あなたは自分を雇いますか? 転職成功に不可欠な視点
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO1669693022052017000000

「雇われる側の視点」で最も危険なことは、「前職でもらっていた給料の金額が、
自分の価値を表す絶対相場」、あるいは「次の会社が当然支払うべき義務的金額」
というセルフプライシングの呪縛に取り憑(つ)かれてしまうことかもしれません。

転職のタイミングや相手先企業の規模や設立年数、あなた自身の年齢など、
因子の変化によって、現実には刻々と変化するのがキャリア相場の実態です。
比較的処遇の安定した大企業で、長く働けば働くほど、自己の相場認知が
高水準で固定化してしまう恐れがあります。

だからこそ、特に転職を考えるタイミングにおいては、「給料をもらう立場・
もらってきた金額」ではなく、「報酬を支払う側の目線・妥当な支払額」を想定して、
自分自身の値付けを行う努力をすべきだと考えます。
率直に言うと、自分が応募先の経営者だったなら「その立場になりきった上で、
現在の自分をいくらで買うだろうか」と自問自答してみるということです。

もし本当に結果を出す自信があるのであれば、面接の段階などで「結果を出した
従業員に連動した報酬を支払う制度を持った会社かどうか」を確認し、信頼するに
足る人事評価システムを持っている会社であれば、結果を出してから自身の報酬を
高めていく交渉をしたほうが得策かもしれません。