【V2 レトロスペクティブにみたビジュアル 51-3】
・The more perfect their insulation the better ...:
「more perfect が所有格の their の前からあとの名詞にかかるはずがないと思うと同時に…」となっていますが、ここわかりますか?・・・後で説明します、先進みましょう。
「the 比較級..., the 比較級... 」 はいいとして、最初のthe 比較級の文は be 動詞が省略されています。
このように省略が起きたり、The more perfect is their insulation のようなC+be+S 倒置がこの構文の be で起きやすいのは注意してください。
語順を還元した文はTheir insulation is more perfect. と They do their job better. です。

さて、「their の前からあとの名詞にかかるはずがない」の話です。『ビジュアル』ではちゃんと説明していないですよね。
『テーマ別』p. 254 に「6. 冠詞 [所有格] ... 名詞」としてまとまった説明があります。
全部紹介すると長くなるので、かいつまんでします。詳しくは該当ページを読んでください。

英語の名詞は前からもあとからも修飾できる。このうち、あとからのほうに力点を置いた説明は、英文解釈の参考書に普通に見られる。
前からの修飾はこれまで取り扱われることは少なかった。
しかし「名詞→名詞」の表現の多用は現代英語の一つの傾向であり、それに伴い、「修飾語→名詞」の形も多様化してきている。
(1) 修飾部の開始点:まず名詞に対する修飾部がどこで始まるか。
「冠詞」のaやthe、名詞や代名詞の「所有格」は、名詞に対する他の修飾語より前に出るのが約束。
従ってこれらの語を見たとき、ここから「修飾語→名詞」の構造がはじまると考えてよい。

例外はall the booksにみられるallやboth、 such a deep perception, too severe a correction, as brave a manに見られるような少数の形容詞。
この様な例外はあるが、ここはまず原則(「冠詞」と「所有格」)をしっかり頭に入れることが大切。
↑こういう訳で、「their の前からあとの名詞にかかるはずがない」と言っているのです。
この話はもうちょっと続けましょうか(つづく)