「企業」というフネの舵は誰が切っているのか? マツダやホンダ、日産を操ってるのは誰
2022年5月7日 [最新情報]

VWグループのポルシェとアウディが2026年にF1復帰をする方向になってきた。VWといえば
内燃機を止めて電気自動車に向かうことを宣言している。なんでカーボンニュートラル
燃料を使うとは言え2026年から内燃機関の頂点技術を競うF1に参戦するのだろうか? 
いろいろ調べてみたら、どうやらVWグループを率いるヘルベルト・ディースCEOの意向
らしい。

2015年からお家騒動の多いVWの経営陣に加わったディースさん、なかなかの手腕を発揮し
日本で言う社長役のCEOになっている。直近でも労働組合との闘争で大もめしてます。
そんなディースさんがF1大好きらしい。なんのかんのと理由を付けながら、F1参戦に
向け動いてきた。ここにきて「ドイツ人ドライバーを乗せたい!」とナショナリズムに
訴えてます。

ディースさんはオーストリア人なのだけれど、F1参戦が目的。ドイツ人に空気を入れれ
ばいいと思っているのだろう。F1参戦を決めたらディースさんが居なくなっても続く。
相当の確率でポルシェとアウディは戻ってくることだろう。VWグループのように大きな
企業でもCEOの意思は尊重されるし通る。やっぱり社長って凄いパワーを持っていること
を認識させられる。

翻って日本の自動車メーカーを見るとどうか? トヨタは社長がハンドルを握っていると
皆さん考えていることだろう。日産は? 内田社長かと聞かれたら「内田さんがやりたい
と思っていることは全く解らないから違う」と考えます。クルマ作りのTOPはグプタCOO。
取締役会の合議制で方向性を決めている感じ。といっても取締役でクルマを知ってるの、
井原さんだけですが。
https://kunisawa.net/wp-content/uploads/2022/04/4060.jpg
日本じゃ絶対無理なHR-V

ホンダは難しい。RADだった藤原さんがベストカーWebで書いた記事を読むと、
https://bestcarweb.jp/feature/column/414605
逝去された吉野さんへの追悼文なのだけれど現経営陣について注文を付けており
まっこと興味深い。はたまた藤原さんよりずっと本田宗一郎さんに近かった木澤さんを
インタビューした少しばかりムカシの記事を見ると、
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00059/032300346/
これまた今のホンダとの違いを考えさせられる。2つの記事、ぜひ読んで欲しい。

三部さんが頑張り始めているのか倉石会長の”院政経営”なのか不明ながら、日本じゃ
絶対売れないこと1000%確実な新型『HR-V』ふが出てきたら、後者だと思う。三部さんが
ホンダの舵を切っているのにHR-Vを出したら陸に乗り上げるかも。いずれにしろ三部さん
がF1に戻ることを決めたら実現可能なことだけは間違いなし。戻らなければ興味無し
ということです。

マツダはブラックサタンが舵を握っていると何度も書いてきた。三菱自動車どうかとなれ
ば、ここにきて随分風通しがよくなっているらしく、加藤社長の色を出しつつある。これ
で新興国向けの次期型ミラージュと次期型エクスパンダー、次期型トライトンを自社開発
出来るようになったら面白い。スズキの舵握ってるのはおそらくコンサルです。ダイハツ
はトヨタ。