トヨタはトランプ大統領の意向を汲んで環境対策を後退させた? 国沢光宏 | 自動車評論家  11/6(水) 17:42

https://news.yahoo.co.jp/byline/kunisawamitsuhiro/20191106-00149791/?fbclid=IwAR10Wss5NEeReBjP2TolB8wQ6ygvGmW9Qwo1iSgdYwtV8hXlhpSTIapKqrc

「トヨタがトランプ大統領に忖度し米国カリフォルニア州で環境対策を後退させた」という
古賀茂明さんの記事が業界を激怒させている。まとめ部分を引用すると「同社は、電気自動車
(EV)で大きく出遅れ、いまだに販売できない状況だ。テレビCMでは自動運転で最先端を
行くような宣伝をしているが、グーグルなどのはるか後塵を拝していることは専門家なら
だれでも知っている」。電気自動車でも自動運転でもトヨタは出遅れたという主張です。

・古賀茂明「トランプの軍門に下ったトヨタの未来」
https://dot.asahi.com/wa/2019110400013.html?page=1&;fbclid=IwAR3kaABBNjblIFZ26ssSQppdTnFW9Zf7XJSUCdivZ6BtTr4_Bu9lvgiLBvg

さらに、トランプ大統領は二酸化炭素の排出量規制を決めたパリ協定から11月5日に
正式離脱を決めた。この流れを受け、フォードやVW、BMWは厳しいカリフォリニア規制を遵守していく
方針を打ち出しているのに対しトヨタは反旗を翻したと伝えた(ニューヨークタイムスがそういった
内容の記事を出した)。古賀さんの意見を否定する気は全くなけれど、実情と少しばかり違うし、
専門家の皆さんは激怒してます。業界として事実だけ紹介してみたい。

まずトヨタが電気自動車で出遅れている件、技術を持っていないということじゃありません。むしろ
電気自動車に使われる中核技術であるモーターやインバーター、エネルギー回生ブレーキの技術は
世界を圧倒している。実際、トヨタのストロングポイントであるハイブリッドからエンジンを降ろして
バッテリーを積み増すだけで簡単に高性能かつ価格競争力のある電気自動車が作れてしまう。
なぜ電気自動車を売らないかと言えば、顧客のメリットにならないからだ。