横浜DeNA:経験を語るベテラン「2年、死ぬ気でやれ」、高城が中日・谷繁と
合同トレ/横浜

 「これが19歳の体力かよ」。谷繁が次々と投げるボールを素手で捕らえるフッ
トワークのトレーニング。40球を終え、ぐったりと地面に倒れ込む高城に、谷繁
は厳しい言葉を浴びせた。

 “谷繁2世”とも称される期待の若手が本家に師事するとなれば、マスコミの
注目度も高い。詰めかけた40人以上の報道陣が師弟の一挙一動にカメラのシャッ
ターを切った。

 谷繁自身、高城に自らの若いころの姿を重ね合わせる。1年目で80試合に出場
したが、レギュラーの座はそう簡単ではなかった。谷繁が高城に言った。「おまえ
。2、3年でレギュラーを取れると思っているだろ」。図星だった。その慢心をい
さめた。「俺はそうやって4年、無駄に過ごした。おまえはそうなるな。この2年
、おまえは死ぬ気で野球をやれ」

 ベテラン鶴岡、強肩黒羽根、巻き返しを期す細山田らが並び、正捕手争いは厳し
さを増している。「一番、1軍に近いのは高城」と中畑清監督からの評価は高いが
、本人は慎重。「去年使ってもらったからって今年がそうとは限らない。内心、焦
っている」。目指すは144試合出場。教えを一つ一つ胸に刻み、2年目のマスク
をかぶる。