>>888 続き

Q:なぜ自転車の違反は見逃されるのか?
A:免許取得者に対しては「反則金制度」という非常に簡易な罰則制度が導入されており、
ひとりの警察官の判断で違反とされ、キップ切られた人は素直にサインして認める。これ
で終了。自転車の違反は1件ごとに検察へ書類送検しなければならず、膨大な手間が
かかる。そのわりに罪は軽く、警察も「見ざる」を決め込む。

Q:電動キックボードもそうなる?
A:免許不要ということは自転車の違反と同じ扱いにせざるを得まい。自転車と電動
キックボードにも反則金制度を導入すれば交通違反は激減すると思うけれど、それには
一定期間の準備が必要。規制緩和後はしばらく電動キックボードによる事故で、病院が
忙しくなると懸念している。

■電動キックボードは交通の道具ではないことを認識する必要あり

Q:電動キックボードは危険か?
A:4年前から電動キックボードに乗っている私、国沢光宏は瞬時も迷うことなく「危険
!」と答える。なぜか? そもそも交通の道具として生まれた乗り物でないため、安定性
や安全性という概念が薄い。例えば小径タイヤだから斜めのミゾなど通過する際、簡単に
横滑りして転倒する。タイヤもグリップのことなど考えていないゴムの塊だ。

Q:ブレーキ性能はどうか?
A:大半の電動キックボードが貧弱。加えて基本的に前後にブレーキ付いてないと違法
(自転車も「ピストバイク」と呼ばれる競技用自転車で公道を走ると捕まる)。ただ、
付いていても効くかどうかの判定ができないため、実際の性能を担保していない。
取り締まろうとしたって最初から無理だとわかっている。

■自転車よりも圧倒的に劣る走行安定性

Q:走行性能はどうか?
A:自転車とケタ違いに安定性が低い。ホンの少し左右に重心を動かしただけで直進しなく
なるほど。背中に荷物を背負うと重心高くなり、一段とフラつくようになってしまう。
左右方向の回避動作だって鈍いし、確実性だってなし。20km/h以上出したらコントロール
できなくなる可能性が出てくる。こんな乗り物が車道を走るなんて悪夢に近い。

Q:ナンバープレートは不要か?
A:20km/h以下の電動キックボードは『特定小型原動機付自転車』という扱いになり、
ナンバー取得が義務づけられ、原付バイクに準ずる税金も払う。とはいえ、現状を考え
たら今までの概念のナンバーというより登録証みたいな扱いになると予想。簡単に交付さ
れるんじゃなかろうか。

Q:保険制度はどうなる?
A:自賠責保険が義務づけとなる。金額など現時点でアナウンスされていない。原付だと3
年契約で年額3500円。それ以上になることはないと思う。現在のバイクと同じく、
ナンバープレートに自賠責保険加入ずみのステッカーを貼るような運用になりそう。自賠
責保険に加入していない時の罰則は不明。

 続く