小学校に入学して初めての登校日
自分でも世間知らずというか、抜けてるなとは思うけど、初登校日ってのもあって登校時間とかの概念がなかった
入学式の時とかと一緒で、そのうち親が送ってくれるんだと思ってて朝食食べてのんびりしてたらいきなり親から「学校遅刻する!早く行きなさい!」って言われて「!!?」って感じで慌てて家を出た
ほんとに遅刻ぎりぎりの時間だったみたい(ってゆうか多分家出た時点ですでに遅刻確定だった)で、周りに同じような登校する子供なんて誰も居ないし、人通りも全く無くてやけに静まり返ってた
通りが静か過ぎて「本当に遅れちゃってんだ。やばい」と焦った自分は必死に走ってたんだが、そこに後ろから一台車がゆっくり近づいて来て、走ってる自分と同じくらいの速さで並走してきた
車のウインドウが降りて、運転席からおっさんが話しかけてくる
「学校遅刻しちゃうよ!乗っていきな!送ってあげるよ」
ほんとに遅刻だったし、焦ってたし一瞬どうしようか迷ったけど、断ってそのまま走って学校まで行った
車はしばらく並走してきて、時々「乗って行きなよ」「送ってあげるよ」って何度か声かけてきてたけど、だんだん怖くなってきて無視してとにかく走ってた
そのうち諦めたのか、車は凄い勢いで自分を追い越してどっか行っちゃったけど、今になって考えるとあの車に乗っていたら本当に学校に着けてたのか疑問
もしかしたら誘拐されてたかもと思うとちょっとだけ修羅場