子、怒りの琴線は細くとも確かに存在し、それを逆撫でされれば心もささくれ立つ…
詰まる所、気まず雰囲気の最大の原因は、しいなの苛立ちを含んだテンション下降にあるのだ

「うわぁ! 凄いですぅ!」

145名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sdaf-lDl/)2017/08/04(金) 13:03:35.55ID:92MKe26Sd
そんな湿った空気を吹き飛ばしたのは、やはりみいなの天真爛漫であった
ショッピングモールの中央、幾つかのエリアが連結する開けたスペース
そこは催事場ともなっており、今日この日は間近に迫った七夕祭りをテーマとしたイベントが催されていたのだ
みいなの歓声は、その吹き抜けのスペースに据えられた、巨大な七夕飾りに起因する物だった

「うわぁ〜…」
「素敵です…」

無数の色鮮やかな短冊を纏う、枝ぶりの良い大きな笹竹…
確かにそれは、みいなに限らず、見る物全ての心を震わす圧巻の光景だった

「……しいな」
「……はい」

一瞬にして蟠りは消し飛んだ
先走るみいなの背中を、れいなとしいなは追って行く

146名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sdaf-lDl/)2017/08/04(金) 13:04:32.57ID:92MKe26Sd
「みぃも! みぃもお願い書くですぅ!」

七夕飾りの周囲にはテーブルが幾つも設置され、そこに短冊とペンが用意されていた
その一つにみいなは飛び付き、少し遅れて二人も続く

「ねぇ どんなお願いする?」

橙色の一枚を取ったれいなが、両脇の二人に尋ねる

「みぃは、もっと背が高くなりたいですぅ! モデル体型になりたいんですぅ!」

紅色の一枚を抜きながら、みいなはオーバーアクションを交えて宣う

「……そうですね〜… 私は〜…」

素直になって、みんなと仲良くしたい…
短冊を経ずにして、既にそんな願いを叶えて貰えたしいなだったが、今一度その思いを胸に一筆を認める事にした

「みんなと… 皆さんと一緒に… いつまでも…… 」

147名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sdaf-lDl/)2017/08/04(金) 13:05:33.58ID:92MKe26Sd
短冊の束に手を伸ばし、永遠の友情とじゃんピンガールズのブレイクを願おうとしたその刹那…

「はいっ」

れいなが素早くしいなの前に、一枚の短冊を滑らす

「……………………」

しいなはピタリと動きを止め、そのとても鮮やかな翡翠色の紙切れを、冷めた瞳で見下ろした

148名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sdaf-lDl/)2017/08/04(金) 13:06:15.31ID:92MKe26Sd
「ちょっと待ちなさいよ、しいな!」

大股で先を行くしいなに、小走りに近い格好のれいなが追い縋る

「……しいな!」

漸くその肩を捉えて、れいなは彼女を無理矢理振り向かせる

「いったい何に怒ってるのよ? 朝からずっとおかしいよ、しいな!」
「おかしい? いったい私の何がおかしいんですか?」

珍しく食って掛かるしいな
それ程に腹ただしかったのだ

「おかしいじゃない!? いきなりレモン味注文したり…! さっきも赤トンボのアクセサリーなんて…!」
「そ、それの何がおかしいんですか!? おかしいのはお二人の方です!」

多分、ここまで負の感情を露にするのは初めてであろう
己の声を震えを感じて、それが更に声を震わせた

149名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sdaf-lDl/)2017/08/04(金) 13:07:33.54ID:92MKe26Sd
「わ、わ〜い! お待たせですぅ…!」

わさとらしくテンションを上げながら、みいなが二人の元に駆け寄る
しいなは視界の隅で、ただならぬ空気を察して縮こまる、遠方の彼女の姿を大分前から捉えていたが、今は感情の制御が効かず、それに意識を向ける余裕が無かったのだ

「こ、これ…! 今度はアイス… ですぅ」

その手には、有名アイスクリームチェーンのシングルコーンが三つ…
これでしいなを宥め様と、速攻で走ったのかも知れない
だがそれを一瞥したしいなは透かさず宣言する

「チョコレートミントは絶対に頂きませんからっ!!」

「「!!」」

ピシャリと言って退けた
この期に及んでの余りにあざとい手法に、先手を打って意思表示したのだ

「ちょっ!? それじゃチョコミントは誰が食べるのよ!?」

やっぱりそう言う事か!
れいなのリアクションに、しいなの怒りのボルテージは更に上昇する
ベリーストロベリーとオレンジソルベ、そしてチョコレートミント
いい加減にしろ!

150名無しさん@ドル箱いっぱい (スッップ Sdaf-lDl/)2017/08/04(金) 13:09:04.96ID:92MKe26Sd
「好きな物が食べたいんです! 好きな物を身に付けたいんです! 好きに選ばせて下さい!」

「だってしいな、青じゃない!」

「別に青じゃないです! 肌色です! 人間です! 仮に青だとして、どうして全てを青で統一しないといけないんですかっ!?」

「で、でも、昔から黄色い人はカレーが好きって決まってるんですぅ! だから青いしいなちゃんが青い物が好きなのは、頗る当然なんですぅ!」

「当然じゃないです! 青でもありません! たまたまコスチュームが青なだけです! そもそも黄色い人はカレー好きって、誰情報なんですかっ!?」

「アタシはオレンジとかマンゴーとか半熟卵とか好きよ!」
「みぃもイチゴとかリンゴとか鉄火巻きとか好きですぅ!」

「ず、ズルいです! 青、不利じゃないですか! 私もストロベリーが好物なんです! お寿司に至っては、いったい何を食べれば良いんですか!? 」

「今更そんなワガママ…!」

「ワガママって…! だったら私もピンクがやりたかったです! 」

「ピンクはみぃですぅ! みぃはピンクに生まれたんですぅ!」

「私は別に青に生まれてません! たまたま近くにあった衣装に手を伸ばしただけです! ズルいです! 皆さんズルいです!」

己のイメージカラーを尊重し、それをプライベートも当て嵌め、人生すら染め上げる…
そんなアイドルの矜持を否定するつもりは無いしいなだったが、どうしても賛同する事はできなかった
たまたま近くにあったコスチュームを手にしたせいで、好きでも無いチョコレートミントを舐めねばならぬとは…
爽やかなフレーバーが広がる筈のそのコーンアイスは、何故な微かに塩の味がして、これはこれでなかなかイケると思うしいななのだった
その後三人はスタミナ太郎で鋭気を養い、極楽湯で日々の疲れを流してから、十一時前には就寝したのだった

しいないじめもっと下さい

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