>>250 のつづき

※少し設定変更 宝くじ売り場で当選番号を控えた後、1日ではなく2日戻ったことにします。




外灯に照らされたひと気のない夜道を足早に歩く竜也。
長い石垣の途切れたところで立ち止まると竜也はつぶやく。

「あまり来たくはなかったが、人目に付かない場所ならここがベストだ・・・」

そこは、竜也がホームレスを殺したあの公園だった。


竜也は公園の中でも特に暗くて目立たないエリアへと進む。
そこには外灯の周囲を覆う半径2m位の座るのに丁度良い石の囲いがある。
竜也はそこで仲間たちと腰かけて万引きのミーティングをするのが日課だった。

竜也は、その囲いの上にしゃがみ込むとガクッとうなだれる。

「そういや朝から何も食ってなかったな。疲れるわけだ。一息ついたらコンビニ行ってこよう。」

「ま、そんなに焦ることはない。当選発表は明後日だ。仮にこの後捕ったとしても、明日中にロトを
買えば、俺は大金持ちだ。」

竜也はそんな事を考えながらしばらく遠くの外灯を眺めていたが、やがて立ち上がって、
コンビニのある後方を振り向く。

すると、外灯を取り囲む背後の植木の裏側に人の頭のような影があることに気付く。

「人が、、、いたのか・・・・・」


つづく