5ちゃんの中では、金融論だけのめちゃくちゃ、狭い領域だけ
しか見ないが、現実はこの記事の通りで、

>デフレ脱却が進まない根本原因は、医療・介護・年金など

っていうことを理解すらできないし、重要性すら認識できない人が
MMTスレの大半。
なぜ、こんな重要なことを理解できない人が多いのかが不思議で、
結局、新聞すら読まない人には、現代の現実の問題点をまったく理解できない。


財政を巡るバーチャルとリアル
6月15日(火)日本経済新聞
わが国の財政政策を考える際、財政に対する「バーチャル」な見方と「リアル」な見方の2つがある。
前者の考え方はこうだ。デフレ脱却のためには金融政策、財政政策を総動員して対応すべきで、財政規律に固執してはならない。国債を増発してきたが、金利や物価の上昇などの問題は生じていない。将来世代へのツケが拡大するという言い方は誤解で、将来世代は政府債務を引き継ぐが、同時に金融資産も引き継ぐので、大問題とは言えない。積極的な財政政策で2%の物価目標を達成しつつある米国にならいわが国でも財政拡大をすべきだ――。
財政の規律や中身より規模やタイミングを重視するので「バーチャル」な財政の見方といえよう。

一方、財政・予算は、人の命と直結する「リアル」な機能を持つという別の見方がある。財政のひっ迫している現場からの見方でもある。
財政に関する「バーチャル」な見方は主として民間エコノミスト、「リアル」な見方は社会保障の現場や財政当局からだが、溝は深い。双方の立場を踏まえて現実の予算編成につなげるためにあるのが、財政規律や財政目標だ。基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標や、社会保障費の増加を高齢化に伴う増加分(自然増)に抑えるといった計画があってこそ、「リアル」な予算編成が可能になる。

デフレ脱却が進まない根本原因は、医療・介護・年金など「リアル」な社会保障の持続可能性への国民の懐疑にある。そこへ切り込む政策こそが最大の経済対策だ。国債を増発しても国民の資産が増えるので問題はないという、リアリティーの欠如した「バーチャル」な議論をしている限り、わが国はデフレから脱却できない。