>>231 のつづき

竜也は腕時計がタイムマシンだと確信するが、行きつけの質屋の店主に相談しようと
質屋へと向かう。そこの店主は昔結構なワルで竜也とはウマが合い信頼していたのだ。
しかし、店にいたのは先代の店主だった。「そりゃそうだよな」と納得する竜也。

金ピカのボディのため純金製と期待したが、店主は腕時計を手に取った瞬間「金が
こんなに軽いわけがない」と否定。100%有名ブランドのものではないし、買い取れない
と言われるが、竜也は「質屋のくせにメーカーもわからねーのか」と食い下がる。

店主はしぶしぶルーペを取り出し、小さく書かれたイニシャルを見つけると、
「こりゃ呪いの腕時計だ」とつぶやく。店主は同業者の間で昔から伝わる伝説(詳細未設定)
を語ると、「息子にも手を焼いているが、君も相当なワルだな。それは盗んだものか何かだろ?
元の持ち主に返した方が良い」と時計を突き出す。
竜也が「何でそんなことがわかるんだ!?」と突っかかると「目を見ればわかる。」と店主。
「馬鹿が!そんな都市伝説信じてんじゃねーよ」と捨て台詞を吐いて去っていく竜也。

返すと言ったってホームレスは死んでいる。そもそもこのタイムマシンは未来に行けるのか?
竜頭を回してカレンダー(年まで表示されている)を元の2017年に戻してみるものの、何も変化が起きない。
過去ならどうか・・・竜頭をつまみ直したところであのホームレスが自分に似ていたことを
思い出し、指が止まる。

「待てよ。この時代のアイツは55歳位だ。この後さらに15年過去に戻れば、40歳、
30年戻れば25歳、そうやってどんどん過去に戻れば、どこかでアイツと同い年になる。」

「まさか未来に戻れなくなって、そのまま何十年も生きて来たアイツが未来の俺なのか!?」

つづく

気を取り直してタイムマシンの有効な利用方法について考える竜也。
当然のように浮かぶのは、宝くじの当選番号を覚えて過去に戻り、当たりくじを買って
大儲けすることだ。



イニシャルが同じだったため気にしていた竜也だったが、T.M.がタイムマシンの略
だとわかって