新卒まもない頃の話。
俺は有名ではないが業界では中堅規模に位置する会社に就職。
友達は零細企業へ就職した。

ゴールデンウイーク直前のタイミングで零細に就職した友達から電話があった。
友達は会社を入社一ヶ月も経たずに辞めようと思ってるとの事。
とにかく「合わない・古い」が辞めようとしている理由だった。

そんな友達に対して俺は情けないというかダサいといった感情を抱いてしまい、
有無を言わさずこう発言してしまった。

「辞めない方がいいよ。フリーターにでもなるのか?絶対に後悔するから」

それ以来、その友人との交流は途絶えてしまった。

それから8年の月日が流れ、俺は新卒で入社した中堅企業をリストラされた。
無職になるのが嫌で、焦って決めた零細企業に入社した。
面接のその場で採用を言い渡されたのに嫌な予感がよぎったが焦って入社を決めてしまった。
入社して2週間が経とうとしているが兎に角「合わない」。

その時におもいだした。
零細企業を退職しようとしていたあの友達が感じた違和感はこれだったのかと−。