実はBLって、もしかしたら、登場人物が「男だ」ってことよりも、
「女でない」ということの方が重要なんじゃないかなとふと思った。
私は高校生の頃、自分の女性性が嫌でした。男になりたいとは思わないんだけど、
人から女として見られる自分が嫌、というか。世間から押し付けられる(持ってて
当たり前とされる)「女性性」が嫌だ。いったい自分はなんやねんって感じですが。
そしてBLとかの性的ファンタジーに、単なる性欲処理という意味だけではなく、
「真実」や「救い」を見出したりする。

思春期の一番悩んでるときに、救いとしてそういう物語を消費している間に、
大人なり、将来も視野に入り、少しずつ自分の性に対しての折り合いや
割り切りが生まれたと思う。今は別に自分の女性性が嫌いじゃないし、
ある程度の歳になれば男性だってそう単純でないことも理解し、落ち着いたというか。
あくまで私個人の話なので、他のBL好きがみんなそうとは限らないけど、
確かにわたしにとっては、自分のスタンスが固定するまでに必要なものだった。