いよいよ電動キックボードが日本でも解禁へ! 施行までに抱える問題点を探る
2022年5月8日 / コラム
https://bestcarweb.jp/feature/column/418623
https://news.yahoo.co.jp/articles/bf8315610818d8ab3d8b29f2fe2bf560e7aa1153/comments

 電動キックボードが日本でも解禁される日が近づいてきている。今年4月19日、道路
交通法の改正案が可決されたことで、電動キックボードなどの電動小型モビリティが、
運転免許やヘルメットが必要とされない「特定小型原動機付自転車」に含まれることに
なったためだ。

 そもそも電動キックボードは「原動機付自転車」として、いわゆる原付スクーターと
同じ扱いとされていたのだが、今回の改正道交法により、電動キックボードは新設の
「特定小型原付」という車両区分に分類され、最高速度は20km/hまでで、運転免許は不要
とされる。

 年齢制限は16歳以上で、ヘルメット着用は努力義務とされているのだが、安全面はどの
ような感じなのかがクルマやバイクのユーザーにとっても気になるところだ。そこで、
自身も電動キックボードを所有する国沢光宏氏に電動キックボードの抱える問題について
詳細を検証してもらった。

文/国沢光宏

■免許は必要なく、施行までは1年かからない?

 我が国でも電動キックボードの規制緩和が始まる。日本の場合、16歳以上という年齢
縛りこそあるものの、免許は不要。ヘルメット着装は「推奨」という欧米並みの「緩さ」
になりそう。すでに衆院を賛成多数で通過しており、参院も大きな問題なく通過しそうな
雰囲気である。決まれば2年以内の施行という決まりながら、今までの流れを考えたら
遅くて1年。年内の可能性あります。

 電動キックボードの規制緩和については多くの識者が反対論を展開している。私も基本
的に反対だ。なぜか? あんな乗り物が車道に出てくれば大混乱必至だし、歩道を走られ
たら高齢者や幼児にとってリスクでしかない。交通事故死者も確実に増えるだろう。

 以下、電動キックボードについてQ&A方式でさまざまな方向から切り込んでみたいと
思う。ちなみに私は電動キックボードを持ってます。

■交通違反をどのように取り締まる?

Q:免許は?
A:最高速20km/hまでの電動キックボードは16歳以上であれば不要。自転車だって最高速20
km/h以上出ることを考えれば免許不要で問題ないと考える。とはいえ、20km/h以上出る
かどうかの判断をどうやってするのかは不明。電動キックボードの最高速はプログラムで
いくらでも変えられます。警察がネズミ取りを頻繁に行わないかぎり、最高速を守らせる
ことなどできないだろう。

Q:違反行為はどうする?
A:ここが一番大きな問題になってくると思う。警察は「ほぼ」取り締まっていない自転車
と同じような状況になったら、もはや街中がカオスになってしまう。クルマの違反
についちゃ軽微であっても容易にキップを切るけれど(ゴールド免許の人の少なさが警察
の厳しさを物語っている)、自転車の違反は大半が見逃されてしまっている。

 続く