つづき
球の体積や表面積は極座標を使うと、回転体から求めるよりずっと簡単に求められる
千葉大の問題は圧力問題なので微小表面積*圧力の総和で計算できる
https://mathtrain.jp/rthetaphi
この図にある微小体積において、側面微小表面積ds を求める。
θ 方向 の円弧の長さ l_θ = r * θ より dl_θ = r * dθ
φ方向 の円弧の長さ(rを通ってxy平面に平行な平面で切った円弧の長さ) l_φ = (r * sin θ) * φより dl_φ = r * sin θ dφ
ポイントはl_φ右辺の (r*sin θ)。 ここでsinθを忘れると極に近づくにつれ微小面積が水平方向の重なる部分が大きくなり正しく積分できない。
微小面積dsは
ds = dl_θ * dl_φ = (r dθ) * (r sin θ dφ)
千葉大問題とは関係ないが、これをθ方向φ方向に積分すると球の表面積sが簡単に求まる
s=∫_0^π (r dθ) ∫_0^2π (r sinθ dφ) =r^2 ∫_0^π sinθ dθ ∫_0^2π dφ
=r^2 [cosθ]_π^0 * 2π =4 π r^2

千葉大問題に戻ると
球の中心が原点にあり、半球同士、xz平面で張り合わされているとする
微小面積 ds に加わる力の大きさは p*ds、これは中心方向に向かう力なので
その-y方向(xz平面に垂直に向かう)成分は p*ds*sin θ*sin φとなる。
圧力総和=p r^2 ∫_0^π sinθ・sinθ dθ ∫_0^π sin φ dφ = p π r^2