>>99 つづき

(2)大学が推薦入学者数をコントロールしきれない
ここでも理系の特性を強調しておきたい。

理系は文系と違って、国立第一志望が多いし、
前述のとおり学部学科関係なく希望するわけにもいかないし、
卒業できる保証はないしで、指定校推薦の応募率がかなり低い。

大学側は応募率の低さを見越して全国に大量に枠を配布する。
1つの高校に異なる学科を10以上配布するような例もある。
前述した機会不平等を多少なりとも緩和するという狙いもあろう。

「どうせ応募率が低いのだから、枠を多めに配っても問題ない!」
「どうせ応募率が低いのだから、1つの高校に異なる学科を配って、
 機会不平等を多少なりとも緩和しよう!」

「どうせ応募率が低い」を前提に制度が運用され、
それでも数年前までは、さほど大きな問題もなく、
高い一般率が保たれてきたというのが実情なのではないか?