(40スレの No. 956からのつづき)

【V2 レトロスペクティブにみたビジュアル 32-1】
課題文は本を繰り返して読むことの意味、すなわち我々が今ここでやっていることの意味に関する論述。焦点は「muchとlittle」。
なおこの文の後半のパラグラフが『ルールとパターン』《31》の練習問題として付属しており、共通題は7題目になりました。
焦点はmuch と little 及びその比較級・最上級は同時に2つの顔を持っている、という話。
一つの単語が別の分で違う品詞として機能するという話はまた別の話ですが、そちらの方を煮詰めて書かれた本が最近復刻された『英文法どっちがどっち』です。
その大半に読解課題文をつけた本が『英文解釈教室 入門編』です。これも英文は簡単なのに、驚くほど勉強になるので是非どうぞ。
本文
・We must re-read before we can be sure ...:
「確信を持つことができる前に再読しなければならない」・・・なんか変な日本語。
この原因は"日本語の「前に」が英語のbefore とちがって、具体的な時間や場所を離れた、抽象的な関係を示すのに向いていないため、と説明しています。
You must persevere before you can succeed.
「成功できる前に忍耐しなければならない」ではなく「成功するためには忍耐しなければならない;忍耐があってはじめて成功できる;忍耐しなければ成功することは出来ない」とするのが和訳のテクニック。
類題を『ドラゴン・イングリッシュ』から。
It is dangerous to cross a busy street before the light turns green.
「交通量が多い通りを、信号が青に変わらないうちに横断するのはとても危険です」
これは「信号が青に変わる前に…」としても意味は通じますが、バタ臭いというかこなれていない日本語に感じます。
「信号が青に変わらないうちに…」の方が日本語らしいですね。