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ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.8 [転載禁止]©2ch.net
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0001ほんわか名無しさん
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2014/12/31(水) 17:37:27.350
◆このスレは何?
ツンデレの妄想でひたすら萌え続ける場です。どんな形でもいいのでアナタのツンデレ妄想を垂れ流してください。
◆前スレ
ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.6
http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/honobono/1384561770/
◆過去ログ置き場
http://www.tndr.info/
◆Wiki(過去ログ置き場以前の過去ログ・更新停止中のまとめ等もwiki参照)
http://www45.atwiki.jp/viptndr/pages/1.html
◆ツンデレにこれって間接キスだよなって言ったら 専用掲示板
http://jbbs.livedoor.jp/computer/21510/
◆うpろだ
http://tunder.ktkr.net/up/
http://www.pic.to/ (携帯用)
◆お題作成機
http://masa.s23.xrea.com/
http://maboshi.yh.land.to/tundere/
◆規制中の人向け、レス代行依頼スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/21510/1275069975/
02391/6
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2015/07/05(日) 01:46:34.390
リナ「あら、ちなみさん落し物ですわよ。って何ですのコレ?」

ちなみ「ありがとう…これは恐ろしい物…処分もできず…置いておくのも不安…」

リナ「何なんですの、その物騒極まりない前置きは」

かなみ「おはよー二人とも。何話してんの?」

リナ「おはようございます、かなみさん。ええと…ちなみさんが」

ちなみ「世界を揺るがしかねない…そんな代物…」

いずみ「おはよーさん、どしたん。って何やこれスイッチ?」

ちなみ「そう…冗談抜きに…くれ悪なスイッチ…」

いずみ「何や、光彦君が爆発四散でもすんのか」

ちなみ「そんなことよりも…はるかに恐ろしいスイッチ…」

かなみ「人の生き死にを”そんなこと”って」

リナ「それで結局それは何のスイッチなんですの?」

ちなみ「科学と魔術の融合によって生まれた…御都合主義になるスイッチ…」

いずみ「は?」

ちなみ「このスイッチを押すと…誰かにとって都合のいいように世界が改変される…」
02402/6
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2015/07/05(日) 01:47:49.480
「「「な、なんだってー!」」」

かなみ「(そのスイッチを押しさえすれば!)」

リナ「(私とタカシさんとの!)」

いずみ「(都合のいい未来が!………ん?)」

いずみ「ちなみちゃん、そんな凄いもん何で押さへんの?めっちゃ便利やん」

ちなみ「うん…実はこのスイッチ…誰を起点にするかが…完全にランダム…」

リナ「どう言うことですの?」

ちなみ「私が押しても…私に都合がいい世界にはならない…わたしが押して…
    アルゼンチンの人に都合がいい世界になるかもしれない…」

かなみ「とんでもない犯罪者にとって都合がいい世界になるかもしれないってこと?」

ちなみ「そう…危険だから改良したけど…範囲はこの学校全体程度に絞るのが限界だった…」

リナ「十分すぎる気もしますが」

いずみ「星一つから学校一つってどんだけ凄いねん」

かなみ「話を総合すると、スイッチを押すと学校のだれかに都合のいい世界になる。ってことね」
02413/6
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2015/07/05(日) 01:49:04.400
かなみ「(押してぇ!)」

リナ「(確立はぐっと上がりましたわ!)」

いずみ「(せやけど中間なんてない、1か0、優勝か最下位かの二択!)」

「「「………」」」

ちなみ「すまない…すべては私が…私が悪いのに…皆にも迷惑を…」

委員長「皆さーん、そろそろホームルームですから自分の席についてください。なんですかコレ?」

かなみ「ああ委員長、それは」

委員長「スイッチ?ウイングガンダムが自爆するんですか?」

いずみ「そのネタ全体に通用すると本気で思ってんのか?」

リナ「ちなみさん、ガンダムって何ですの、全部でいくつありますの?」

ちなみ「その話をするには…まず百式がガンダムなのかを…」

かなみ「ええい!やめなさい、とにかくこの話はひとまず…」

委員長「投降はするがガンダムは渡さない…えい!なーんて」カチッ

「「「「あああああああああ!!!!!!」」」」
02424/6
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2015/07/05(日) 01:50:04.440
委員長「うわぁ!急に大きな声出さないでください。あ、このスイッチ押したの不味かったですか…」

かなみ「それは、(誰だ!)」

リナ「ええと、(誰ですの!)」

いずみ「なんちゅうか(一体誰が!)」

ちなみ「た…ただの…ジョークグッズ…心配ない…(世界の中心に!)」

委員長「あ、そうですか。よかったです……何で皆涙目なんですか?」

タカシ「あっぶねー!ギリギリセーフ!!」

委員長「別府君、遅刻ギリギリですよ、もっと時間に余裕を持って行動してください」

タカシ「ごめんごめん、まぁ間に合ったんだし大目に見てくれよ」

委員長「そんなこと言って、いつもギリギリなんですから」

タカシ「あはは、ところで委員長、なんで皆は俺を凝視してるのか知ってる?スゲー怖いんだけど」

いずみ「ナニイッテンネン(うちに告白しろうちに告白しろうちに告白しろ)」ジー

かなみ「アンタヲミテイルナンテ(結婚したい結婚したい結婚したい)」ジー

リナ「ジイシキカジョウデスワヨ(肉体関係肉体関係肉体関係)」ジー

ちなみ「おはよう…(頭をなでてほしい)」ジー
02435/6
垢版 |
2015/07/05(日) 01:51:02.320
委員長「いえ、ちょっと…………そ、そろそろ先生来ますし」

タカシ「ああ、自分の席いくよ」

『よーし席つけー、号令よろしくー』ガラガラ

〜放課後〜

かなみ「結局、誰が世界の中心だったのかしら」

リナ「クラスの誰かではなかったようですわね」

いずみ「まぁ、関わりない人間が当たるのが、うちらに都合ええんやけど」

ちなみ「はやく解除スイッチを…作らないと…」

かなみ「(でもやっぱり)」

リナ「(スイッチなんかに頼らず)」

いずみ「(自分自身でやってかんとあかんことやし)」

ちなみ「(とりあえず)」

「「「「よかったよかった」」」」
02446/6
垢版 |
2015/07/05(日) 02:02:55.660
〜午前中〜

校長「ばんざーい!」

教頭「うわっ、どうしたんですか大きな声で」

校長「病気で倒れていた妻の意識がもどって回復に向かっているとの報せがあってね」

教頭「そうだったんですか、おめでとうございます!」

校長「うん、ありがとう。いやぁ本当によかった、おっと失礼」〜♪〜♪

校長「うん、うん、おお!よく頑張ったね、おめでとう。それと母さんの意識がもどったと連絡があってね。
   うん、そうだね一緒に行こう、母さんもきっと喜んでくれる。うん、それじゃあ、また後で」

教頭「今度はどうされたんですか?」

校長「娘に子供が生まれたよ!奇跡だよ!こんなにもいいことが続くなんて!」

教頭「ええぇ!いや、何て言うか、奇跡ですね!」

「「ばんざーい!」」

〜終われ〜
0246ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/06(月) 00:42:07.720
お題
・書いた名前の人物を絶対にデレさせる『デレノート』があったら
0249ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/10(金) 11:38:13.11O
お題
つ・ツンデレに久しぶりに晴れたしどっか行こうかって言ったら
0251ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/10(金) 18:00:04.190
納豆の日か・・・


・ツンデレとネバネバしたもので、くっついてしまったタカシ

・ツンデレに「おいおい、もうこんなに糸を引いてるじゃないか」と言ったら

・納豆ちなみん
0253ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/14(火) 22:56:43.800
>>252
じゃあ俺はかつみんのワガママバストが作る谷間の汗をペロペロする!
0254ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/15(水) 22:40:18.800
なら僕は部活後にシャワーを浴びる前のみこちんの腋をクンカクンカペロペロするぜ!
0255ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/16(木) 00:30:27.890
みんな変態だなあ
俺はかなみさんの汗で透けたYシャツを眺められればそれで十分だぜ


まあ、そんな訳で>>238の続き投下します
02561/5
垢版 |
2015/07/16(木) 00:31:09.240
・ツンデレのことを雨女だってからかったら〜その4〜

「うわっ!? ととと……おわあっ!!」
 バシャアン!!
『あーっははははは!! ヤダ。超おもしろい。写真撮れたらよかったのに』
「くっそー…… お前が横で変な掛け声掛けるから踏み切りのタイミングずれたんだろうが」
『人のせいにしないでよね。ヘタクソ』
 あたしたちがまず最初に選んだコースは、池の上にいろんなアスレチックの器具が設置
されていて、別府は最初の難関とも言えるロープで反対側のネットに掴まるところでもの
の見事に失敗したのだった。
「くっそー。もう一回やらせろよ。ホントならこんなの楽勝だし」
 腰の辺りまでずぶぬれになった別府が悔しそうにリベンジを要求する。
『そうよねー。このまま負け犬君じゃ帰れないもんね。どうぞどうぞ。出来るまで何回で
もやっていいわよ。ま、次も失敗したらあたしは先行くけど』
 嫌味たっぷりのあたしの挑発に、別府も挑戦的ににらみ返す。
「ぜってー成功してやる。で、今度椎水が失敗した時は思いっきりバカにしてやっからな」
『やれるもんならやってみなさいよ。ま、あたしは落ちないけどね』
 ちなみに、このターザンは余裕でクリアしている。
「よし。じゃ、行くぞ。俺の華麗な飛びっぷりをしっかりと見てろよ」
『あー。はいはい』
 やたらと気合の入る別府を、あたしは軽く受け流した。
「よしっ!! おおおおおおお!!」
『あっ!! 別府あぶなーーーーい!!』
 踏み切りの直前にあたしは大声を上げた。それに動揺して別府の足がたたらを踏む。
「なにっ!? って、おわっ!!」
 勢いをつけていたため、ジャンプ出来ずに前のめりになり、別府はそのまま池に落ちそ
うになる。必死でロープにしがみつくも、体がグリンと反転し、足が木の台から離れ、別
府はそのまま垂直に水に落下した。
02572/5
垢版 |
2015/07/16(木) 00:31:36.580
『きゃははははは!! ヤダもう。カッコいい。あーははは!! てかおなかいた……』
 あまりの面白さに腹筋を痙攣させながら笑っていると、髪まで水に濡らした別府が恨み
がましい顔であたしを睨んだ。
「今の、なしな。飛んでねーし。てか、変な声出すなって言わなかったか? 何があぶなー
い、だよ。何もねーだろが」
『そんなの聞いてないし。自分のメンタルが弱いのよ。そんな程度、妨害のうちに入んないって』
 さらっと受け流しつつ、あたしは別府を置いてさっさと先に進む。すると慌てた別府が
後ろから大声を出した。
「おい!! 何、先に行こうとしてんだよ。あと一回は見るって話だったろ?」
『次失敗したら置いてくって言ったじゃん。悔しかったらさっさと成功して後追っかけて
来なさいよね』
 ひらひらと手を振るあたしの背後から、別府が負け犬の遠吠えみたいなことを叫んだ。
「待ってろよクソ。この先全部速攻でクリアして追いついてやるからな!!」

 正直、男女二人でアスレチックを楽しむなら、あたしは二つの選択しかないと思ってい
た。一つは、苦労している女子を男子がカッコ良くフォローしてあげるパターン。もう一
つは、男子のちょっと情けないところを笑って楽しむパターンだ。とはいえあたしはアス
レチックは得意だし、ここも小さい時から何度も遊びに来ているので、今更演技までして
別府を立てたくもない。ならば、可哀想だけど別府には犠牲になって貰うしかないのだ。

「追いついたぞ。クソー」
 肩の高さで平行に渡された丸太を手すりにした丸太の一本橋を渡り切ったところで、別
府が追いついて来た。
『あれ? 意外と早かったじゃん。もっと苦戦するかと思ってたのに』
 つまらなさそうな態度を見せるあたしを、別府は苦々しげに睨み付ける。
「椎水の邪魔さえ入んなきゃ、楽勝で行けるんだよ。つか、先に行かせろよな。お前が先
にクリアすると、また変なことしようとするだろうし」
『どうそどうそ。そんなに自信あるなら、先にやってみるといいわ』
「よっしゃ。見てろよ。つか、今度変なことしやがったら、そん時はキッチリ仕返しすっ
からな。覚悟しろよ」
02583/5
垢版 |
2015/07/16(木) 00:32:07.610
 口で言うだけのことはあって、別府は次に続く器具を軽々とクリアしていく。サッカー
やってるせいで体幹も鍛えられているのだろう。後ろから見てるとバランスも良い。
『まあ……カッコ良い、かな?』
 小さく思いを口に出してみて、自分の言葉にちょっとだけ胸が高鳴ってしまう。
「椎水も早く来いよ。でないと、今度は俺が置いてくぞ」
 振り返り、ちょっと得意げな態度を取る別府に、あたしはちょっとガッカリした気分になる。
『ああやって調子に乗らなきゃ、もっといいんだろうけど』
 しかしまあ、ああいう三枚目なところがあるから、面白いのかも知れない。ここで変に
気遣われて、手を引いてあげようかなどと言われたら、逆にこっちの気持ちが引きそうだし。
「さて。この丸太渡りが終わればほぼゴールだよな。サクッとクリアして飯にすっか。腹
も減ったし」
 ロープに釣られた太い木の幹を途中何本かのロープにつかまりながら渡り切るコースを
前に、別府が気合を入れる。ここを超えると確かにあとは水に落ちそうな箇所は無かった。
『何、調子乗ってんだか。ちょっとこれまで上手くクリア出来てたからって油断してると
また水に落ちるわよ』
 あたしは別府の後ろからそっと近寄ると、ワザとらしく釘を刺した。別府は肩越しにチ
ラリとあたしをウザそうに振り返る。
「何だよ、お前。また変なことするんじゃねーだろうな?」
『またって何よ。さっきのこと言ってるなら、ちょっと大声で声掛けただけでしょ? そ
の程度でバランス崩すのはアンタの実力ってことじゃないの?』
 警戒する別府にちょっと距離を置きつつ、あたしはシレッとした態度でごまかす。どう
もここでまたあたしが何か企んでいるとでも思っているようだ。全く、こういう時にだけ
勘の良さを働かせないで欲しい。
「チェッ。自分の行動棚に上げてよく言うよ」
 悪態をつきつつ、別府は丸太に片足を掛け、ロープを掴む。その後ろからちょっと距離
を離してあたしも続いた。少し足を速めて別府に追いつこうとする。
『きゃっ!? やばっ!! ちょっ……ミスッた……』
02594/5
垢版 |
2015/07/16(木) 00:32:33.520
 バランスを崩してロープにぶら下がりつつ、かろうじて足を残してる姿勢であたしは叫
んだ。しかし、別府は無視して前に進んで行こうとする。
『ちょっと。女の子のピンチなのにスルーする気? 少しは男気見せなさいよ!!』
「はぁ? 何だよ? 助けて欲しいのか?」
 呆れ顔の別府に、あたしはプイ、とそっぽを向く。それを悔しさのあまりの態度だと受
け止めたのだろう。別府は渋々といった体で丸太の上を戻ってくる。
「しょうがねーな。偉そうなことばかり言って、自分が落ちそうになったら助けるのが当
然、みたいな態度取ってさ。助けて欲しけりゃ、素直にお願いしろよ」
『な、なに言ってんのよ…… こっちはそんなこと言ってる場合じゃ……キャッ!!』
 あたしは小さく悲鳴を上げてロープにしがみつく。それを見て別府がため息をつく。
「どうなんだよ? 助けて欲しいのか? 欲しけりゃ素直にそう言えって」
 あたしは憮然とした顔で視線を逸らしていたが、少し時間を置いてから、小さく頷く。
『……た……助けて……』
「やれやれ。ホント、こういう時椎水ってめんどくさいよな」
『うるさいな。もう……』
 別府が手を伸ばすが、あたしはロープから手を離そうとはしなかった。
『遠い。もうちょっと伸ばしてよ』
「そっちも手を伸ばせば届くだろうが。ほら」
 しかしあたしは首を振った。
『もうちょっとだけ。手、離すの怖いから』
「ほら。こんなもんか」
 別府の差し出した手の方に、あたしは片手をロープから離して別府の方に手を伸ばすが、
ほんの僅かだけ届かない。
「もうちょっとだな。ほら、よっと」
 別府があたしの手を掴もうと、こっちにより前のめりになった途端、あたしはさっと手
を引っ込めた。
「えっ!? とっ……どわっ!! し、椎水?」
 別府がバランスを崩したのを確かめて、あたしは姿勢を戻すためのもう一本のロープを
しっかり掴んで丸太橋の上に立つ。
『フフフ。かかったわね。別府』
02605/5
垢版 |
2015/07/16(木) 00:33:19.390
 さっきのあたしよりもより危険な姿勢で、辛うじてロープにぶら下がり、足を伸ばして
丸太に掛けているものの、落下は時間の問題になった別府を見てあたしは不敵な笑いを浮かべた。
「ちょっと待て。椎水。あれってもしかして全部演技……」
『あたしがこんなところで落ちるわけ無いじゃん。無駄にカッコ良いとこみせようと頑張
るからよ。ご愁傷様』
 そしてあたしは、別府の最後の抵抗を排除すべく、無防備のわき腹をつついてくすぐった。
「うわっ!? てめ、椎水……やめろって――うわっ!!」
 手から力が抜け、ずるりとロープから滑り落ちると、別府はもはや堪えることは出来ず
に前から池に転落した。
『あはっ!! あはははは!! あーっはははは!! ヤダもう。今の落ち方、超面白い。
あーっはっはははは!!』
「ふっざけんなよ、椎水!!」
 立ち上がった別府が、両手を跳ね上げて、あたしの方に水を掛けようとしてくる。あた
しは慌てて少し先に進むと、挑発するように舌を出してみせる。
『罠に掛かったのは自分でしょ? バーカバーカ。逆ギレみっともなーい』
「ふぐぐぐぐ……」
 悔しさに憤りを隠せない別府に、あたしはまたひとしきり笑い声を上げるのだった。


続く
0261ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/20(月) 19:47:40.610
お題

・もしもツンデレの頭の上に、謎の数字が見えるようになったら

・もしもタカシに少子化対策として、子作り許可証が与えられたら

・もしもツンデレのスマホに、人を操れるアプリが知らぬ間にインストールされていたら
0262ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/21(火) 02:34:48.580
お題

・ツンデレに今日は何の日だって聞いたら

・ツンデレとオナニー
0263ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/22(水) 15:12:24.790
 椎水千奈美は自室のベッドに何するともなく転がっていた。初夏の熱気は扇風機のそよ風でかき消すも、火照った体の気だるさはそうも行かない。
 ブルル、と枕元のスマートフォンが震えた。……友子かな? 友人からのメールかと当たりをつけるも、そうではなかった。
『人心操作App』 ――ダウンロードを終了しました。
 そこには覚えの無いダウンロード通知が表示されており、千奈美を混乱させた。
(なんだろ……。胡散臭い名前……)
 ゲームの類だろうか。何の気なしに、千奈美はアプリを起動してみた。
 『人心操作App』というタイトルがファンシーなフォントで表示され、ホワホワとしたBGMが流れる。千奈美は促されるまま画面にタッチをした。
『この”人心操作アプリケーション”(以下、当アプリと表記)は、他人の心を自由に操ることのできるアプリです。』
(……ば、馬鹿馬鹿しい)
 タイトルとは対照的に、シンプルな説明書きがつらつらと流れる。その内容の突拍子のなさに早々と白けてしまう千奈美であったが、とりあえず読み進めていった。
『当アプリの使用方法は簡単! 当アプリを起動させたスマホ上部を操りたい相手に向けて、貴方の声で命令を下すだけです』
『初回起動時に貴方の声をアプリに認識させて下さい。以下、画面タッチで認識画面に移行します。認識完了後は、再度画面をタッチして下さい。』
(……怪しい。でもまぁ、友子と話す時にネタにはなるかな……?)
 そう思い、再び画面にタッチ。表示された『音声認識中』の文字を確認すると軽く息を吸う。そして声を出そうと思った矢先にふと思う。
(……なんて言えばいいんだろ?)
 もちろん何を言ってもいいはずだし、そもそもこんな詐欺まがいのアプリに真面目になる必要もないのだが、彼女自身の性格が出てしまっていた。
「…………し……椎水千奈美」
 言葉に詰まったまま息もつけず、ようやく出たのは自身の名前だった。
(しまった……。自分の名前を知らないアプリに……)
 後の祭り
0266ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/23(木) 13:55:37.300
今日は7月23日か・・・


お題

・オナ兄さんの日

・妹ツンデレが兄の自家発電を見てしまったら
0267ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/25(土) 15:52:34.800
お題

・嫁感がすごいツンデレ

・奥様感がすごいツンデレ

・未亡人感がすごいツンデレ

・歩くセ〇クスと男達の間で話題のツンデレ
0268ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/26(日) 15:25:01.660
お題

・27時間ツンデレと一緒にいることになったタカシ
0269ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/26(日) 18:21:33.970
台湾の超人気グラビアモデル、アリエル・チャンの元カレが撮影した
プライベートセックス動画が流出で、台湾全土の男性が騒然としてホクロ等から本人確認、
どうも間違いなく本人の猥褻ビデオだったようえす。
(無修正なので閲覧注意)
http://www.idolnyuus.tk/ariel00.html
0270ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/07/29(水) 14:41:19.13O
お題
つ・タンクトップのツンデレが、男の方に身を乗り出して来たら
0271唐突に湧いて出たので投下
垢版 |
2015/08/03(月) 01:06:56.320
・突然従姉妹がやってきたら


大学生といえば、人生の夏休みと言っても過言ではない。
しかし、大学生の夏休みは遅い。
普通の高校生以下が7月下旬には既に夏休みに入っているのに対し、大学生はその頃になってようやく試験期間が始まる。
私立大学にもなれば更に遅く、7月末日まで試験をした後、8月の一週目は補講で埋め尽くされる。

「そもそも、補講の日にレポート提出させんなっての……」

大学からの帰り道に教授への不満をひとりごちながら、流れ続ける汗をハンドタオルで拭うが、ジメジメとした外気の不快感は変わらない。
早く家に帰って、出力を最大にしたクーラーの風を浴びて涼みたい。
その一心で下宿先までの坂道を歩く。
下宿先は何の変哲もないアパートであり、広くもなく狭くもなく、一人暮らしをするには丁度良い物件だった。
不動産屋では学校から徒歩1kmと紹介されたこともあって、すぐに入居を決めた。
しかし、こうして大学からアパートまでの道を歩いてみると、なるほど住んでいる学生が少ないのも頷ける。
目の前に伸びるのは、結構な勾配のある坂道。
1kmは1kmでも、平坦な1kmとキツい坂の1kmでは雲泥の差だ。
引越しも考えたが、近場のアパートは埋まっているし、そうなると引越しの費用もバカにならないため、貧乏大学生としては堪えるしかない。
おかげで自転車も使えないため、こうしてヒーコラドッコイと今日も坂を上っている。
ようやくアパートにたどり着いてエントランスに入ると、篭った空気に辟易しながらポストの中身を確認する。
大家のおばちゃんは、夏はバカンスだからと言って現在ハワイにいるため、エントランスの空調は切りっぱなしなのだ。
チラシが詰め込まれたポストを漁る気にもなれず、チラシ用のゴミ箱に中身を適当に放り込んでいく。
公共料金やらの封筒類だけを確保し、ポケットにねじ込んでエレベーターに乗り込む。
0272・突然従姉妹がやってきたら
垢版 |
2015/08/03(月) 01:08:01.800
身体の弱い人間なら確実に熱中症になるであろう灼熱の箱から抜け出し、自分の部屋のドアへと進むんだところで、思わず首をかしげた。

「……ん?」

部屋の前に、ドデカい荷物が置いてある。
特に何かを通販した記憶もないし、実家からそういう連絡も来ていない。
そもそも、それは段ボールなどではなかった。
それは、ビッグサイズのリュックサックだ。
大学の登山サークルの連中が背負っているような、そんなサイズだ。
しかし、なぜリュックサックだけがここに……?
不審に思いながら、慎重に近づいていく。
見た所リュックサックはドアを全体的に塞いでおり、避けて中に入ることは難しそうだ。
大きさ的に誰かが落としたとも考えにくい。
さて、どうしたものか……と考えていると、動きがあった。
リュックサックではなくその向こう側から、何かが倒れるような音。
その後、リュックサックの陰から、麦わら帽子がふわりと出てきた。
その光景を見て、慌ててリュックサックの反対側に回る。
そこには、真っ赤な顔をしたワンピース姿の女の子が倒れていた。


〜〜
0273・突然従姉妹がやってきたら
垢版 |
2015/08/03(月) 01:08:28.760
〜〜


「…………ん……」

ベッドの上でもぞもぞと動く気配に気づき、本を読むのを中断して顔を上げる。
薄っすらと開いた瞳が、ぼんやりと天井を見上げているのが見て取れた。

「大丈夫ですか?」

警戒されないように、できるだけ優しい声音で声をかける。
天井を見つめていた少女は仰向けのまま首だけを動かし、こちらを見遣る。
どうやら、まだ意識がハッキリしないらしい。
部屋の前で倒れていた見ず知らずの少女は、素人目に見ても熱中症の状態で、緊急事態ということで部屋に上げたのだった。
一応、部屋に入れる際には二、三言応答したのだが、フラフラとベッドまで歩くなりそのまま眠ってしまったのだった。
念のため救急相談センターに電話をかけて確認したが、自分の足で立って応答ができれば、涼しい場所で安静にすれば取り敢えず大丈夫とのこと。
冷蔵庫で冷やしておいたスポーツドリンクを取り出し、少女に手渡す。

「軽い熱中症みたいです。取り敢えず飲んでください」

キャップを外してコップに注ぐ。
少女は案外すんなりと起き上がり、コップを受け取ると一気に飲み干した。
この様子なら救急車を呼ぶ必要はなさそうだ。
軽く胸をなでおろすと、少女が口を開いた。

「……ここは?」

「俺ん家です。覚えてないですか?」
0274・突然従姉妹がやってきたら
垢版 |
2015/08/03(月) 01:09:53.890
「……なんとなく」

ぼそぼそと喋るが、発音はハッキリしている。
視線も虚ろなわけではなく、どうやらこのぼんやりとした状態がデフォルトのようだ。

「それで、なんでウチの前に座り込んでたんですか? ていうか、どこから来たんですか?」

「……?」

小首を傾げる女の子。
……アホの子なのかな。
それとも迷子? 警察に電話したほうが良いのか、しかし、そんな年齢でもないような気もする。

「……なんで、敬語……なの?」

こちらの瞳を見つめながらの質問に、なんとなくたじろいでしまう。
なんで、と聞かれても、初対面の人間には(たとえ相手が歳下だろうと)そうなってしまうだろう。
そう答えようとして、一瞬思考が停止する。
……もしかして、初対面じゃないのか?
いやしかし、進学に合わせて一人暮らしを始めてからこっち、女の子の知り合いなど同じゼミの子以外では皆無だし、バイトも金が必要な時に日雇いの工事現場などをこなしているから、大学の外というのもあり得ない。

「あ」

そしてようやく、思考が追いつく。
一人暮らしを始めてから知り合ったのでなければ、それよりも前から知っている相手なのだ。
そうだ、この子は――

「……お兄ちゃん、ちなのこと……忘れた、の……?」

――従姉妹の、ちなみちゃんだ。
0275・突然従姉妹がやってきたら
垢版 |
2015/08/03(月) 01:10:18.270
〜〜


ちなみちゃんがベッドを占拠して既に2時間強。
彼女は未だに不貞腐れていた。
なぜ不貞腐れているのかといえば、当然、自分のことを忘れられていかたからだ。
この子は母方の伯父の娘で、小さい頃は母親の実家に行くたびによく遊んでいた。
ちなみちゃんは一人っ子で、歳が近いこともあって兄妹のような存在だった。
小さい頃はお兄ちゃん、お兄ちゃん、と後ろをくっついて歩き、悪い気もしなかったのでよく可愛がっていた覚えがある。
しかし、中学に上がってからは部活や学校の友人との遊びが優先で、母の実家からは徐々に遠ざかっていった。
だから、会うのは実に8年ぶりのことだった。

「ちなみちゃん、そろそろ機嫌直してよ〜」

「…………」

タオルケットにくるまり、無視を決め込むちなみちゃん。
先ほどのやり取りの後、正直に忘れていた旨を伝えると、ぶつくさと文句を言われた後、アイスを買いに行かされ、食べ終わったかと思えばこの状態である。
いやしかし、8年ぶりの再会で覚えていろというのも無理な話だ。
そもそも記憶の中のちなみちゃんは8年前の姿なわけで、こんなふうに成長した彼女を当時のちびっ子と即座に結びつけるのは不可能と言っていい。
謝罪も含めてこういったことを散々説明しているのだが、ちなみちゃんは一向に許してくれない。
昔も機嫌を損ねるとこんなふうに何かにくるまってたなあ、などと思い出に浸っていると、いつもの眠たそうな双眸がこちらを睨めつけていた。

「ごめんって」

「…………ゆるさぬ」

「武士なの?」

またもやそっぽを向かれてしまった。
0276・突然従姉妹がやってきたら
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2015/08/03(月) 01:11:15.640
どうやったらこの機嫌は直るのか……。
昔はどうだったかな、と記憶の中を探る。
ふと、涙目のちなみちゃんを抱きしめながら頭を撫でる光景が頭の隅に浮かんだ。
ちなみちゃんの方を伺ってみると、頭までタオルケットを被って強固な籠城の姿勢を見せていたが、右脚の膝から先だけがはみ出ていた。
昔からインドアなちなみちゃんらしい、白くて細い脚。
だが、それは8年前よりもずっと長く、若い果実のような瑞々しさを感じさせた。
変な思考に陥りそうになり、慌ててその脚から目を背ける。
8年前なら子供同士のことで許されるとしても、お互いに成長した現在では通報されかねない。
しかし、それ以外の解決策も思い出せない。
どうにもしようがない現状に、思わず溜息が出る。
そして溜息と同時に、新たな疑問が湧いて出た。

「そういえばちなみちゃん、なんでウチにいるの?」

伯父の家はここからかなり遠く離れた田舎にあり、そうそう簡単に来れるような距離ではない。
余程の事情で、しかも一人で来ている様子だし、何か意思があってここまで来たのだろう。
ちなみちゃんは質問に対し、タオルケットから目元だけを覗かせて答える。

「……? ……お手紙、読んで……ない、の?」

「お手紙?」

はて、そんなもの来ていただろうか。
机の上に放り投げてあった封筒たちを漁ると、確かに、消印が1週間前になっている茶封筒が入っていた。
……てっきり、公共料金か水道代の請求かと思って放置していた。
0277・突然従姉妹がやってきたら
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2015/08/03(月) 01:12:21.880
便箋らしくないその茶封筒の裏には確かに、椎水ちなみ、の名前。
開けて見ると、そこには簡潔な文が三行だけ。

お兄ちゃんへ
進学のため、お兄ちゃんのところでしばらく厄介になります、あしからず。
ちなみより

「…………」

「……やれやれ、ダメだよ……お兄ちゃん……お手紙はすぐに、読まないと……手遅れに、なっても知らない……よ?」

「…………」

「……おかげでちなは……この猛暑の、中で……待ちぼうけ、だし……ぷんぷん」

……確かに、読んでなかったためにちなみちゃんの来訪を事前に知ることができなかったのはこちらの落ち度だ。
しかし、しかし……。

「ちなみちゃん」

「……なに」

「この手紙じゃあ例え読んでても、いつから来るのかわかんないよ……」

「…………マジか」

表情から察するに、本気で驚いているらしい。
……どうやら、天然ぶりは昔から成長していないようだ……。


〜〜
0278・突然従姉妹がやってきたら
垢版 |
2015/08/03(月) 01:12:53.470
つづく
ツンが無いって?気にするな
0280ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/03(月) 23:26:49.290
お題

・泣き真似をしながらツンデレに抱きついて、おっぱいに顔を埋めようとしたら
 1人くらいは拒絶しないで、そのままおっぱいを堪能させてくれると考えて
 実行したらツンデレ達全員が抱き締めてくれて、こんなことをした自分が恥ずかしくなるタカシ

・いつも明るいタカシが泣きながら抱きついて来たので戸惑うも
 日頃の自分の態度が、タカシを傷つけてしまったのだと思い
 タカシを優しく抱き締めて、今までの自分の態度をもの凄く反省するツンデレ達

・無口なツンデレは頑張って話すようになり、無表情なツンデレはぎこちないものの微笑むようになるなど、ツンデレ達の態度が柔らかくなりました

・自分のイタズラのせいでツンデレ達に気を使わせていると思い、全てうちあけるタカシ

・凄く怒られると思いきや、優しく注意されるだけで済んだタカシ

・しかし、その場に紛れていた友子の「それで?誰の胸が一番だった?」の一言で空気が変わりました
0284ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/05(水) 00:23:33.600
つ・猿夢ちなみん
0285・従姉妹が突然やって来たら
垢版 |
2015/08/05(水) 21:50:08.200
>>271-278のつづき

〜〜


「なるほど、オープンキャンパスねえ」

「……ん」

短い返事とともに頷くちなみちゃん。
その小さな頭にはバスタオルが巻かれ、長い髪から水滴が落ちないようにしてある。
駅からここまで辿り着くのにも迷った挙句、いろいろな手違いから炎天下の下で待ちぼうけを食らったせいで全身汗だくということで、取り敢えずシャワーを浴びてもらった。
さっきアイスを買いに行っている間に浴びてくれていたら良かったのに、と思いながら、従姉妹とはいえ自分の部屋で女の子がシャワーを浴びている事実にソワソワしていたのは内緒だ。

「……こっちに、住んでるの……お兄ちゃんしかいなかった、し……日帰りは、大変だから」

確かに、あのド田舎からここまで来るにはかなり時間がかかる。
飛行機ならまだマシだが、お金の都合で夜行バスを使ったようだし、仕方ないか。
伯父の家ほど遠くはないが、実家からこちらに引っ越して来たときも相当大変だったし。
当時の苦労を思い出してしみじみとしていると、いつの間に取り出したのか、本日既に2つ目となるクーリ○シュを両手でモニモニと融かしているちなみちゃん。

「ちなみちゃん、さっき自分の分食べたよね……?」

「…………ちょーだい?」
0286・従姉妹が突然やって来たら
垢版 |
2015/08/05(水) 21:50:58.280
こてん、と小首を傾げてこちらを見つめるちなみちゃん。

「……いいよ」

くっ、負けた!
この子絶対わかってやってる!
自分の仕草が可愛いってことを承知でおねだりしてやがる!
いつの間にそんな女子っぽいスキルを身につけたんだちなみちゃん……お兄ちゃん悲しいよ。
そして、そんな可愛さに負けたことが悔しくて、それを誤魔化すために適当な質問を投げかける。

「そ、それで、ちなみちゃんはどこの大学を見に行くの? こっからだと、丹井都大学とか……電車使えば、別府大とかも結構近いけど」

「……お兄ちゃんの大学」

「えっ」

「……お兄ちゃんの大学」

思わず聞き返すも、どうやら空耳ではないらしい。
しかしどうしても信じられず、おそるおそる確認してみる。

「ち、ちなみちゃん、もしかして、ウチの大学が第一志望なの……?」
0287・従姉妹が突然やって来たら
垢版 |
2015/08/05(水) 21:51:55.340
「…………ん」

そっぽを向きながら頷くちなみちゃん。
照れているのか、それともさっきのシャワーの熱が冷めきっていないのか、ちなみちゃんのほっぺたは少しだけ赤くなっていた。


〜〜


10回ほどのコールの後、受話器を取る音。

『もしもし、椎水でございます』

「あ、伯父さん? お久しぶりです」

『んん? おじさん? あ、もしかしてマサコんとこの……』

「あはは、覚えててくれたんだ。流石だね」

『やっぱりそうか! すっかり男前な声になってたもんだから、一瞬わからなかったよ』

がっはっは、という独特な伯父さんの笑い声に懐かしさが込み上げてきて、自然に笑みがこぼれる。
仕事で忙しい父親の代わりに、伯父さんがよく遊びに連れ出してくれていたことを思い出す。
伯父さんは自営業だからそんなにお金は無かったけど、大自然の中での楽しみ方ならなんでも知っている人だった。

『そいで、どうしたんだい。そういや今一人暮らしだろう、スイカや米なら好きなだけ送ってやるぞ?』

伯父さんの問いかけで、現実に引き戻される。
0288・従姉妹が突然やって来たら
垢版 |
2015/08/05(水) 21:54:30.490
そういえば、思い出に浸っている場合ではなかった。

「伯父さん、ちなみちゃんのことなんだけど……」

『ちなみ? 悪いなあ、あいつは今家出中でよお』

「家出……っ痛だ!?」

頭が唐突に後ろに引っ張られ、首が嫌な音をたてる。
後ろを見ると、口を強く引き結んだちなみちゃんが、ぶんぶんと首を勢いよく横に振っていた。
……さては、伯父さん達たちに黙ってここまで来たな、ちなみちゃん。

『最近反抗期ってやつでよお、しょっちゅう家出すんだよなあ、ちなみのやつ。まあどうせ今回も友達ん家にでも行ってんだろうからよ。今日か明日には帰ってくんだろ』

「ちなみちゃん、今ウチにいるよ」

「ん゛ん゛ーーーっ……!!?」

口を引き結んだまま、抗議の唸り声を上げるちなみちゃん。
ついでに服の裾をグイグイと引っ張られるが、無視して伯父さんとの会話を続ける。

『……な、なんだって?』

「ちなみちゃん、今こっちに来てるんだよ。オープンキャンパスとか言ってたけど、家出だったんだね」

『ちょっ、ちょちょちょちょっと待ってくれ……ちなみのやつ、今そこにいんのか?』
0289・従姉妹が突然やって来たら
垢版 |
2015/08/05(水) 21:55:06.980
「うん。代わる?」

『……頼むわ』

振り返り、ちなみちゃんに携帯を差し出す。
ちなみちゃんは膨れっ面でそっぽを向いており、抵抗の姿勢を見せていた。
実に可愛らしいが、そんなことよりも優先するべきことがある。

「ちなみちゃん、怒ってる?」

「…………お兄ちゃんの、いじわる」

「先に嘘ついたのはどっちかなー」

膨れたほっぺたをつつくと一度空気が抜けて、しかし再び膨らんで指を跳ね返す。

「……嘘ついてないもん……言ってなかった、だけ」

「同じでしょ、まったく。ほら、ちゃんと伯父さんと話しなさい」

手を引いてムリヤリ携帯を握らせると、渋々といった様子で通話を始めるちなみちゃん。
スピーカーからはこちらまで漏れ聞こえるぐらいに大きな伯父さんの怒声が響き、ちなみちゃんは拗ねたまま、ごめん、とか、でも、とかなんとかやっていた。
……結構時間がかかりそうだし、終わるまで、晩御飯の準備でもしようかな。


〜〜
0290・従姉妹が突然やって来たら
垢版 |
2015/08/05(水) 21:55:31.850
結局ちなみちゃんと伯父さんの電話が終わったのは、それから1時間以上経った後だった。
ちなみちゃんの、ん、という短い言葉とともに手渡された携帯は、まだ通話中になっていた。

「もしもし、伯父さん?」

『おお。まったく困った娘だよ……』

伯父さんの言葉に苦笑いしつつちなみちゃんの方を見遣ると、再びタオルケットにくるまって不貞腐れていた。
……昔は、もっと素直だったかな?
しかし、反抗期というのは子供が自立するための成長の過程に必須とも聞くし、そう思えばなんとなく嬉くも感じる。
タオルケット饅頭を微笑ましく眺めているのとは裏腹に、伯父さんが溜息を吐く。

『まったく反抗期ってのは面倒だよ。男ならぶっ叩けばいいが、女の子だからなあ……』

「はは、そうかもね。こっちは見てて楽しいけど」

『他人事だぜ……』

「いやいや、成長の証だからさ。嬉しいなって。それに久々に会えたしね」

『うぐっ』

思い当たる節があるのか、伯父さんは言葉を詰まらせる。
伯父さんは昔から子供みたいなヒトだったけど、こういう面が、やっぱり父親なんだな、と感じさせる。
0291・従姉妹が突然やって来たら
垢版 |
2015/08/05(水) 21:56:10.900
それが嬉しいのと微笑ましいのとで思わず笑っていると、誤魔化すように伯父さんが捲し立てる。

『そりゃそうだけどよ、最近なんか頭撫でようとするだけでムスッとしやがって、子供扱いすんな〜ってよ。馬鹿おめえ親にとったら子供はいつまでも子供なんだよまったく。なあ?』

「ふふ、そうかもね。……それで、ちなみちゃんはどうする? 今日はもう遅いから泊めるにしても、明日にはもう送って行こうか?」

『あー、いや……それなんだけどよ……』

珍しく言葉を濁す伯父さんの様子で、大体の見当はついた。
オープンキャンパスが終わるまでの間だけ面倒を見てくれと言うのだろう。
こちらとしても、ただの美少女ではなく従姉妹が相手なら特に問題は無い。
……あれ? でも、ウチの大学のオープンキャンパスってたしか……。

『夏休みの間だけ、ちなみの面倒見てやってくれねえか?』

「…………マジ?」

二人の夏休み終了まで、残り24日――――


〜〜
0294ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/06(木) 10:25:40.550
お題

・暑さを和らげるために、メイドツンデレにミニスカメイド服を勧めるタカシ

・目の保養にもなるし一石二鳥だぜ!と心の中で考えるも、メイドツンデレの逆鱗に触れたようです

・そもそもメイドとは何か?から始まり、メイドの在り方、そしてメイド喫茶などの破廉恥な格好は
 もはやメイドではない!と正座させたタカシに、数時間のお説教をするメイドツンデレ

・やっと解放されたタカシは反省し、もうミニスカメイド服は捨てる事をツンデレに約束しました 

・「見たかったなぁ…」と消え入りそうな心の呟きを残し、部屋から出るタカシ

・タカシの呟きが聞こえたツンデレ

・その日の夜、タカシの部屋に訪問者が現れました
0295ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/08(土) 12:42:46.190
お題

・ツンデレと海に行く

・ツンデレと山に行く

・ツンデレと海外に行く

・ツンデレと遭難した
02971/4
垢版 |
2015/08/08(土) 19:06:38.480
・ツンデレのことを雨女だってからかったら〜その5〜

『あー…… 楽しかった。超っ最高』
 満足げなあたしの後ろを、憮然とした表情で別府がついて来る。
「こっちは酷い目にあったぜ。特に最後がな。マジ、最悪」
『なーによ。まだ怒ってんの? いいじゃん、別に。水に落っこちるだけなんだし。それ
に別府の落ちっぷり、すごい見事だったわよ。ホント、スマホ使えたら絶対動画取ってた
のになー』
 あいにく、コース上はカメラ携帯スマホの類は持ち込み禁止なので、あたしのスマホも
ロッカーの中だ。
「冗談じゃねーよ。それをまた女子同士で回して笑いのネタにするんだろ? 良かったよ。
あんなん取られなくて」
『しないわよ。だって、デート楽しそうで良かったわよねってからかわれちゃうもの。絶
対公開なんてしないもん』
「じゃあお前。もし撮ったとしたら、その動画どうするつもりだったんだよ?」
 別府の素朴な疑問に、あたしは一瞬固まった。しかしここで答えに窮しては余計にマズ
いので、あたしは混乱しながらも答えをひねり出す。
『え、えーと……そうね。まずは別府に送りつけて、一生の恥として記録させるでしょ?
あとは、そーね…… 親とケンカしたりとか、学校で良くない事があった時とか、これ見
ればスカッとするかなって……あはは……』
 ごまかすように答えつつも、自分の中で真っ先に浮かんだのは、全然違う妄想だった。
まさかこれを初デートの貴重な記録として見返したりとかなんて、自分だって信じられな
いのだが。
「ちぇっ。本気で良かった。あんなん記録に残らなくて。自分で自分のみっともない姿と
か、絶対見返したくないし」
『あーあ。ホント、残念。別府がその動画見て悶えてる姿とか見れれば、もう一粒美味し
かったのになー』
 振り向いてイタズラっぽく別府に笑いかける。その反応としてあたしが期待していたの
は別府の悔しそうな表情だったのだが、意外にも別府は微笑を浮かべてあたしを見つめていた。
02982/4
垢版 |
2015/08/08(土) 19:07:12.780
『な……何よ? 変な笑い浮かべて』
 逆にこっちが気恥ずかしくなって追求すると、別府は少し照れくさそうな顔になる。
「いや。楽しそうだなって思ってさ。まあ、経緯はともかくとしても、せっかく女子と二
人でデートに来てるんだから、女の子が楽しんでいれば、まあ俺は多少犠牲になっても仕
方ないかな、なんて思ったりしてただけで」
『うわ。気持ち悪っ!! 何そのくっさい言い回し。今、自分のことちょっとカッコいい
とか思ってたでしょ? あーヤダヤダ。何か鳥肌立つ』
 思わず引き気味に自分を抱き締めて、両手で自分の腕をさすると別府はややムキになっ
て文句を言ってきた。
「な、何だよ。いいだろ別に。こっちはこれでも椎水が楽しめるかどうかって心配だった
んだからな」
『お構いなく。そもそも、ここはあたしが選んだ場所なんだから、楽しめない訳ないでしょ
うが。別府がいようがいまいが関係ないし。まあ一人じゃさすがに寂しいけど』
「何言ってんだよ。人に散々ちょっかい出してオモチャにしてたくせによ…・」
 別府の憮然とした表情に、さすがにあたしもちょっと言い過ぎたかなという気はしてき
た。正直、友子や他の女子友達と来たり、仮に男子であっても他のクラスメートと来ると
いうのとは、ちょっと違った楽しさがある、というのは認めざるを得ない。けれど、それ
を正直に表に出すのにはかなりの抵抗があった。
『ま、確かにあの笑いは別府じゃないと取れなかったかもね。そういった意味では確かに、
楽しませてもらったわよ。うん』
 せめてものお詫びにと、ちょっとだけ立ててあげたのだが別府の憮然とした表情は変わ
らなかった。
「ちぇっ。俺はリアクション芸人かなんかの扱いかよ」
『まあ、そう拗ねない拗ねない。それより、キリもいいしお昼にしようよ。笑い過ぎてお
腹空いちゃったし』
 背中をポン、と叩いてうながすと、それで別府の不機嫌も多少は削がれたようだった。
「しょうがねーな。全く…… まあ、今はそれでもいいか……」
 最後の一言は、口の中で小さく呟かれたので、あたしにはよく聞こえずに聞き返す。
『ん? 何て言ったの?』
02993/4
垢版 |
2015/08/08(土) 19:07:41.880
「何でもねーよ。ひとり言。気にすんなよ」
『あ。どーせまた、一人で悦に入るようなこと言ったんでしょ?』
 からかうように肘でつつくと、別府は怒って否定してきた。
「言わねーよそんなこと!! つか、さっきだって別に悦に入ってたわけじゃねーし!!」
『ウソだあ。このナルシスト』
「違うって絶対!! 勝手に人のイメージ作ってんじゃねーよ。このバカ!!」
 何かこういうやり取りが、あたしはかなり楽しかったりするのだった。


「ん? 昼飯ってこっちじゃねーのかよ」
 お昼時で賑わっている軽食レストランを指す別府に、あたしは手に持っていたトートバッ
グを掲げてみせた。
『じゃーん。これ、何だよ思う?』
 わざとらしく思わせぶりに質問すると、別府は考え込む、というよりもちょっとためら
うかのように間を置いてから、半ば驚き半ば期待を込めるような表情で答えた。
「それってまさか……弁当か? 手作りの……」
『正解。ここのレストラン、昼時はすごく混むからね。お弁当なら、席無くてもレジャー
シートで何とかなるし』
「マジか。それってさ。もしかして俺の分も……」
 それに答えるにはちょっと恥ずかしくて勇気が必要だったけれども、頑張ってあたしは
コクンと頷いた。
『まあ、その……ほら。一応今日はさ。付き合ってもらってるみたいな感じなわけだし……
どうせ自分の分用意するなら二人分も大して変わらないし。だから、その……ちょっとし
たお礼? になるかどうか分からないけど……』
 口に出した途端、恥ずかしさが倍増する。何であたしは、こんな好きな人に言い訳する
みたいなこと言ってんだと。
「いや、その……お礼っていうなら十分過ぎるだろ。さっきイタズラされて落とされた分
も足してもまだ余るみたいな…… 却ってこっちが申し訳なくなっちまうって」
03004/4
垢版 |
2015/08/08(土) 19:08:37.940
『そんなことないでしょ? だって、ここまでの交通費も入場料も払ってもらっちゃって
さ。そっちから誘ったんならともかく、てかあたしが誘ったわけでもなくて、友子達に勝
手にそういう流れにさせられちゃったってだけなのに』
「それでも男からしてみりゃ十分美味しいシチュだってのに、この上手作り弁当まで貰っ
たらバチが当たりそうで……」
『なに言ってんのよ。そんな、別に期待するような大したもんじゃないし、半分は冷凍だっ
たりするし……それにあたし、一人分って上手に出来ないからさ。いつも量多めになっちゃ
うし、全然気にすることないってば』
「ホ、ホントにいいのかよ? そこまでして貰っちゃっても……」
 どうにも煮え切らない態度の別府に、だんだんとあたしは苛立ってきた。さっきからあ
りがたがっているような言葉も、実は迷惑の裏返しということなのだろうか?
『もう!! いるの? いらないの? いらないんだったら別にいいわよ。正直にいらな
いって言えば。別に別府なんかに食べてもらわなくたって、平気なんだから。自分で何か
買ってきて食べればいいじゃない』
「いや。そうじゃないって。てか、いらないわけないし!! もちろん!!」
『なら、素直に最初から喜べばいいじゃない。別にこんなので見返りとか求めてないわよ』
「わ、悪かった。ごめん。是非、食べさせてください。よろしくお願いします」
 あまりにかしこまって頭を下げるので、あたしはついおかしくなって笑みをこぼした。
『しょーがないわね。あっちいこ。テーブル席混んでるからさ。ちゃんと、シートも持っ
てきてんのよ』
 得意げにパン、とトートバッグを軽く叩いて示して見せると、別府は恐縮した顔で頭を下げた。
「いや。正直、ホント感謝してるよ。うん」
『そうそう。大いにありがたがりなさい。崇めよ、称えよ、なんてね』
 ちょっと大仰に冗談を言ってチョロっと舌を出してから、あたしは先に立ってレジャー
シートを広げる場所を探しに歩き出した。


まだまだ続きます
0301ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/16(日) 11:45:23.220
お題

・お盆なのに放置されて、激おこな幽霊さん
0302ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/16(日) 14:50:25.770
お題

・本当は恥ずかしいけどタカシの気を引く為に頑張ったツンデレと、 ツンデレの水着姿を周りの男に見られてイライラするタカシ

・ツンデレと海に行くので、身体を絞ってツンデレの気を引こうとしたタカシと、周りの女子がタカシを見て「カッコイイ…」とか言っていてイライラするツンデレ
0303ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/17(月) 16:09:56.540
メイドさんにメイド服じゃなく、スキニージーンズと、グレーの小さめTシャツで家事してもらいたい

普段はメイド服に隠れてる身体のフォルムを穴が空くほど見ていたい

こっそりエアコンの温度を上げて、腋汗を気にするメイドさんをニヤニヤと見つめたい

棚の上を掃除するときに、チラリと見えるお臍と、汗の滲んだ腋を堪能したい

その他色々恥ずかしい事をされて、半泣きでうずくまったメイドさんを、優しい言葉責めでトロトロにしたい

そのままイチャラブHと洒落込みたい

そんな妄想をノートにしたためているところをメイドさんに見つかって、フローリングに数時間正座させられながら、お説教されたい
0304ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/22(土) 16:44:48.450
お題
つ・ツンデレが「暑いのもうやらぁ……」って言ったら
 ・それを見ていた男が「え? 俺はもう少しなら続いてもいいなあ」って言ったら
0305ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/23(日) 12:55:35.470
ふぇぇツンデレと課題の追い込みしたいよぉふぇぇ暑さのせいにしながら次第に薄着になって誘ってくるツンデレえっちぃよぉ
0306ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/23(日) 13:08:31.680
そして課題の終わらないお前さんは逆に服を大量に着込まされて暑さで死ぬと

かなみ「それ終わるまでお預けなんだからね!!」
0307ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/23(日) 18:01:37.900
・ツンデレと海に行くので、身体を絞ってツンデレの気を引こうとしたタカシと、周りの女子がタカシを見て「カッコイイ…」とか言っていてイライラするツンデレ
【前巻までのあらすじ】
 友子から白スクを押し付けられた纏さんであったが、しっかりと彼女に天誅を下し、自らも納得の普通な水着(ワンピース)を手に入れる。
 一方のタカシはというと、纏さんから
「そのようなだンらしない格好で儂と海じゃと? 首根っこ引きちぎって野良犬に食わされたいんか? ん?」
と、獄卒もちびって逃げ出す殺し文句(誤用)をぶつけられる。そして松岡修造すら裸足で逃げ出す地獄の猛特訓を受け、ライザップ無用の体を手に入れた。
 逞しくなったタカシとひと夏のアバンチュールを妄想し、一人ニヤつく纏さん。何も知らぬタカシは、姿見で自らの肉体美に酔いしれる。
 そして夏休みのとある日、ついに二人は三浦海岸の砂浜へそろって降り立った。
 周りからはタカシの肉体に見とれる女性の熱い視線が集まり、本人はデレデレ顔のいい気分、纏さんはイライラが募る。
「焼きそば!」「から揚げ!」「ふらんく!」「ふらいどぽてと!」「かき氷!」「んぎぎっ! あ、頭がぁぁ〜〜……ッ!!」
「ヒィ〜〜財布がぁ〜……!」
 纏さんのやけ食い。無論支払いはタカシであり、これでは八つ当たり同然であった。そこに、見かねた名も知らぬ女性Aがタカシに近づき声をかける。
「ねぇねぇお兄さん、ウチらんとこ来ない? さっきから見てるけど、あの子ちょっとやり過ぎじゃね? スイカ割りしよ〜よ!」
 おお、ゴウランガ! 逆ナンである! 人生で初の超レアイベント! 男の夢! 普通ならば浮かれ放題になるのも無理からぬことであった!
 だが理性をしっかりと働かせたタカシは、やんわりと断るのだった。まさに男の鑑である。……ところが。
「中々楽しそうじゃな……? のう? タカシ……?」
 なんということでしょう! 理性が効いていないのは纏さんの方であったのだ。
 近くでスイカ割りをしている子供が持った棒きれをむんずと奪うと、爆発的なオーラを放ちながら大上段に構える。
「え? い、いやいや……! ほら、断りましたって、でしょ?」
「ちょ、ウチかんけーないから!! じゃ!!」 ビューン!!
 炎天下の下、氷のように冷たい言葉とともに脱兎のごとく逃げ出す女性A。
0308ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/23(日) 18:02:13.350
「お主なんぞ……お主なんぞ、フカのエサにでもなっとれぇぇぇぇぇぇええええッ!!」
 涙とともに唐竹割りに振り下ろされる一撃。放たれた剣気は飛ぶ斬撃となりタカシに襲いかかる!
「どわあああああああーーーっ!! ……てぃっ!!」
 息つくいとまもあればこそ。ギリギリ紙一重で一撃を避けるも、その水着はちぎれ飛び、余波が海を真っ二つに割る。
「もう知らぬ……もう知らぁーーぬ! ばかーーーー!!」
 駆け出す纏さんを追う術など、タカシには無かった。そもそも一糸まとわぬ姿である。
「ちょ、ちょっと待って……! せめてタオルだけでも……! おーーい!!」
 片手で股間を覆い、少し気持ち悪いポーズで纏さんを呼ぶしかないタカシであった。
 ――どれほど走っただろうか。纏さんは一人、岩場に腰を下ろし黄昏れていた。
 夕日が海を紅く染め、彼女の頬も同じく染め上げる。あどけなさを残しつつも幾ばくかの影を持ったその横顔は、神々しささえ感じられた。
 背後に人の気配を感じ取った纏さんは、振り向くことなく口を開く。
「何じゃ、大分かかったのう。あの修行でも足りんかったと見える」
 彼女の後ろに立っていたのは、無論タカシであった。
「あのね。フルチンで海水浴場プラプラできませんっての。上を下への大騒ぎになるぜ」
 その減らず口は、普段と変わらぬ声音であった。
「おなごの黄色い声は聞き飽いたか?」
「俺の中じゃ、誰かさんの声には敵わないみたいでしてね」
 纏さんの頭にそっと手を置くタカシ。纏さんも嫌がる素振りは見せず、為すがままだった。
「なんぞ、口説き文句の修行も必要と見えるの?」
「纏さんこそできるんですか? 今より顔が真っ赤になっちゃいそうですけど」
 タカシの軽口。それを聞き流した纏さんはすっくと立ち上がると彼に振り返り、その腰に両手を回す。
「えっ!? ちょ……!」
 慌てるタカシだが彼女の力は思いのほか強く、身動きが取れない。
 一言も発せずたじろぐタカシに、纏さんは挑発的な目で囁くのだった。
「儂の座右の銘を教えちゃろう。不言実行じゃ……っ!!」
 次の瞬間、背伸びをした纏さんの唇が ああ、本編を書くスペースがない! 残念!
0311ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/25(火) 15:22:39.700
>>304
 インマイルーム
あ「暑いよぉぉ〜〜……」
俺「うっせえなぁもう。そうやって声出してっから余計暑くなんだろうが」
あ「あっついもんは暑いんだよぉーー……!! ボク暑いのもうやらぁ……っ!!」(ジタバタジタバタ)
あ「……うへぇ〜〜。また暑くなった……」(くてん……)
俺「アホか、ったく……。ま、俺はもう少しなら続いてもいいなあ、暑さ」
あ「うげげぇ〜〜〜、信じらんねぇー……」(うぞうぞウニウニ)
俺「何だその動きは」
あ「床の冷たい部分を探してんの。あ、ここ冷たくて気持ちい……。でさ、なんで暑くてもいいの?」
俺「ん? ああ……それなんだがな。まぁちょっとそのままで聞いてくれ」
あ「このまま……? うん、分かった」
俺「暑いと、お前は今みたいにフローリングに寝そべって冷たい所を探すよな? 猫みたいに」
あ「猫みたいには余計だけど、うん」
俺「で、夏は薄着になる」
あ「とーぜん。厚着するバカなんて見たことないもんね。ボクもミニを穿きますよー。涼しいんだよね、コレ」
俺「そうそう。そんな訳で、薄着のお前さんが今みたいにそうしてると、チラリチラリと舞い遊ぶように姿を見せるんだわ」
あ「アゲハ蝶が?」
俺「パンツが」
あ「(ばっ!!)ちょっ!! もっと早く言えよ!!」
俺「あ〜あ。言ったじゃら見えなくなっちゃったじゃないの」
あ「あ〜あじゃないよばかッ!! 変態!!」
俺「ほらほら、大声を上げるとまた暑くなりますよ」
あ「誰のせーだと思ってんだよっ!!」
俺「俺」
あ「にゃあああああああムカツクゥゥゥゥゥーーーーッ!!」 ジタバタジタバタ
俺「お、また見えた」
あ「(ばばっ!)うう……っ! この、ド変態ぃーーーーっ!!」
 この後汗だくセックスした
0312>>308
垢版 |
2015/08/26(水) 15:07:55.140
「という感じでですね、一緒に楽しもうかと思うんですが、どうでしょう」
「どうもこうもあるか戯け。儂は化け物かアホンダラ。漫画の見過ぎじゃダボハゼ」
 纏さん宅の縁側にて。素敵な海水浴の計画を提案してみたのだがこの返答である。しかも真顔で。非常に胸が痛む。
「ダメか〜。やっぱそうか〜」
「しかも何じゃ、前巻までのあらすじって。そも、先に水着も用意せにゃならんのじゃぞ? 儂は」
 そうでした。友子から貰ったという水着はスッケスケの白スクで、とてもとても着ていけるものじゃなかったのだった。
「ん〜、でもどうします? そんなこんなしてたら時期逃しちゃいますよ」
「そこじゃよな。すでに盆を過ぎとる。海月だらけの海はちと辛いの」
 はてさて困った。まだまだ暑さは続くのだ。正直、海には行きたい。
「む〜……」
 二人して頭を抱え込む。……そうだ。
「いっそこのまま行ってみますか、海」
「なん……じゃと」
「なにも泳がなくたっていいんですよ。それは来年にとっておいて、とりあえずの下見として。海の家も8月一杯やってますし。どうです?」
 俺の逆転の発想に、纏さんは珍しく呆気にとられた顔をしていた。
「それもありか……。いやしかしなんちゅーか、本末転倒じゃのう」
「そっすかね? 確か纏さんは、海に連れて行け、としか言ってなかった気がするんですけど」
 俺はこの計画の発端となったやりとりを思い出す。やりとりと言うか、突然纏さんが奢りで海に連れて行け、と言い出したのだが。
「ふむ。それもそうじゃったな。奢りで、な?」
「うぐっ……。それ覚えてましたか」
「まぁの。じゃがまぁ、そこは撤回してもよい。お主の発想力に免じての!」
 にこにこ顔の纏さん。こんな美少女と海に行けるのだから、電車代くらいならやぶさかではないのだけど。
「何じゃ? 儂の顔になんぞ付いとるかの?」
 ぼけっと纏さんを見ていた俺に、ひょいと彼女が顔を近づけきた。
「あっ、いや……っ! べ、別に……」
 慌てて顔をそらす俺に、先程とは打って変わった悪戯めいた表情で笑う。
「かかかっ! おぼこの様な声を上げおってからに! お主、さては儂に惚れとるのぉ〜?」
 人差し指をくるくるさせて言うと、着替えの為か奥へ引っ込んでいく。
 全く。今更何を言ってるんだか…。
0313ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/27(木) 16:49:16.750
お題

・クリーム派のツンデレと、あんこ派のタカシ

・そば派のツンデレと、うどん派のタカシ

・きのこ派のツンデレと、たけのこ派のタカシ

・ねこ派のツンデレと、いぬ派のタカシ
0314ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/08/29(土) 16:28:15.550
みんなまとめてすまんがGJ!
0315ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/09/06(日) 04:25:48.190
タカシ「猫だよ!」

山田「いいや犬だね!」

タカシ「猫の方が可愛いに決まってる!」

山田「犬を見たことないのになんでわかるのさ!」

タカシ「はあ!? そんなの想像すればわかるし!」

山田「はんっ、思考停止乙〜」

タカシ「てめえ!!」

ギャーギャー


ちなみ「あうあう……」 オロオロ

友子「おいっす〜……って、あら? 何コレ」
0316ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/09/06(日) 04:26:35.580
ちなみ「あ……友ちゃん……これ止めて……」 オロオロ

友子「親友を豪語して憚らないこいつらが喧嘩なんて珍しい。なんで喧嘩してんの?」

ちなみ「……私も最初からいたわけじゃない……から、わかんない……けど……たぶん……」


タカシ「猫だ!」

山田「いーぬー!」


友子「…………はあ、下らない」

ちなみ「……そうだけど……でも……」 オロオロ

友子「はいはいわかってるわかってる。ほーらーあんた達! ちなみが怖がってるでしょ! 下らない喧嘩なんてやめなさい!」 グイ
タ・山「 く だ ら な い ? 」 グリン


友子「ひっ……!?」 ビク

山田「聞き捨てならないなぁ……友ちゃん」
0317ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/09/06(日) 04:27:02.830
タカシ「俺たちの議論が下らないと……?」

友子「そっ、そうでしょうが! 猫だとか犬だとか! どっちも可愛いいんだからどっちがどっちとか関係ないでしょ! 喧嘩するようなことじゃないわよ!」

タカシ「…………ふむ」

山田「……一理ある」

友子「ほっ……」

ちなみ「友ちゃん……すごい……!」 キラキラ

タカシ「この際だからどっちもやってみるか?」

山田「そうだね、それがいいと思う。友ちゃんもこう言ってることだし」 ガシ

友子「え? な、なに?」

タカシ「ほれちなみ、お前はこっちだ」 グイ

ちなみ「え……? あ……う……?」 ズルズル
0318ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/09/06(日) 04:28:07.570
<ちょっ、なに……ど、どこさわってんのよ! あっ……ちょっと……まっ! あっ! あー!!


<ぁ……! ちょ、ちょっと……ぁー……! ぅ……ぁぅぁぅ……!


〜10分後〜


タカシ「…………」

山田「…………」

タカシ「すげぇな……」

山田「うん……」


ちなみ「ぅぅ……//////////」←犬耳犬尻尾もふもふ毛皮コス


友子「ぐっ……!//////////」←猫耳猫尻尾ピッチリタイトコス
0319ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/09/06(日) 04:28:51.960
タカシ「ちなみ可愛いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!
犬耳可愛い性格に似合わない挑発的なつり目とサラサラストレートショートの黒髪と華奢な体躯で一見するとマジ猫な感じだし性格的にもツンデレっていうか構い過ぎるとどっか行くしでも放置しすぎるとすり寄ってくる感じとかマジ猫だけど
犬 コ ス も 可 愛 い ! ! しかもコレ友子のやつだからめっちゃブカブカでその小さめのお胸とお尻から今にもズリ落ちそうな上に恥ずかしくて今すぐ逃げ出したいのに落ちちゃったら全裸でもっと恥ずかしいことに
なるのを気にしてその場から動けないけどやっぱり恥ずかしくてその場でプルプル震えてるとことかマジチワワ!! マジキャワワ!! 涙目でめっちゃ睨んでるのに身長低いからめっちゃ上目遣いみたいになってキュンキュンキュン死しちゃう!!!」 パシャパシャパシャパシャ


山田「友ちゃん可愛いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!
ふわふわミドルで天然のウェーブがかった明るめの茶髪でしかも垂れ目で完全に犬コス以外ありえないとか思ってたけど 猫 コ ス も マ ジ シ コ ! ! 特に体格が全然違うちなみちゃんのコスだからお尻も半ケツどころか
3/4ケツぐらいでプリンってはみ出てるとことかさらにピッチピチのタイト系の生地のせいで全然伸びなくてお肉が生地のふちに乗っちゃってるのとかマジエロス!!! 更にお胸なんか後ろでホック閉めようとしたら弾けちゃってもう留めるもん
なくなって布を両手で抑えるしかない状態になったせいで僕のこと殴りたくても殴れないしスカートがピッチピチだからうまく移動できなくて転んで醜態晒すのが嫌だからってほんと薄っすら涙目で睨みつけてるのとかマジで嗜虐心をそそる
っていうか誘ってんじゃねえのかあ!?」 パシャパシャパシャパシャ
0320ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/09/06(日) 04:30:48.300
タカシ「いやあ犬も捨てがたいな。さすがだぜ親友」 ガッシィイイイ

山田「なんのなんの、そちらの猫も全くたいそうなものだよ。恐れ入ったぜ親友」 ガッシィイイイ

タカシ「よし、決着も着いたところで、そろそろ脱いでもいいぞお前ら。写真もバッチリ撮ったし」

山田「うん、そうだね。二人とも……って友ちゃん? そんなふうに拳を振り上げたらおっぱいがぽろりんってはみ出ちゃうよ? あっ、あっ、乳首見えそう! だから拳を下ろして、ね!?」

タカシ「そ、そうだぞ〜ちなみ。そんなふうに脚を持ち上げたら中身が、ほら、パンツパンツ! 可愛い猫さんパンツが見えてるって! ぁっ」





ギャアアアアアアアアアアァァァアアァァァアアァァァ…




この後メチャクチャボコボコにされた
03221/4
垢版 |
2015/09/06(日) 11:46:31.130
・ツンデレのことを雨女だってからかったら〜その6〜

「ここら辺とかいいんじゃね? そんなに人もいないし」
 別府の提案に、あたしは立ち止まって周りを見る。そんなに、とはいってもシートを広
げた家族連れやらカップルなんかでそこそこ埋まってはいるが、広場の端の方でもあり、
自分達の場所も十分にあった。
『そーね。あんまウロウロしてても時間の無駄だし』
 トートバッグからレジャーシートを取り出して広げると、片方の端を別府に差し出した。
『別府。そっちの端っこ持って』
「ここか?」
『そう。そのまま立ってて』
 あたしは後ずさりに下がってシートを大きく伸ばす。
『はい。じゃ、行くよ』
「おう」
 あたしが両手を大きく広げたのをみて、別府も同じようにする。
『せーのっ!!』
 バサッと大きく音を立てて、シートが地面に広がる。二人で座るにはちょっと大きいか
も知れないけど、家にはこのサイズしかなかったのだ。まあ、ご飯のあと、ちょっと休憩
したい時に伸び伸びと使えるという利点もあるけど。
『風、ほとんどないから多分大丈夫だと思うけど、靴で重石の代わりにしといて』
 完全にあたしが主導権を握って別府に指示を出す。もし、仮にあたしが別府と結婚なん
てしたら、こんな風にかかあ天下な感じになるのかなと妄想してしまう。しかし、一瞬の
ちに、なんて想像してるんだと恥ずかしくなってあたしは大きく首を振った。
「ん? 何やってんだ? 椎水」
『な、なんでもない!! 気にしないで!! それより、ほら。準備できたら座って座って』
 深く突っ込まれたらボロが出そうなんで、あたしはシートを指して別府を急かした。向
かい合わせに自分も正座すると、トートバッグからナプキンで包んだお弁当を取り出す。
『そんな立派なもんじゃないから、期待しないでよ』
 別府が食い入るように見つめているのに気付いて釘を刺したが、別府は身振りでそれを退けた。
「いやいや。お弁当の質はともかくとしても、やっぱり期待はしちゃうだろ。椎水ってど
んなお弁当作るんだろって」
03232/4
垢版 |
2015/09/06(日) 11:46:57.540
『どんなって……普通のよ。超、普通』
 ナプキンの結び目を解くと、段重ねになったタッパーが姿を現す。
『アハハ…… なんか、二人分詰めるってなったらちょうどいい大きさのお弁当箱とか無
くてさ。タッパーに詰めるしかなくなっちゃって…… 見栄え的に良くないけど』
「いや。まあ、その……いいんじゃね? 別に……その、さ。彼氏のためにお弁当作って
来ました、とかってんならともかく、ピクニックのランチ的なものなんだろ? だったら、
そこまで見栄え気にしなくたって」
『ぐぅ……』
 別府はフォローするつもりで言ったんだろうけど、あたし的にはなんかダメ出し食らっ
たような気分になってしまった。確かにロマンチックな展開期待して作ったわけじゃない
けど、でも初めて男の子に食べさせるお弁当なんだから、やっぱり箱にもちゃんと気を遣っ
たほうが良かったかもしれない。
『い、入れ物はさ。不格好かもしれないけど、見栄えはいいんだからね。お母さんにもちゃ
んとチェック貰ったし。ほら』
 おかずの入ったほうのタッパーのふたをめくって開ける。
「おおっ。何かスゲー!! 手作り感の雰囲気、超出てんじゃん!!」
 ちょっと感動した風の別府の態度に、あたしの不安は一気に消えてなくなった。調子に
乗ってお弁当の説明とか始めてみる。
『でしょでしょ? このポテトサラダと、あとミニハンバーグと、卵焼きはあたしが作っ
たの。ウイングチキンのから揚げは冷凍なんだけど…… あと、下に敷いたキャベツの千
切りは、これは時間なくてお母さんにやってもらって……』
「へー。でも、卵焼きとか厚く巻くのって結構難しそうだけどな。上手じゃん、椎水」
『練習したもん。って、別府のためとかじゃなくて、やっぱ女の子なら卵焼きくらい上手
に焼きたいじゃない。ハンバーグとかは、スマホでレシピ見ながら出来るけど……』
 これは半分本当で半分はウソである。やっぱり、男子に食べさせるという目標があるの
とないのとでは、練習のやる気も全然違うのである。おかげであたしの二週間の朝ごはん
はほぼ毎日、失敗した卵焼きだったのだから。
「いや。でもこれ、言うほど簡単じゃないだろ? その……早速食ってみてもいいか?」
03243/4
垢版 |
2015/09/06(日) 11:47:34.890
 テンションが上がって逸りぎみになっている別府を、あたしはいったん制止した。
『ちょっと待ってよ。まだあるんだから』
 慌てて他の二つのタッパーを開けた。
『こっちは、たこさんウインナーと、アスパラのベーコン巻きとね。あと、トマトをハム
で挟んだのと、基本的に全部つまようじで差してつまめるような感じのにしたの。で、こっ
ちが……』
 いったんそこで言葉を切って溜めると、あたしは一番大きいタッパーを手に持って、別
府の方に向けた。
『じゃーん!! おにぎり。全部ちょっと顔、書いてみたの。可愛いでしょ?』
「へー。マジか。超凝ってんじゃん」
 三角おむすびと俵おむすびのそれぞれに色んな表情の顔を書いてみたのだ。それを別府
が感心して眺めるので、あたしはますます鼻高々な気分になった。
『どーよ!! 普段女子力低いとかバカにされてるけど、あたしだってやれば出来るんだ
からね。おしゃれだって、お料理だって』
 わざとらしくポーズをつけて胸を張ってみせる。いや。胸を自慢してるわけじゃないけ
ど。そもそも自慢できるほど大きくもないし。
「いや。俺は別にバカにしてはいないぞ。ただまあ、確かに椎水ってスポーツ女子ってイ
メージしか持ってなかったから、意外っちゃあ意外だけど。けどまあ、別に女の子ったっ
て、人それぞれなわけだし…… もちろん、出来るに越したことはないけどさ」
 微妙のちょっと引っ掛かる気もしないではないけど、少なくとも一つ別の評価をしてく
れたということなのだろう。機嫌の良いあたしはそう好意的にとらえることにした。
『じゃ、早速食べてみてよ。はい。これ、割り箸』
 よくある紙袋に入ったお手元を別府に差し出すと、別府はそれを受け取りつつも手をス
マホに伸ばした。
「ちょっと待って。せっかくだから、食う前に写真撮っときたいんだけど」
『え、ダメ!!』
 あたしはとっさに拒否をして手でお弁当を上からかざして隠すようにした。
「何でだよ? せっかく良い出来なんだし、記念にさ」
03254/4
垢版 |
2015/09/06(日) 11:49:18.810
 不満そうな別府を前に、あたしはちょっと返事に窮する。ダメな理由はちゃんとあるけ
ど、正直に言うのはためらわれた。しかし、他にごまかす理由もないので、仕方なく小さ
く口にする。
『その…… だって、記念にするほどじゃないし……あ、あとからその……見られるのは、
恥ずかしいかなって……』
 口にするのも恥ずかしくて、あたしは手を引っ込めるとうつむいた。しかし、別府はな
だめるように説得に掛かってくる。
「大丈夫だって。椎水だって出来上がったとき写真、撮ったんだろ? アスレチックはス
マホ持込禁止だしさ。こういうので記念にしたいんだよ。あと、絶対人に見せたりしないし」
 そう言われると、別府の気持ちも分からなくないではない。それに、写真に撮りたいっ
ていうほど気に入ってくれることが嬉しくもあったので、あたしは渋々といった体で許可した。
『……絶対、人に見せないでよね。もしやったら、二度と口利かないから』
「分かってるよ。約束するし」
 別府はスマホを構えて写真に収める。全体で1枚とタッパーごとに1枚ずつ。それを撮
り終えてから、スマホを脇に置いて割り箸を取った。
「さて。じゃあ食うぞ。椎水、一番のおすすめは何だ?」
『へ?』
 ちょっとボーッとしていたあたしは急な質問に驚いたが、すぐに気を取り直して箸で差す。
『そ、そうね。やっぱ、卵焼きかな? 苦労したもん。あと、一番美味しく出来たなーっ
て思うのはポテサラ、かも』
「じゃ、まずは卵焼きで。いただいて、いいか?」
『ど、どうぞ。一口目はちゃんと、ゆっくり味わって食べてよね? ガツガツ行かれたら、
せっかく作ったのにもったいないし……』
「了解。じゃ、一口ずつ、よくかんで味わうとするか」
 もちろん何回も練習して、毎朝食べたんだから不味いわけはない。ただ、味付けって人
によって好みが違うから、果たして別府の口に合うかどうか。それが心配であたしは、自
分はお弁当に箸も付けずに緊張して別府が食べるのを見守った。

つづく

>>320
タカシも山田も変態すなあwwwwGJ
0326ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/09/06(日) 19:34:54.250
素晴らしいかと思ったけど

一発ぬいて冷静になって読み返したら2発目でたわ
03271/4
垢版 |
2015/09/17(木) 17:29:23.020
「ねえ、友ちゃん」
『何よ?』
「僕たち何をしているのかな」
『何って、はりこみでしょ。いつもの事じゃない』
「ゴメン、言い方が悪かった。何で二人で掃除道具入れのロッカーに入ってるの?」
『ここが文芸部の部室で、部員がちなみと別府の二人だけだからよ。』
「隠し撮りだよね。やめたほうがいいよ、絶対」
『教室じゃそれとない態度をとり、付きあってるのか聞いても否定ばかり。けれども
 私にはわかる、絶対何かある。きっと二人きりなったらキャッキャウフフどころか
 ズッコンバッコンしているに決まっているわ』
「前者はともかく後者になったら謝罪してから出ていくべきだと思うよ。次の日から
 顔を合わせにくくなるから。後かれこれ30分くらい居るけど誰も来ないし、一回外
 に出たいんだけど」
『だめよ、外に出ている時に来たらどうするのよ。このまま待機、部長命令よ。』
「もう、わかったよ(二人で入る必要あるのかな)」

      ガチャ  カラカラ

『やっと来たわね。ちなみ一人、これはこれで楽しみね』小声

『ゆ〜け〜風の如く〜宿命〜の剣士〜よ闇にま〜ぎれて〜』
03282/4
垢版 |
2015/09/17(木) 17:30:27.750
「『!?』」
『何、いきなり何なの?』小声
「SAVIOR IN THE DARK いきなり聞くとびっくりするね」小声
『知らないわよ、けど意外ね。歌うちなみなんて見たことないわ』小声
「気持ちよさうだね、抑揚が殆どないけど」小声

『せま〜りくる影を〜一網打尽叩き切って気高く吼えろ〜』
      カラカラ         
「悪い、ちょっと遅れた。」
『何をしていた…まったく…』
「ごめんごめん、そんじゃあ始めるか」

『キター!!さあ、MA☆GU☆WA☆RE☆』小声
「女の子としても人としてもアウトだよ、友ちゃん」小声

「レイアウトはこれでいいか?」
『うん…タカシにしては上出来…』

『はぁ?』小声
「健全を絵にかいたような普通の部活動だね」小声
03293/4
垢版 |
2015/09/17(木) 17:31:16.020
    〜1時間30分後〜
「だー疲れた。今日はこの辺でいいんじゃないか?」
『そうだね…きりもいいし…今日は終わっとこう…』
「はいよ、そんじゃ」
『なんだ…その手は…』
「なんだって、いつも繋いでるじゃないか」
『だから…そういうのは…学校を出てから…皆に知られると…恥ずかしい…』
「あー、俺は知られても気にしないんだがなぁ。ちょこちょこ聞かれるし」
『むぅ…じゃあ…まぁ…そのうち…』
「おう、それじゃあ帰るか」

     カラカラ ガチャ

「『ぶっはぁ!』」
『ふー、とうとう尻尾を出したわね。次は二人でいる時をねらって自宅突撃ね』
「やることがガサ入れの警察みたいだね。そのうち話してくれるんじゃない。それま
 で大人しく待っていようよ。二人に嫌われるよ」
『まったくお人好しよね、あんたって。まぁ、つつき過ぎて頑なになられても困るし
 それにネタも見つけたし、今回は引き下がるわよ』
「人の恋路を邪魔しちゃだめだよね、やっぱり。」
『わかったわよ。じゃあ、私たちも記事作りを始めますか!』
「ええ!今から?もう遅いし明日でいいんじゃない」
『何言ってんの、ネタは鮮度が命よ。さぁ私の部屋で徹夜で完成させるわよ』
「強引なんだから、前みたいに途中で寝ないでよね、一人で大変だったんだから」
『わかってるわよ、あんたに寝顔を見せるなんて醜態は二度としなわよ』
『(ほんとに何にもしないんだから、このヘタレは)』
「本当に頼むよ」
「(ロッカーの中でずっと友ちゃんのお尻と密着してたから、横で寝られたら理性が
 負けてしまうかもしれない、とは言えないよね)」
03304/4
垢版 |
2015/09/17(木) 17:32:41.900
「おーす。山田、眠そうだな」
「あぁ、おはよう。徹夜で記事作ってたからね、見る?」
「おう勿論、でも見せて大丈夫なのか」
「大丈夫だよ、どうせ昼には皆知ってることになるんだから」
「確かにそうだな。んじゃ、どれどれ今回の特集は、」

シリーズ最新作 牙狼-紅蓮の月- 10月9日から放送開始!!

椎水ちなみ氏絶賛の牙狼シリーズ、その最新作の放送がもう間近に迫っている。
そこで今回は今までの作品の解説は勿論、新作の魅力をたっぷりとお届けしたい

「ふーん、ちなみってこのアニメのシリーズ好きだったんだ。全然知らなかったな」
「アニメになったのは最近のだけで、ずっと特撮だったみたいだよ」
「へー。あ、本当だ魔戒騎士に黄金騎士…ふーん」

『  』ベシベシベシベシ
『痛い!痛い!無言で叩かないでよ、せめて何か言ってよ!』

〜終われ〜
0332ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/09/19(土) 19:29:26.490
友ちゃんと山田が実は一番噂になってるんじゃないかと思わないでもない昨今
知らぬは本人ばかりなりで


>>325の続き5レス貰います
03331/5
垢版 |
2015/09/19(土) 19:30:03.920
・ツンデレのことを雨女だってからかったら〜その7〜

「うん。美味いよ。お世辞抜きで言って」
 別府が納得の顔でうなずくのを見て、あたしはホッと小さく安堵のため息をついた。
「表面のこげ具合もちょうどいいし、中は柔らかいし、何より味付けが甘くないのがいい
な。俺、正直卵焼きは甘くない方が好きだから」
『そ、そうなんだ。うちもお父さんが甘いのは嫌いでさ。だから粉末のだしと塩をちょっ
とずつ入れて、薄味にしてあるの。あたしもその味に慣れてるから』
「そっか。少なくとも、卵焼きの味については、一緒の好みなんだな」
 一緒、という言葉にあたしは不覚にもドキッとしてしまった。
『だ、だから何よ。別にそんなの、特別なことでも何でもないし……わざわざ一緒とか言
う意味わかんないわよ』
 恥ずかしくて別府の言葉を全否定しつつ、あたしも卵焼きを一つ箸でつまんでかじった。
もちろん作った時に味見はしたけれど、今ここで別府の感想を貰ってから食べると、あら
ためてこれまでの中ではベストな出来だったと実感する。
「そ、そっか。ゴメン。変なこと言って。えっと……じゃあ、こんどはハンバーグ貰おうかな」
『いいわよ。いちいち断らなくたって。うっとうしい。勝手にどんどん食べてって』
 何かこのやりとりがむず痒くなって、あたしはつい素っ気無い態度でお弁当を別府の方
に押しやった。
『別府もさ。その……いちいち断りながらだと、食べた気しないかもしれないし。遠慮な
んていらないから』
 別府は少しだけ戸惑ったような顔をしたが、すぐに笑顔に戻ってうなずく。
「そっか。じゃあ、遠慮なく。うん。これも美味いわ。弁当だから冷えてるのは仕方ない
けど、ソースがよく合ってる」
 満足げな別府を見ていると、やはり落ち着かない気分になってしまうため、あたしはそ
れも退けようとした。
『感想もいいわよ。いちいち食べるたびに美味しい理由探すのだって大変でしょ? グル
メリポートじゃないんだから、普通に食べてくれればいいの』
「別に思ったこと素直に口に出してるだけだから、そんな大変でもないけどな。それに、
椎水だってなんだかんだ言ったってやっぱりせっかく作ったものだし、食べさせてやった
相手の評価は気になるんじゃないのか?」
03342/5
垢版 |
2015/09/19(土) 19:30:34.300
 それを言われるとまさにその通りなので言い返すことも出来ないのだが、だからと言っ
て感想言われるたびに感じるくすぐったくて悶絶しそうな感じも分かって欲しい。
『だ、大丈夫よ。顔見てりゃ口に合ったかどうかなんて分かるし。それにさ。あたしの作っ
たのを意識してたら、鳥手羽のから揚げとか食べらんないでしょ? だから、全然気にし
ないでいいの。最初の卵焼きの感想だけで十分だから』
 断固として拒否を続けるあたしに別府は納得行かない様子で首をかしげた。
「じゃあさ。別に無理に感想付けようとはしないよ。ただ、普通に俺が感想言いたいなっ
て思ったら言ってもいいだろ? 逆に我慢すると、今度はこっちが気を遣ってせっかくの
美味しさが半減しそうでさ」
 これにはさすがのあたしも強気にダメとは言えなかった。やっぱりせっかく作ったお弁
当は美味しく食べて欲しかったし、それで別府の気分が萎えるのはこっちも困る。
『う…… じゃ、じゃああくまで自然にってことでなら…… あ、あたしもいちいちお礼
とか言ったりしないからね。そもそも別府に褒められても大して嬉しいわけでもなんだから』
「大してってことは、ちょっとは嬉しかったりするわけ?」
 別府が言葉尻をとらえて攻めに掛かってくる。あたしの気持ちが若干弱腰になっている
のに気配で感づいているらしかったが、こっちだって言われっ放しでいるわけにはいかない。
『ちょっとも何も無いわよ。そりゃ、不味いって言われたら嫌だからホッとはするけど、
それだけよ。そんなの、別府じゃなくたって誰に対してだって感じることなんだから』
 しかし、あたしの言い訳に別府は呆れたように肩をすくめただけだった。
「はいはい。じゃ、今度はポテサラ貰いますかね。やっぱ一通りは椎水の手作りを食べて
からにしないと」
『ちょっと待って!!』
 箸を伸ばそうとした別府を制すると同時に、あたしはおかずの入ったタッパーを引っ込
めて、おにぎりを別府の前に回した。
「何だよ。自由に食っていいってさっき言ったじゃん」
 ちょっと不満気に別府が文句を言ってきたが、どうにも演技っぽくて鼻に付いた。
03353/5
垢版 |
2015/09/19(土) 19:31:02.340
『言ったけど、でもおにぎりも食べてもらわないと、先におかずばっかバクバク食べて、
あとでお腹いっぱいになっておにぎりばかり残されても困るもん。ちゃんと順序良く食べ
てもらわないと』
 本当の理由は、このままあたしの作ったものを食べてほめ続けられては、精神が耐えら
れなさそうだからだ。おにぎりなら、形の感想程度で中は出来合いのものだから褒めるも
のではないし。それに、これにもちょっとしたいたずらは仕込んであるし。
「わかったよ。何か顔が描いてあると少し食べるのにも抵抗があるけどな。じゃ、とりあ
えずこれ貰っとこうかな」
『あ、ちょっと待って』
 別府が手を伸ばそうとするのを、あたしは制した。そして、そっと戸惑いがちにおにぎ
りの一つを指で差す。
『これ。このちょっと勇ましそうな顔したのから食べてよ。実はこれ……さ。あの……ちょっ
と、別府の顔をイメージして描いてみたんだ』
「マジで?」
 別府の嬉しそうな驚き声に、あたしはしめた、と思った。実は、いたずらというのはこ
のおにぎりの具は、たっぷりのわさび漬けなのだ。別府の悶絶する写真をスマホに収めて、
後々まで笑い話にしてやろうと企てて、あたしはバレないようにそっとスマホを手元に引
き寄せた。
「いや。ちょっと待て。やっぱそれは止すわ」
 寸前で別府がおにぎりを戻すのを見て、あたしは慌てて抗議した。
『ちょっと、何でよ? あたしがせっかく別府に勧めたのに戻すことないじゃない。大体
それ、マナー違反じゃない?』
 しかし別府は、明らかに疑わしい目つきをあたしに向けた。
「いや。椎水が俺をイメージしておにぎりを作ってきた、なんて可愛らしいことするなん
て、どうにも裏がありそうでな。何か、中の具が実は唐辛子たっぷりのねぎ味噌で、俺を
悶絶させて楽しむ気なんじゃねーかなーって」
『ギク』
 思わず発したうめき声に、別府は得心のいった顔でうなずいた。
03364/5
垢版 |
2015/09/19(土) 19:31:32.460
「やっぱりな。男心をくすぐるようなこと言ったのもわざとで、どうせ俺の顔に似せたっ
てのも単なる目印とかだろ? ホント、さっきといい性格悪いよな」
『そこまで言う事ないじゃない。大体唐辛子たっぷりとかわさびたっぷりとか、そんな味
を壊すような真似してないもん。ちゃんと普通の食材使ってるもん』
 そればっかりはウソじゃないのであたしはムキになって主張したが、そうなると次に来
るのは当然、別府からの追求だった。
「じゃあ、中の具は何なんだよ? 答えないなら割って調べさせてもらうぞ」
『あ、それはダメ!! 絶対!!』
 割られてしまったら、もうそれはご飯と普通のわさび漬けだ。それでは当初の目論見は
完全に失敗してしまう。だからあたしは慌てて答えた。
『わ、わさび漬けよ。わさび漬け。ただその……具20%増量って感じだけど』
「ああ。そりゃ確かに、知らずに食ったら悶絶すっかもな。しかも具材増量となりゃ、こ
りゃ割ってちまちま食うのが無難かな」
『だーっ!! ちょっと待ってってば!!』
 だから割られたら無意味だというのに。慌てて制止するあたしを、別府はまた疑わしげ
に睨んだ。
「何だよ。もう中身バレたんだし、問題ないだろが」
『じゃんけんしよ。じゃんけん!!』
「は?」
 キョトンとした顔の別府に、あたしは拳を突き出す。
『勝負よ、勝負。あたしがじゃんけんで勝ったら、別府はそのおにぎりを一気食いするの。
食べ終わるまで飲み物なしで』
「お前…… どうしても俺を悶絶させたいらしいな?」
 呆れ顔の別府に、あたしはコクンとうなずく。
『当たり前でしょ? ここまで仕込んどいて後には引けないわよ。不意打ちは失敗しちゃっ
たけど、分かっていてもその量なら絶対悶絶するし』
 そう。まだ勝負は終わっていない。でなきゃ、さっきあんな恥ずかしいこと言ったあた
しが報われない。
「なら、椎水が負けたら当然、このおにぎりを一気食いするんだよな?」
 別府の挑戦的な言葉に、あたしは顔を上げた。
03375/5
垢版 |
2015/09/19(土) 19:32:52.760
『は? 何であたしが最初っから悶絶するって分かってるおにぎりを食べなくちゃいけな
いのよ? 意味わかんない』
「アホか。勝負ってのはそういうもんだろ? 椎水から仕掛けた勝負なんだから、当然自
分でもリスクを負うべきだろ? まあ、要は勝ちゃいいんだよ」
『ふぐぐぐぐ……』
 リスクの大きさにあたしは歯軋りした。負けたら別府の前でみっともない姿を晒すはめ
になるのか。しかし、受けなければ別府の悶絶顔を見ることは絶対出来なくなる。ここで
引いていいのかあたし。いや、よくない。
『分かった。受けて立つわよ。大体、じゃんけんとはいえ、あたしが別府に負けるとかあ
りえないし』
「よっしゃ。じゃあ、最初はグーな。行くぞ」
 虚勢を張ったとはいえ、男子の前でみっともない姿を晒すかどうかの一大勝負。緊張と
不安で握った拳に汗がにじむ。
『いいわよ。いつでも』
 あたしと別府は互いに相手を見やり、そして呼吸が合った。
「『せーの、最初はグー!! じゃんけんポイ!!』」


続く
0338ほんわか名無しさん
垢版 |
2015/09/30(水) 08:20:20.78O
お題
つ・ツンデレメイドさんが夜中にこっそりつまみ食いしてるのを見つけたら
 ・ツンデレからあなたって風流に乏しい人ですねって言われたら
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