「ん? 俺がなに?」
『……いいわ。別に何でもないわよ。どうせ私が粗忽なんでしょ。それでいいわよ』
「いいわよって言いながら顔は納得してないんだけど。もしかして、俺の冷まし方が足り
なかったからとか? 一応おじやなんだし、口で冷ませて食べる程度の熱さはあった方が
いいかなって思ってそのくらいにしたつもりなんだけど」
『そんなこと言ってないじゃない。いいでしょ? 私が自分のせいにしてるんだから、そ
れ以上詮索しないでよね。フーッ!! フーッ!! ほら、これでいいんでしょう? フン』
「まあそこまで言われたらこれ以上は聞けないけど…… 時々よく分からないな。静乃さんは」


『(全く……こんなバカみたいなこと知られるわけに行かないじゃない。孝史にフーフーし
て冷ましてもらって、ついでにアーンって食べさせてもらうところまでずーっと妄想して
たなんて…… 人の欠点はすぐ気付くクセに、肝心なところは鈍いんだから……)』


あと1回くらい続く