0001名無しなのに合格
2020/09/16(水) 14:24:20.10ID:M01YU9ekhttp://between.shinken-ad.co.jp/hs/2020/08/takatsukoko.html
初回は、受験生の「年内入試シフト」を取り上げる。
ベネッセの高校部では最近、複数の高校教員から立て続けに「指定校推薦希望者が増えている」という声を聞いたという。
「特に今年は、元々多かった中堅クラスの高校だけでなく、進学校でも指定校推薦など
年内入試の利用が増え、一般入試受験者が減るのではないか」という見立てだ。
●先輩の受験を見て「一般入試はハイリスク」と認識
「『部活引退後から頑張って勉強し、第一志望校に合格する』という受験モデルが崩れてしまった」。
こう語るのは、神奈川県川崎市立高津高校の進路指導主任・石川毅教諭だ。
同校では合格実績を入試方式別、大学群別、成績別のデータで詳しく分析し、進路指導に役立てている。
生徒の多くは神奈川、東京の中堅私大に進学する。
2017年度までは一般入試とAO・推薦入試の進学者数はほぼ同程度だった。
それが、2018、2019年度はAO・推薦入試の進学者数が一般入試を大きく上回った。
指定校推薦による進学者だけで見ると2017年度まで30〜40人で推移していたのに対し、
2018年度は63人と70%増え、2019年度も引き続き多かったという。
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特に成績上位層での増加が顕著だった。
2018年度から評定平均4.3以上の生徒が指定校推薦を選択するケースが急増。
2019年度には7割を占め、一般入試での受験を希望したのは2人だけだった。
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「評定平均が問われる指定校推薦は成績上位層が利用しやすい。
これまでは少し頑張ってみろよと一般入試での挑戦を勧めていたが、
従来は合格できた大学群に軒並み不合格になる先輩の姿を目の当たりにすると、
もはや一般入試での受験はリスクでしかないと思うようだ」(石川教諭)。
実際、首都圏の中堅大学群の合格率は2016年度に40%だったが、2019年度には14%まで下がっている。
「『身の丈』や『コストパフォーマンス』を意識」
指定校推薦での受験希望者が急増した背景には、生徒の意識の変化もあるという。
「以前と比べ、バリバリ勉強して少しでも偏差値上位の大学へと考える生徒は少なくなった。
多くの生徒は背伸びをせず、身の丈に合った大学を選ぶ」と石川教諭。
さらに、一般入試を受験する生徒の多くは塾や予備校に通い、私大の難化で受験校数を増やすと受験料がかさむという問題もある。
「多額の費用がかかる一般入試と比べ、3万5000円程度の受験料で済む"コスパのよさ"も指定校推薦の希望者が増えた要因。
保護者も指定校を希望するケースが増えている」。
高津高校がこの状況を歓迎しているわけではない。一般入試受験による合格実績が減ると、
指定校推薦の枠を減らす大学が多いからだ。
「リスクヘッジのためだけに指定校推薦を利用すれば、学部・学科の学びとミスマッチを起こす可能性が高くなる」(石川教諭)
との懸念もある。実際、枠があるからと、何の関心もない学部への推薦を申請する生徒もいるという。