萩尾さんに関する部分

★少年を愛す

上京後、桜台にアパートを借りて半年間は 一人暮らし。その間に、
萩尾望都と知り合い、ニ人で練馬区大泉学園に下宿するようになる。
萩尾望都との出会いは「アストロ・ツインを連載中のことであった。
ある編集者が、デビューしたての新人・萩尾望都を紹介してくれたのだ。

二人は、私たちの描きたい漫画は、現在の 少女漫画とは絶対に違う、
もっと違うジャ ルを、思想のある漫画をと、意気投合し、
同居してがんばろう」ということになったのである。 萩尾望都との
出会いと同時に、もうひとり、竹宮恵子にとって欠くことのできない出会い があった。
萩尾望都の友人・増山法恵さん(現マネージャー)との出会いである。

「あなたの作品は、支離滅裂だが、少年だけはビクッとするほど魅力がある。
いまの少女漫画にはかわいい少女は登場しても真に
少年らしい少年を描いている人はいない。
あなたなら少年同士の心のふれあい、少年愛が描けるかもしれない』

長いあいだの悩み、自分の感性をつきつめ たところにあるものは何なのか、という問いに、一つの結論がでた。