前略

まず、イ・セドル九段というか人間がなぜ負けたのかですが、
ここまで見てきましたようにアルファ碁は統計分析によって、
常にデータベース上からこれまでの人類の棋譜を鑑みて、
出現確率が最も高い部分的パターンを検索して、次々にグルーピングし、
勝つ最終局面図を導き出していました。

これは一手一手常に、「普通の手」つまり良くも悪くもない手を
打ち続けられることを意味しています。
一方、人間であるイ・セドル九段は、当然「普通の手」以下を打つことがあるので、
その瞬間に人間は負けになるわけです。

しかし、まだ人間が負けていない部分があります。それは大局観や、厚みの価値判断です。

ここまでお話しした通り、アルファ碁は良い手と分かって打っているわけではなく、
統計上最も多い手を打っているだけということです。

後略

http://kansaikiin.jp/alphago/01/
http://kansaikiin.jp/alphago/02/
http://kansaikiin.jp/alphago/03/
http://kansaikiin.jp/alphago/04/