マツダのPHVはホントにシングルローターを使ってましたね!
2020年11月9日 [最新情報] https://kunisawa.net/?p=47679

昨日「マツダ厳しい」と書いたら本日「中期経営計画見直し」が発表された。アメリカの
CAFE次第じゃさらなる見直しをしなくちゃならないと思います。興味深かった内容を2つ
紹介したい。1つはロータリーエンジン使ったPHV。これを見て「ホントにロータリーを
使ってるんだ!」と愕然としました。ロータリーエンジン、決して熱効率高くない。
というか悪い。
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PHVの場合、どのくらいのバッテリーを搭載するかによって熱効率の重要度が決まる。
バッテリーだけで100kmくらい走れるのなら、エンジンって「転ばぬ先の杖」。
バッテリー無くなった時の保険みたいなモノだから軽くてコンパクトであれば良い。写真
を見るとハウジング1つのシングルローター。バッテリーをRAV4 PHVと同じ18kWhくらい
積んでいれば問題無し。

けれどEV航続距離50kmくらいしかないと、けっこうエンジン使って走る
ハイブリッドモードに入る。仕組みとしちゃ日産eパワーと同じ。こうなると燃費は
エンジンの熱効率で決まります。MX-30のボディ重量だとハイブリッドモード時、12km/L
走れば御の字かと。ただ熱効率の良いエンジンを搭載しておけば、バッテリー搭載量を
減らしたハイブリッドにもなるのに、と思う。

2つ目の「へぇ!」はトヨタとの協業内容。アメリカとヨーロッパと中国でトヨタから
ハイブリッド車のOEMを受けるという。なんと! スカイアクティブXの発売時点は自力で
CAFEをクリアすると言ってたのに断念したようだ。数年前、マツダのパワーユニット戦略
をやっていた人に何度このあたりの計画を聞いたけれど「出来る!」と自信満々だった
のに。
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今回の見直し内容を見ると、マツダのパワーユニット戦略は崩壊したと言って良い。
トヨタ無しじゃクルマ売れないということですから。ただアクセラのハイブリッドを見て
も解るとおり、OEM車や、他社のパワーユニットを搭載したクルマが売れたのを見たこと
無い。こうなるのは4年前に予測出来たし、もっと厳しくなるだろうことは現時点で容易
にイメージ出来ます。