> −−文字の拳−−

> 「ツッパルとは具体的には?まさか地下鉄にサリンまくって話では、もちろんないですよね。」
> 「こら!人をオウムと一緒にスンナ。」

> 冒頭の会話は、大手通信網「ニフティサーブ」でも人気の、会員なら誰でも書き込める「掲示板」を1994年(平成6年)末賑わした“いじめ論争”の一幕である。
> 大阪の私立高校教師、岡*泰明(39)が12月1日付で、いじめは「やっぱり学校や教師が悪い」と書き送ったことから論争に火がついた。岡*は「教師の会員を
> 刺激し、いじめ議論に引っ張り出したい。」と考えたのだが、彼の“闘う教師”ぶりに対する反感ばかりが、電子メールで返ってくる。

> 教師の肩書きが邪魔ならと、「教師改め“ただのおっさん”」として送信すると、女性会員から「おっさん、なめんなよ。」と、すぐに文字のローキックが飛んできて、岡本も、
> 「私の発言のどこがなめているのか。」と反撃してしまった。「あなたは鳥かごの中で暴れているだけ。」という攻撃には、感情もあらわにやり返した。「校長に辞表を叩き
> 付け、プータローになりかけてまで守ってきたものを、そこまで言われてたまるか。」

> 結局、この議論は10日ほどで、終着した。後に、岡本は、送信した後で、“しまった。乱暴に書きすぎた。”と、後悔したことも。」と振りかえる。
> 「文字だけ...でもそれ以上に、相手の顔が見えないじゃないからかな。面と向かったらとてもあんな激しくは、ね。」事実上の匿名と言ってもいい。
> 顔のない人間ばかりが相手。しかも、頼りは文字のみ。「いつのまにか発言者は議論全体の趣旨ではなく、言葉の細部にこだわるようになり、あら探し、
> 揚げ足取りの悪循環に陥ってしまう。」と。岡*は、今でこそ、冷静に分析する。

> 電子メールや、パソコン通信のうたい文句の一つに、「誰でも、誰とでも自由に対話できる。」というものがある。しかし、その裏には、匿名性による
> 空虚と不毛の落とし穴という恐怖が待ち構えている。

http://www.sis.nagoya-u.ac.jp/~s9636/sis/kiso4.html
↑「闘う教師ぶり」って一体..........ヽ(゚Д゚)?ポリポリ