995続き
──マンガの描き方については、石ノ森章太郎さんの『少年のためのマンガ家入門』から学ばれたと伺っていますが。
竹宮:最初に描いた作品は、もっとそれ以前の手塚治虫先生が監修されている『マンガの描き方』というという本から学んで描きました。石ノ森先生の本はもっと高度で哲学的な内容が書かれたもので、こんなにもたくさん学ぶべきことがあるというのが嬉しくて、もっと深く描いてみようと思うきっかけになりました。(転載終了)

・疑問その2
石ノ森先生の前に手塚先生の「マンガの描き方」で学んだ話は、知るかぎり2019年のこれが初出と思われる。
それまでずっと、1965年の石ノ森先生の「マンガ家入門」を読んで「道具、作品構成、表現方法を知った」
と言っていたのが、なぜここで「高度で哲学的な内容」と変わったのか?
以下私見です
扉本の「中2で1964年新人漫画賞にあと一歩」という案はこの時からあった。
が、1965年石ノ森氏の本を読む前では説得力がないと気付いた。
その時点で発売済の手塚先生の本を読んでいたなら辻褄があう、と考えた可能性もあるのではないか?