ロンドカプリチオーソが辛くて読み返せないって、
それは若くて青くて、ひとり芝居の空回りで萩尾さんに嫉妬してのたうち回っていような時代が、気恥ずかしくてだろうな
でもそれは決して作品で嫉妬や焦りを昇華していたわけじゃなかったように思う

ニコルよりずっと苦しんだアルベルの方が優れているのだ、ニコルはこれから隔離されていた狭い世界から出て、無垢な状態から人の世界を知り嫉妬や嘘やそれまで知らなかった負の感情を知っていく、でもその後僅か二年で逝ったという定まった結末なのだから
自分は自分であり、優劣に拘らず自分だけの世界を作っていくって心境に行き着いたわけではなさそうだ 
本当に昇華していたなら読み返せないなんてことはないだろうし、
その後の執拗な後追いとマーキングもないだろうから
盗作呼ばわりの元の風木を持って、プチフラワーに山本編集者にごり押しして移籍するとか、
光瀬さんと組んでオリジナルの原作を書き下ろしの進行形でもらうんだとか、
自分の方が寺山さんと親しいぞ、恋愛関係なんだぞ、とか誇示してるように見える

もしかして、紫綬褒章まで追いついたから、お次は大して実態のない大泉サロン革命伝説の定着大衆ドラマ化で
文化功労者を獲るぞ言う野望が仮にあったとしても、いかにもこの方ならと感じてしまう