私大入試、コロナ禍で地元志向 共通テスト避ける動きも 河合塾動向調査

来年実施の私立大入試に関し、全国の各地区で地元の大学を志望する受験生の割合が増えた一方、関東の大学を志望する割合が減少していることが16日、大手予備校の河合塾がまとめた入試動向で分かった。
また、来年1月から導入される大学入学共通テストを使った受験方式をめぐり、初回の警戒感から避ける動きも出ている。

大学入試センター試験の後継となる共通テストを回避する傾向もみられた。共通テストを活用した受験方式を設けている私立大は全体の大半に上るが、そうした共通テスト方式の受験を希望する私立大志望者の割合は、センター試験方式だった前年と比べて86%にまで落ち込んだ。

例えば早稲田大では、個別試験と共通テストの併用を必須とした政治経済学部をはじめ、国際教養学部やスポーツ科学部の志望者数の落ち込みが顕著になった。同じく減少傾向となった大学や学部学科との共通点は共通テストを課す上、個別試験でそれぞれの選考方針に沿った学生を選ぶため、個別に準備が必要となるような独自問題を出す事例がみられるという。

河合塾教育情報部の部長は「自らが求める学生を選ぶため、(文部科学省による)高大接続改革に沿った考え方で、本当に入りたい子を入れようと入試で工夫をしている大学や学部学科が避けられている傾向にある」と語った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/a5d8be7708ac7f04e1ee909e9353750355e673d4