>>155
国ではなく、都市や企業が問題を解決する

最低限の生活を送るのに必要な現金が定期的に支給されるという仕組み、いわゆるユニヴァーサル・ベーシックインカム(UBI)は、格差社会に対する解決策のひとつといえるだろう。
しかし「個人主義の国」たるアメリカでは難しい選択だと前述した。一方、フェイスブックやアルファベットといった米国由来の大企業は、自ら市民に現金を支給することを検討しているという。

「自分達のビジネスが格差を生んだのであれば、自分達がベーシックインカムを支払うべきだという考え方です。ビル・ゲイツはロボットやAIに課税すべきとも語っています」(ティム・ジョーンズ)

なぜ、企業なのか?

「国が企業から法人税を徴収して国民に環流させるシステムでは、武器を買ったりといった無駄に費やされてしまい、効率が悪い。
言い換えれば、アメリカの企業は政府を信頼していない。住民の手に直接、届けたいと思っているのです」(ティム・ジョーンズ)