5位 : 開成高校 (偏差値 78)

総合評価
生徒の自主性を重んじる高校である。
イベントの運営、進学、すべての意思決定は生徒にもとづいて行われる。
不思議なことに、開成を卒業して開成の事を悪く言う人に、私は今までであったことがない。
というより、開成を好きでない人に出会ったことがない。
これこそが、最も簡潔に開成という高校の魅力を表していると思う。
校則
高校になると、あまり校則に関しては厳しく言われない。業間外出(昼休み等に郊外に出ること)を見つかると教師によってはたしなめられる、程度である。
いじめの少なさ
いわゆる「浮いている」人は存在するが、そんな人にも必ず友達がみつかるのが開成のいいところ。
いわゆるイジメ(ものを隠したりetc...)をする人間は居ない。
部活動
学業と部活動のバランスは良いと思う。こないだまでランドセルを背負っていた中学生と、
もうすっかり声変わりして可愛くなくなった高校生が一緒のことに取り組める、というのは今思うと面白い。
進学実績
教師は、生徒の進路希望を否定することは決してない。
たとえ学年でビリの人間が「東大に行きたい」と言ったとしても、それを無理だと言うことはないと、断言できる。逆に、学年でトップで、理科三類合格間違い無しの人が、大学に行きたくないと
(逃避ではなしに、しっかりとビジョンを持った上で)言ったとしても、その選択を否定することはないだろう。
中途半端な進学校だと、進学実績のために教師がどこを受けろと指示することが多いが、
開成ではそんなことは一切なく、全てを生徒に任せてくれる。
施設・設備
高校校舎は男子校特有の汚さが有る。もっとも入学すれば3日で慣れる。
制服
黒地に黒ボタンの学ランというのは有りそうであまりない。ボタンにはペン剣があしらわれている。
制服を一手に引き受けているナカノさんはOBの会社であり、パターンも縫製も非常にいい。
一度買えば6年間、開成生がどんなひどい扱いをしても問題ない。
イベント
開成生にとって最大のイベントは、入学から卒業するまで「運動会」である。
色ごとに縦割りされ、高3によって練習日程の調整から競技の内容まで、全てが運営される。
教員は運営の意思決定には殆ど関与しない。
この「教員は表立っては関与しない」という姿勢は全てのイベントに貫かれ、
学年旅行なども生徒からなる委員会がプランを考え、プレゼンし、生徒の投票によって旅行先が決定される。
もちろん、学生だけで全てが運営できるわけではなく、教員が影で支えることとなるが、
しかしそれはあくまでも「手を添える」といったもので、
生徒の自主性をここまで重んじることが出来る高校は、
全国でも数えるほどしかないと思う。