NHK?BS  ドキュメンタリー・コレクション  This is REAL

無頼の遺言 〜棋士・藤沢秀行と妻モト〜 東京ビデオセンター(2005)
ディレクター 中村 芙美子/玄 真行

2月10日(水) 18:30〜 「新宿バルト9」
2月12日(金) 16:00〜 「新宿バルト9」

2009年5月に亡くなった藤沢秀行。「棋聖」のタイトルを前人未踏の6連覇。私生活では競輪・競馬にのめり込み借金地獄にあえぐ無頼派。
そんな秀行の人生を支えたのが妻のモトさん。疾風怒濤の時を経て、一つ屋根で暮らし始めた二人。天才と猛妻の人生をかけた対局を描く。(90分)

http://www.thisisreal.jp/schedule_0210.html#sche


ディレクターからのコメント

企画のきっかけは、今は亡き映画監督の相米慎二さんでした。相米さんは藤沢秀行さんをモデルにした映画の制作を考えていて、
藤沢さんと接触していたのですが、ある囲碁の雑誌のインタビューが行われたとき、一緒に同席しないかと誘っていただいたのです。
結局、相米監督はお亡くなりになり、映画は実現しませんでしたが、そのときの藤沢さんとの出会いがきっかけで、この企画が生まれたのです。
藤沢さんは、ご自分の対局のときですら撮られるのを嫌がるほどの撮影嫌い。
すでにOKをもらっていたのに「撮影を断りたい」と言ってこられたこともありました。撮影が始まってからも、
お宅にお邪魔すると競輪に出かけていなくなってしまうんです。でも、奥様のモトさんが協力して下さったおかげで撮影を進めることが出来ました。
ロケも終わり頃になると、奥様に「スタッフが来ないと寂しいね」と洩らしていたそうです。
藤沢さんは碁に関しては純粋そのもの。一方で、私生活は、酒に女に博打にとめちゃくちゃでした。そんな夫を支えていたのが奥様でした。
夫婦の丁々発止のやりとり、織りなす人間模様はとても面白く、「最強のホームドラマを作ってやろう」と、制作に臨んでいました。